シルエットミラージュ
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ジャンル | アクション |
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対応機種 | セガサターン、プレイステーション |
開発元 | トレジャー |
発売元 | ESP |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
発売日 | セガサターン版…1997年9月11日 プレイステーション版…1998年7月23日 |
価格 | セガサターン版…5,800円(税別) プレイステーション版…5,800円(税別) |
『シルエットミラージュ』は、トレジャー開発でESP発売のアクションゲームである。 セガサターン版とプレイステーション版が発売されている。
目次 |
[編集] 概要
[編集] ゲームシステム
[編集] 属性
本作に登場するキャラクターには「シルエット」「ミラージュ」の2種類の属性が与えられており、異なる属性の攻撃を受けると体力が、同属性の攻撃を受けると攻撃力が減少する。また、これ以外に機械などの「無属性」もあり、これはどちらの属性の攻撃も効果がない。無属性の攻撃は全てのキャラクターの体力をを減少させるため、無属性の敵を攻撃するには無属性の攻撃を当てる必要がある。。
各属性の攻撃は、シルエットは紫、ミラージュはピンク、無属性は緑で表現される。
主人公であるシャイナの属性は、画面上における向きによって決定され、通常は右向きの状態でシルエット属性となる。このため、たとえばミラージュ属性の敵を相手にする場合、左側に回りこむことが非常に重要となる、独特の戦略性を持っている。
[編集] パラサイト
シャイナの攻撃はパラサイトによって種類が異なる他、高レベルのものほど攻撃範囲や威力が大きい。パラサイトは3つまで所持可能で、切り替えて使用するほか、攻撃力を1/3消費することで一斉攻撃を行うことも出来る。
攻撃力が0になると、その時点で装備していたパラサイトは消滅し、攻撃力が1/3回復する。但し、1つしか所持していない場合はレベルが1になる。
[編集] リフレクター
リフレクターを張ると、前方からの同属性か無属性の攻撃を跳ね返すことができる。跳ね返した攻撃は無属性に変化するため、無属性の敵に対して特に重要である。
[編集] つかみ
小型の敵をつかんで、位置を入れ替えたり投げ飛ばすことができる。位置関係が重要な本作では非常に重要なアクションである。
また、つかんだ敵を殴って所持金を奪うことができる。集めた金は、パラサイトなどを購入するのに必要となる。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] ストーリー
2XXX年。ある日、突然地球に災厄が訪れた。それは「エド」と呼ばれるシステムの暴走により、生物の体内に存在するとされる属性分子が活性化され、全世界の生き物は「シルエット」と「ミラージュ」と言う異なる属性を持つ二つの種族に分けられてしまった。 しばらく経った後、ある一人の少女が眠りから覚めた。彼女の名は「シャイナ」。過去世界が、崩壊した現在の世界を再び元通りにするために残した、大いなる遺産である。
[編集] キャラクター
[編集] メインキャラクター
- シャイナ・ネラ・シャイナ 声優:矢島晶子
- 本作の主人公。シルエットとミラージュ両方の属性を持つハーフ種。
- ゲヘナ 声優:松井菜桜子
- シャイナの体内に内蔵されている、サポートプログラム。シャイナにアドバイスする。
- ゾファル 声優:難波圭一(ゾファルMT)、水谷優子(ゾファルSP)
- シャイナのライバル的存在。男でシルエット属性のMT(メタトロン)と、女でミラージュ属性のSP(サンダルフォン)の二つの姿を持つ。
- 同じ純粋ハーフ種であるシャイナをライバル視し、何度か死闘を繰り広げる。
- 実はその正体はGA「セーフル・ハ・ゾーハル」。枷としてハーフ種であるという偽の記憶プログラムを植え込まれていた。最後の決闘で制限時間内にゾファルを倒すと真の姿と戦う事になる。
[編集] パラサイト
シャイナの武器となる生命体。各々の名前は七つの大罪に由来する。
- スローサ
- ガンショット(通常弾)のパラサイト。名前は「怠惰」の意。
- プライディー
- ブーメランのパラサイト。名前は「傲慢」の意。
- エンビア
- ウイング(翼型フィールド)のパラサイト。名前は「嫉妬」の意。OPムービーでゾファルの剣と切り結ぶ時にも使用している。
- グラットニィ
- レーザーのパラサイト。名前は「暴食」の意。
- ラスティ
- ガス(煙幕)のパラサイト。一定距離前方に滞空し、発生中は範囲内に連続的にダメージを与える。名前は「色欲」の意。
- カビタス
- ホーミング(誘導弾)のパラサイト。ショットボタンを押す間、前方の一定範囲にサイトが出現し、範囲内の敵をロックオン。ボタンを離した時にホーミングレーザーを発射。
- 名前は「貪欲」の意。
- アンガラ
- ボムのパラサイト。放物線を描いて落ち、着弾時に爆風が広がる。足元に設置することで時間差で爆発させることも可能。名前は「憤怒」の意。
[編集] シルエット
- メギド バースクロッド 声優:増谷康紀
- シルエットの支配者。見た目は紳士的だが、荒々しい。今の世界に退屈しており、シャイナを利用して、世界を元に戻そうとする。実はクロッドの分身。
- 狂皇ザカリアス(きょうこう - )
- PS版で特定の条件を満たすと戦える隠しボス。武器は大鎌「デスXIII」で、骨馬が引く戦車「フォーチュンX」を駆る。
- グレゴリ 声優:田中一成
- モヒカン男。
- パラケス 声優:幸野善之
- 鎧武者。鎧の音がうるさい。シャイナに戦いを挑んだ場所が夜のマンション周辺であったため、周辺住民から非難轟々。
- ゴリアテ 声優:郷里大輔
- 筋肉男。ミラージュに雇われている事を自慢しているが、体よく利用されている事に気付いていない。
- パウロ
- 普段はひ弱な少年だが、月(絵でも可)を見ると狼男に変身し、性格も強気になる。
- サムソン
- デリラのボディガード兼運転手。あまり頭は良くない。
- ファウスト
- 様々な影絵を使って攻撃してくる。
- ディブル
- 下級のシルエット。カボチャ頭。中身は炎の灯った蝋燭。
[編集] ミラージュ
- ハール バースクロッド 声優:置鮎龍太郎
- ミラージュの支配者。ミラージュ特有の傲慢な性格の持ち主。世界が元に戻ることを良しとせず、シャイナの妨害をしてくる。実はクロッドの分身。
- モーセ
- ワープや飛行能力を持つ。最初はシャイナを妨害してきたが、その強さに惚れ込み「姐さん」と慕うようになり、ステージ移動などを手伝うようになる。
- 必殺技は「戦艦大和」など。
- サラ
- バニーガールと見せかけて、本体は蝦蟇口財布のような格好をした女性。シャイナを「ハナタレチビドブスさん」と呼ぶ。
- デリラ
- メディアシティの管理人。シャイナを誘き寄せ、彼女を倒しつつ究極の鍋料理を完成させようとしたが、食材運びにディブル達を使ったのが不味かった。
- クピト
- 下級のミラージュ。仮面をつけているが、その下の素顔はミイラのような顔をしている。
[編集] ガーディアン・エンジェル(G・A)
ハールが作り出した存在。シルエットとミラージュの両方の特性を付加された人工ハーフ種。大きな戦闘力を持つ者が多いが、それを引き換えに精神面では人格破綻を起こしている者が殆ど。
- G・A デュナミス06 声優:こおろぎさとみ
- 巨大な魚のような体に、少女の頭のついた姿のG・A。ミラージュ属性の腕(左側)と、シルエット属性の腕(右側)を三本ずつ持つ。「お花買って」とシャイナにねだってくるが、どう見ても花など持っていない。
- 名前は「能天使」の意。
- G・A マラキム05
- カメレオンのような姿をしたG・A。舌の先についている顔はシャイナに暴言を吐く。
- 名前は「力天使」の意。
- G・A プリンスダム07
- 羊と山羊の頭を持った龍のような姿をした、最大にして最弱のG・A。その体内にはヨナ特殊部隊がいる。
- 名前は「権天使」の意。
- G・A ガルガリン03
- 牛とライオンの頭を持つG・A。ディブルやクピトを食べることにより、自らの属性を変化させる(羽の色で分かる)。
- 名前は「座天使」の意。
- G・A セーラ01
- 蝶のような体に婦人の頭がついた姿の、ハールの最愛にして最強のG・A。自らが生み出した幼虫を食べることで、回復できる。ゾハルとの最後の決闘で時間切れになると戦う事になる。
- 名前は「熾天使」の意。
- G・A ケルブ02
- PS版のラスボスの一人。手錠をかけられたような女性の姿をしている。ディブルやクピトを自らの腕に見立てて操り、それらを連続して投げつけたりしてくる。
- 名前は「智天使」の意。
[編集] その他
- クロッド 声優:南央美
- 真の黒幕。過去の世界での人体実験により、シルエットとミラージュの両属性を無理矢理活性化させられた少年。「別れの日」を引き起こしたのも彼。戦いの際は、メギドとハールの力を使ってくる。
- ヨナ特殊部隊
- 指揮官のコマンダーと、兵隊のソルジャーで編成される特殊部隊。他にはアサシンがいる。
- アルファ商会
- パラサイトを商品としている謎の組織。シルエットやミラージュも、簡単に手が出せないらしい。ちなみに、登場するのはウサギの店員のみ。
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 主題歌
- 「泣けるうちは元気」
- 作詞、作曲、歌:中司雅美 / 編曲:入江純
[編集] 参考文献
- セガサターン必勝法スペシャル『シルエットミラージュ 公式ガイドブック』、ケイブンシャ、1997年