シルクセンター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シルクセンターとは、横浜港大さん橋入口近くにある、横浜港における生糸・絹産業及び貿易の振興並びに観光事業の発展を目的とした施設である。開港当初イギリスの貿易商社ジャーディン・マセソン社のオフィスがあり、英一番館と呼ばれた由緒ある地に、横浜開港100周年を記念して昭和34年(1959年)にオープンした(ただし全館オープンに先駆けて、前年12月にテナント入居部分のみオープンしている)。正式名称をシルクセンター国際貿易観光会館(略称KKK)という。設計した建築家坂倉準三はル・コルビュジェの弟子で強い影響を受けており、コルビュジェの建築を彷彿とさせる外観と、横浜港を見渡せる眺望には定評がある。
横浜市の所有地に神奈川県が建設した関係から、代々県の副知事が経営陣に参加した。
低層階と高層階に分かれており、高層階は低層階から突き出たような形になっている。開館当初より高層階にはシルクホテルがあり、横浜港を代表するホテルとして世界にも知られたが、ホテル・ニュージャパン火災を受けて消防法が改正したのに伴い、営業を断念した(スプリンクラーを備えておらず、工事費用の2億円を投資しても回収のめどが立たなかったため)。高層階は15年間空き家の状態で「幽霊が出る」といわれていたが、1998年よりSOHO横浜インキュベーションセンターというインキュベート施設となり、横浜港の発展に貢献している。
低層階には2・3階にシルク博物館があり、船会社、港湾会社等のオフィスや、郵便局、神奈川県観光協会観光案内所等が入居している。
道路をはさみ横浜開港資料館、山下公園、波止場会館があり、日本大通りや神奈川県庁や横浜税関、横浜スタジアムにもほど近い、開港当初からの横浜港と一体化した横浜市の中心地にある。