ソナチネ (映画)
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ソナチネ Sonatine |
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監督 | 北野武 |
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製作 | 奥山和由 |
脚本 | 北野武 |
出演者 | ビートたけし 国舞亜矢 |
音楽 | 久石譲 |
撮影 | 柳島克己 |
編集 | 北野武 |
配給 | 松竹 |
公開 | 1993年6月5日 1998年4月10日 |
上映時間 | 93分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
制作費 | 5億円 |
興行収入 | 8千万円 |
allcinema | |
IMDb | |
『ソナチネ』は、ビートたけしが「北野武」名義で監督した第4作目の日本映画である。1993年6月全国松竹系ほかで公開。
目次 |
[編集] 概要
北野武監督第4作目のこの作品は、1作目の『その男、凶暴につき』から現在に至るまで見られる、突然訪れる圧倒的な暴力シーンと、2作目の『3-4X10月』から始まる沖縄のシーンが見られ、プロデューサーの奥山が「その男~」の続編と位置付けていた事からも、初期北野作品の集大成としての要素を持つ作品である。
以後の『HANA-BI』にはメロドラマとしての要素が、また『BROTHER』にはエンターテインメントとしての要素が盛り込まれていることに比して、静謐で狂気的なムードが全編を支配する純正のバイオレンス映画として、北野映画に「バイオレンス」を追及するファンに高く評価されている。映画監督・北野武の最高傑作とも称されることもある。
前作『あの夏、いちばん静かな海。』に続き音楽家の久石譲が参加している。久石の音楽はこの年の日本アカデミー賞音楽賞を受賞した。
[編集] キャッチコピー
凶暴な男、ここに眠る。
[編集] スタッフ
- 監督・脚本・編集:北野武
- 製作:奥山和由
- プロデューサー:森昌行、鍋島壽夫、吉田多喜男
- 監督補:天間敏宏
- 助監督:清水浩
- 撮影:柳島克己
- 撮影助手:山本英夫
- 照明:高屋斉
- 照明助手:松隈信一
- 録音:堀内戦治
- 美術:佐々木修
- 衣裳:アレン・M・工藤、五島純一
- 刺青:霞淳二
- 特殊メイク:原口智生
- 編集助手:太田義則
- タイトルデザイン:相澤雅人
- 音楽監督:久石譲
- 企画協力:オフィス北野
- 製作協力:ライトヴィジョン株式会社、株式会社ライトヴィジョン・エンタテインメント
- 製作:バンダイビジュアル、松竹第一興行
[編集] 出演者
[編集] ストーリー
北島組傘下のヤクザ村川は、組長の指示で沖縄での抗争の救援に駆けつける。組長の兄弟分に迎えられ、「すぐに抗争は終わる」と言われるが、来沖早々、子分が殺害される。その後も銃撃戦は続き、灼熱の太陽と紺碧の海の下、新たな血が流れていく…。
[編集] 評価
公開当初、それ以前の北野映画と同様に非常に難解な映画と受け取られ、興行収入は不振を極め、1週間で上映が打ち切られる映画館が出るほどだった。
しかし1994年にロンドン映画祭やカンヌ国際映画祭で上映され、欧州を中心に高く評価された。これを契機に、現在でも「キタニスト」として知られる北野映画ファンが世界的に誕生した。前世紀末にはイギリスのBBCによって「21世紀に残したい映画100本」にも選ばれた。ちなみに同選考にラインナップされた日本映画は、本作の他に『東京物語』(小津安二郎、1953年)『西鶴一代女』(溝口健二、1952年)、『椿三十郎』(黒澤明、1962年)、『乱』(黒澤明、1985年)がある。
現在では、日本においても本作を高く評価する向きは多い。ノーベル文学賞受賞者の大江健三郎は、『たけしの誰でもピカソ』(テレビ東京)出演時に、この作品が好きだと答えている。
北野武監督作品 |
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その男、凶暴につき | 3-4X10月 | あの夏、いちばん静かな海。 | ソナチネ | みんな〜やってるか! | キッズ・リターン | HANA-BI | 菊次郎の夏 | BROTHER | Dolls | 座頭市 | TAKESHIS' | 監督・ばんざい! |