ザ・タワー (ゲーム)
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『ザ・タワー』(THE TOWER)は、ビバリウム(当初はOPeNBooK)が制作する、リアルタイムの高層ビル経営シミュレーションゲーム(ミニスケープ)である。
プレイヤーはビルの経営者となって、オフィスやテナント、ホテルなどを設置、人口を増やしビルを拡大させていく。 スタート時に一つ星であるグレード(星の数)は人口を増やしていくと上がっていき、最終的に五つ星の上である称号「ザ・タワー」を目指す。 「全米ソフトウェア出版協会ベストシミュレーション・オブ・ザ・イヤー」など受賞。
2000年、著作権の関係(ザ・タワーのスタッフによる新会社オープンブックに権利が移ったため)で『The Tower』『The Tower II』は生産終了。店舗にある商品も完売したか回収されたためTowerのディスクは入手困難となっている。2005年に発売された『The Tower SP』は現在でも比較的入手しやすい。2008年にはニンテンドーDS版が発売予定[1]。
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[編集] The Tower
1994年7月、『Tower』がMacintosh用に発売される。11月にはMaxisより英語版(SimTower)が発売。1995年の『Tower 1.2J』でWindows版が追加される。のちに建設したビルの形をしたアクアゾーン用のオブジェを出力することが出来るようになった。
1996年、『The Tower 1.3J』が発売(ユーザー登録をしていれば1.2Jからの無償アップデートが可能だった)。グラフィックの向上やアイテム「タワービジョン」(実在のCMを放送することができる)が追加された。この時『Tower』から『The Tower』と名称が変更されている。3月13日には『サウンド・オブ・タワー』というサウンドトラックCDも発売された。
- Tower/CD LIMITED EDITION
1996年に冬季限定発売されたオプショナルCD-ROM(1.2J用)。
- テーマソング『Brand New Season』(小山田圭吾)を収録。ほかにも多数アーティストが楽曲を提供。
- テナントの様子を伝えるアニメーションムービーを収録
- 新イベントとして、夜中に泥棒が侵入
- 『タワービジョン』の追加
- クリスマス(1年の最終日)にサンタがプレゼントをくれる
翌冬には『The Tower/CD WINTER EDITION』(1.3J用)が限定販売された。
他にも幕張殺人事件(ホテルで次々殺される事件の犯人を捜す)などのオプショナルCD-ROMがイベントで限定配布され、プレミアがつくものもあった。
[編集] 家庭用ゲーム機版
1996年3月にはセガサターン(3月1日発売)と3DO(3月8日発売)に移植された。オフィスやルームキーパーの人数が6人毎から5人毎に減るなどのハードウェア的な制限(BONUS editionを含む)があるものの、『The Tower II』で実装される追加要素や改良点もみられる。
[編集] The Tower BONUS edition
1996年11月1日にプレイステーション用として発売された。発売が他機種よりも遅れた分、追加要素が多い。
設置したアイテムをツールで選択すると中の様子がムービーで覗ける、夜のラーメン屋には幽霊?が出現する、マップによって一部のレストランや、交通機関に違いがある。
- 商業都市
どのテナントを置いても良く人が入る。設置できる交通機関は地下鉄駅、レストランはピザハウス、かに料理屋。
- ビジネス都市
- オフィスの需要が若干高い。設置できる交通機関は地下鉄駅、レストランは定食屋、カラオケバー。
- 国際空港都市
- 旅行客が多いため、ホテルやレストランなどのテナントに人が入りやすく、オフィスや住宅は人が入りにくい。
- 交通機関はモノレール駅、レストランはサンドイッチハウス、高級バー。
- リゾート都市
- 国際航空都市と同じく、オフィスなどの需要が低い。交通機関はモノレール駅、レストランはイタリア料理店、シーフードレストラン。
- 自由の女神
- 1つでもタワーのグレードを「TOWER」にすると出現。このマップのみ建設可能な土地が「地上30階、地下7階、左右幅に制限(建設可能部が台座部分のみのため)、初期状態で最上部に展望台が設置済み」という状態になっている。
- そのため、大聖堂が設置出来ないため、最高ランクは☆5となる。
- オフィスなどのテナントには人はほとんど入らない。
[編集] The Tower II
1998年にオープンブック9003より発売(英語版はYoot TowerとしてSEGAより発売された)。プラグインを導入してマップやテナントの数が増えたり、拡張キットが発売されるなど、様々な展開がはかられた。
本作では自由の女神など、ビルではないマップも登場しているため『巨大建造物シミュレーション』と銘打たれている。
マニュアルはバインダーとなっており、後に発売されたマップのマニュアルも追加できるようになっている。
- 新宿西口副都心
- 初期資金10億円。
- 地上100階、地下10階まで建築可能。
- 自由度の高いマップ。
- ファイナルアイテムは「スタジアム」
- ハワイダイヤモンドヘッド
- 観光客が多く、ホテルやショップが建設の中心となる。
- 1階ロビーのほかに船着場からも住人がやってくる。
- 華厳の滝
- 初回特典。
- 攻略よりも景色、風情を楽しむことを目的としたマップ。
- その為、建設可能な範囲よりも滝のほうが表示面積が大きい。
- また、宿泊施設以外のテナントではほとんど利益が出ない。
- 自由の女神 ニューヨーク恋物語
- プラグイン第1弾。
- 建物で働く警備員の男性ハリー・キャラハンと案内係の女性マリー・クワントの恋をテーマとしている。
- 京都駅ビル GIII
- 特撮映画『ガメラ3 邪神覚醒』とタイアップ。
- 終盤ではガメラによってビルが破壊され、保険に入っていると保険金がおりる。
- 駅ビルなのだが、ゲームスタート時には改札口がないため建設する必要がある。
- 東京タワー 東京電波ジャック
- 主な収入源である電波発信施設が、中盤で怪電波による電波障害のために使用不能になり、最新設備に更新するイベントが起きる。
- また、外観ではイルミネーションが設定でき、あるパターン通りにすると特別なイベントが起きる。
- なにわビル王伝説
- 通天閣を中心に建造していく。
- 新宿に次ぐ自由度の高いマップ。
- グレードを上げるだけでは使えるようにならない隠しアイテムが存在し、テナントの充実度によって使用可能となる。
- また、吉本興業が協賛しているためお笑い芸人が数多く出演している。
- ファイナルアイテムは大阪城、海遊館、ビリケンなど。
- Christmas Story サンタクロースになれる聖夜
- サンタクロースにまつわるアイテムを集めていくイベントとともに進行する。
他、計画されていたが企画倒れになってしまった幻のマップに『月面基地』『豪華客船』『北海道』がある。
[編集] The Tower SP
2005年4月28日に任天堂より発売されたゲームボーイアドバンス版。Tower 1.2Jを元にアイテムの追加(原作から削除された物もある)や、難易度を下げるなどの改良をしている。SPオリジナルキャラクターとして山之内オーナー(通称・山爺。モデルは山内溥)が登場し、ビルの評価やアドバイスを行う。
[編集] The Tower SPとTower 1.2Jの主な違い
- ビル清掃というテナントがある(オフィス、トイレを清掃する)
- サービスエレベータが無く、ビル清掃員やルームキーパー、警備員も通常のエレベータを使う
- 警備員は緊急の時の為に常駐するだけでなく、毎晩見回りを行う。見回りが行き届かない箇所には泥棒が発生する可能性がある
- ビル清掃やベッドメイクが滞り、ゴキブリ発生状態になった時、軽度な状況の場合はバルサンを用いる等して、駆除が出来る(軽度なうちはテナント撤去の必要がない)。またゴキブリ発生条件がやや変化している
- 店舗やファーストフード、レストランなどで客寄せが出来る事がある(該当テナント上でAボタン連打で客入りが増え、ビルの人口増加にも繋がる)
- ビルの高さが最大50階(総合オフィスビル)、もしくは最大35階(総合商業ビル)に制限されており、大聖堂も30階以上ならその上に別のフロアが無い限り建てる事ができる。しかし大聖堂を建てると、撤去しない限りそれより上にビルを増築する事はできなくなる
- 店舗やファーストフードの種類を自分で選択出来、また客層によって使う物が左右される
- ホテルに関する施設に、サウナ、自動販売機などが追加されている
- Tower 1.2Jではグレードが1つ星から5つ星を経て、TOWERであったが、The Tower SPでは5つ星というグレードがなくなり、4つ星からTOWERに直接グレードアップする。またTOWERへのグレードアップ条件人口が2000人に減少している
等である
[編集] The Tower DS
2008年6月26日にデジトイズより発売される予定のニンテンドーDS版。
[編集] 基本ルール
- ゲーム内の時間の進み方は1年=4Q(クオータ)、1Q=3日、1日=24時間である。1日には平日と休日の2種類があり、休日はオフィスに人が来ず、ショップ等の集客が良くなる。
- 建造物内にテナントを建造すると、利用客(住人と呼ばれる)がやってきて目的のテナントを目指し移動する。移動時にかかるストレスなどにより住人は利用テナントへ評価を下し、評価が良ければ住人数が増えるが、悪かった場合そのテナントの利用をやめてしまう。
- 建物内の移動手段には階段、エスカレータ、エレベータがあり、それぞれ利用する住人に与えるストレスが異なる。(同一階のフロア移動はどれだけ歩いてもストレスはたまらない。)移動設備の効果的な配置がゲームを進めるためのポイントとなる。
- 特にエレベータによる移動の場合、待ち時間が増えるにつれストレスも増加する。表示上は住人のシルエットが黒からピンク、赤へと変化し、現在のストレス度合いを示す。
- 住宅やオフィスの場合、その前を通過する通行量が多いと評価が下がる。
- 建設の資金はゲーム開始時にある程度与えられているが、その後はテナントの売り上げや賃料で賄う。
- あらかじめ設定された人口を超えると(他に条件があることもある)、グレードが上がりより多くのテナントを使うことが出来る。特に5つ星になると「ファイナルアイテム」が登場し、これを建設しないと最高グレード「ザ・タワー」を得ることは出来ない。
- 時として火事やテロリストによる脅迫等のイベントが起こり、対処する必要が出てくる。
[編集] アイテム
- オフィス:6人(家庭用機版では5人)のオフィスワーカーが昼間やってきて、夜には帰宅する。1Qごとに賃貸料が入る。新宿西口副都心マップでは安定した収入源となるが、大量に建設すると朝や夕方に大きな人の流れが発生してしまうため、それを如何に捌くかがポイントの一つとなる。
- ホテル:シングルルーム、ツインルーム、スイートルームなどの種類がある。利用客がチェックイン/アウトをするフロント、利用された部屋の掃除をするメンテナンスルームを建てなければ正常に稼動しない。メンテナンスルームにはルームキーパーが6人(家庭用機版では5人)おり、部屋数に対してルームキーパーが少ないと、十分にメンテナンスできなくなり、未メンテのまま3日放置された部屋にはゴキブリが発生してテナントを撤去するしかなくなる。基本的に毎日稼動するため利益率は高い。一部の利用客はレストランを利用する。
- 住宅:一人用の賃貸住宅、3人家族用の分譲住宅などがある。分譲住宅は建設費よりも分譲価格のほうが高いため、ゲーム初期の資金難対策には有効だが、退去時には同額を払い戻さなければならないため建て過ぎると後で苦労する。ハワイダイアモンドヘッドのマップでは、これらの代わりに賃貸であるコンドミニアムが建設できる。
- ショップ、ファーストフード、レストラン:外部からの一般客を呼び込む効果が高く、人口を増やすのに大きく貢献するが、1日ごとに売り上げが計上され、赤字の場合は資金が減るリスクもある。レストランは毎日閉店後にゴミを出し、その量に見合った廃棄物回収場がないと営業を続けることが出来ない。
- 移動設備:上述の階段、エスカレータ、エレベータがあるが、エレベータはさらに標準、大型、サービスエレベータなどの種類に分かれる。
- その他:警備室、医療室、変電室、駐車場、トイレなど、直接利益は生まないがビルの維持に必要な施設と、オブジェ、観葉植物など何の機能も持たず「隙間を埋める」為だけのアイテムがある。