あの夏、いちばん静かな海。
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あの夏、いちばん静かな海。 | |
監督 | 北野武 |
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製作 | 舘幸雄 |
脚本 | 北野武 |
出演者 | 真木蔵人 大島弘子 |
撮影 | 柳島克己 |
編集 | 北野武 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1991年 |
上映時間 | 101分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
allcinema | |
Variety Japan | |
IMDb | |
『あの夏、いちばん静かな海。』(あのなつ、いちばんしずかなうみ)は、ビートたけしが「北野武」名義で監督した第3作目の日本映画である。
1991年10月19日全国東宝系ほかで公開。この作品から音楽に久石譲を起用するようになった。
目次 |
[編集] 出演者
[編集] ストーリー
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収集車でのごみ回収業務を仕事とする聾唖の男が、ごみとして出された、先端の欠けたサーフボードを持ち帰る。
男はそのボードに発泡スチロールを継ぎ合わせ、同じく聾唖の彼女を誘い海へ向かう。
男はサーフィンにのめりこむ。 修繕したボードは程なく壊れ、新品を買った男はサーフショップの店長を通じ、 地元のサーファーたちとのつながりもできていく。
ついに男は仕事を休みがちになり、彼女のこともなおざりにしてしまう。
しかし、上司に叱咤され、彼女の涙をみた男は生活を取り戻す。 サーフィンを趣味として楽しみ、上達した腕前で大会での入賞も果たす。
そして雨の日、海は静かだった・・・
[編集] 作品の評価
本作品は、映画『稲村ジェーン』を観たビートたけしが、内容を酷評した事に監督として製作した桑田佳祐が反論し、それに対しての返礼として作ったとも言われている。
暴力描写の無い、叙情性の高い作品として評価が高い。映画評論家の淀川長治は「ビートたけしと言う人は、お年寄りの事を馬鹿にしたりするので嫌いだったが、この映画を観て考えが変わった、一度会いたい」という旨の発言をしている。
ビートたけしが『文藝春秋』で勝新太郎と対談した際(これは1994年文芸春秋社刊行の勝新対談集「泥水のみのみ浮き沈み」に収録された)、勝新から「お前、この映画撮ってて気持ち良かっただろ。でも観る側にすれば、これ程キツイものはないよ」と言われた。 黒澤明に高評価されたが、一方でよくわからないラストシーンはいらなかったと指摘される。これに対して監督はサービスだったと言う。(「黒澤明が語る日本映画論」より)
脚本家の笠原和夫は当初この映画を酷評したが、後に北野映画全体への評価を改めている。その際に脚本執筆についての要諦をまとめた「骨法十箇条」を記した。
キネマ旬報第65回日本映画ベストテン読者選出第1位受賞。
[編集] メモ
サーフィンに打ち込む真木蔵人を始めバカにするものの、次第に感化されてしまうボンクラコンビの一人に扮した小磯勝弥は、子役時代に「たけしくん、ハイ!」で少年期のたけし役を演じていた役者。
北野武監督作品 |
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