スバル・プレオ
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プレオ(PLEO)は富士重工業(スバル)が生産している軽セミトールワゴン型の軽ボンネットバンである。以前は乗用車登録のモデルも生産されていた。
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[編集] 概要
ヴィヴィオの後継モデルである。当時スズキ・ワゴンRのヒットにより、他社も後を追う形で軽トールワゴン(ダイハツ・ムーヴ、ホンダ・ライフ、三菱・トッポBJ)を発売するという流れがあり、スバルもトレンドである軽トールワゴンを発売しようとしたが、企業規模の小ささから他社のようにラインナップを加える余裕がなく、さらに先代にあたるヴィヴィオの後継車というポジションも担わなければならなかったため、全高は一般的な軽トールワゴンより低めの1575mm(ルーフレール装着車は1625mm)となっている。なお、2001年のマイナーチェンジで立体駐車場に入る高さである全高1550mmの「スマートルーフ」仕様が追加されている。
以前はグレードが豊富でヨーロピアン・クラシック調の「ネスタ」やフロントマスクを往年の名車、スバル・360風にした「ニコット」などもあったが、その後ベーシックグレードと貨物自動車(4ナンバー)登録のバンのみになり、その後乗用モデルは事実上ステラに移行する形で廃止となった。
[編集] メカニズム
エンジンは全て660ccの4気筒を採用。SOHC自然吸気エンジンのほか、扱いやすさを重視したSOHCマイルドチャージエンジン(「LS」「ネスタ」「ニコット」等のi-CVT車)、SOHCスーパーチャージャーエンジン(「RM」等)、DOHCスーパーチャージャーエンジン(「RS」系専用)があった。
2004年1月の一部改良でいったんは自然吸気エンジンのみになったが、2005年1月にSOHCマイルドチャージエンジンが復活している。しかし、後継車種の「ステラ」の登場に伴い2006年6月に再びマイルドチャージエンジンは消滅。自然吸気エンジンのみとなる。
クラス唯一の4輪独立懸架を採用し、全グレード前ブレーキにベンチレーテッドディスクブレーキを、「RS」にはリヤディスクブレーキを採用。特に「RM」と「RS」は走りを意識したグレードとなっている。
[編集] 歴史
- 1998年10月9日 - プレオ発売。それまでの、電磁クラッチを用いたECVTに代わり、i-CVTが設定されたのが大きなポイント。これは、ロックアップ付きトルコンを用いたもので、世代交代である。簡易トラクションコントロール機能(ホイルスピンすると、ギア比を上げて押さえ込む機能。滅多に働かない)が備わっていた。また、7段変速が可能なタイプ(「RM」系、「RS」系)もあった。それまでのヴィヴィオのプラットホームをベースに、センターピラーでヴィヴィオに比べて7倍もの強度を誇ったという環状抗力ボディを採用。毎年何らかの改良が続けて行われた。
- 1999年6月 - プレオ「ネスタ」を追加。プレオにメッキグリルなどを装着し、ヨーロピアンテイスト溢れるクラシカルなデザインに仕立てあげたのがプレオ・ネスタ。
- 1999年10月 - 「LS」を追加。エアロパーツ等、充実した装備ながら価格を抑えたグレード。
- 1999年12月 - 「Le(エルイー)」を発売。
- 2000年5月 - プレオ「ネスタ」の特別仕様車を発売。
- 2000年10月 - マイナーチェンジ。
- 2000年12月 - 「ニコット」を追加。
- 2001年5月 - 特別仕様車「RS Limited」を発売。内装、装備はシリーズ最高のクオリティを誇った「RM」にほとんど近い。
- 2001年10月 - マイナーチェンジ。SOHC・スーパーチャージャーを搭載した「RM」が廃止される(簡素化装備でスポーツ指向だったRSに装備を継承する形で統合)。
- 2002年1月 - 特別仕様車「LプラスパッケージⅡ」「Fスペシャル」を発売。
- 2002年5月 - 4WD発売30周年記念特別仕様車「RS Limited II」「LS Limited」「F Limited」発売。
- 2002年10月 - マイナーチェンジ。テールランプのデザインなどが大幅に変更される。
- 2003年5月 - 特別仕様車「FS Limited」「FS SPECIAL」「L SPECIAL」、プレオネスタ「GS SPECIAL」を発売。
- 2003年6月 - 特別仕様車「RS Limited」「LS Limited」「L SPECIAL COLOR SELECTION」を発売。
- 2004年1月 - R2発売によりグレードを大幅に簡素化。後継車とされるR2が登場したため、プレオはしばらく併売された後モデル廃止となる予定であったが、R2が思いのほか売れなかったため、実用性を求めるユーザーや商用および法人需要のため現在も併売されている。
- 2005年10月 - R2の販売不振により特別仕様車であったFリミテッド、FタイプS、LタイプSをカタログモデル化。同時にボディーカラーや内装色を追加。
- 2006年5月 - ステラ発売に伴いグレードを再び大幅に簡素化(2004年1月の構成に戻る)。
- 2007年6月 - 乗用グレード「F」生産終了。バングレード「A」のみの展開となる。
[編集] CM
[編集] CMキャラクター
[編集] CMソング
- 「プレイバックpart2」山口百恵(替え歌として使用)
- 「スーダラ節」ハナ肇とクレージーキャッツ(中期型。替え歌として使用)
- 「Heaven is a Place on Earth」ベリンダ・カーライル(中期型)