シャウル・アヴィグール
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シャウル・アヴィグール(しゃうる・あびぃぐーる、1899年 - 1978年 ヘブライ語:שאול אביגור)は、イスラエルの元国防副大臣。情報専門家で秘密機関ナティーヴ初代長官。イスラエル第2代首相モシェ・シャレットは義理の兄弟。
建国前は国際連盟英国委任統治領パレスチナのユダヤ人入植共同体ハ-イシューブの軍事組織ハガナー幹部。
ラトビアのダウガフピルス生まれ。英国委任統治時代(ユダヤ人が伝統的に「エレッツ・イスラエル」と呼ぶ)パレスチナにおいて1936年から39年まで続いたパレスチナ・アラブの大乱以降英国がユダヤ人移民を著しく制限したのを受けハガナーは「アリア・ベイト」と呼ばれた不法ユダヤ人移民をパレスチナに移送する為に不法移民局「ハ-モサッド・レ-アリア・ベイト」を創設してアヴィグールが局長就任。
同時に1940年に創設のハガナー情報局「シェルート・ハ-イェディオット」の創設者の一人。
1948年イスラエル独立後の第一次中東戦争時には国防副大臣を務めた。
1952年にダヴィド・ベン=グリオンの命を受け、ハ-モサッド長官イセル・ハルエルとともに第二次世界大戦直後から反ユダヤ主義的空気のあった冷戦下東欧・旧ソ連のユダヤ人を保護・出国させる為の秘密組織ソヴィエト連邦ユダヤ人連絡局「ナティーヴ」を創設。初代長官に就任。