サポート校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サポート校(サポートこう)とは、高等学校通信教育を受けている個人に対して、学習に対する支援などを行う教育施設である。
目次 |
[編集] 概説
サポート校は「高等学校」または「中等教育学校の後期課程」の「通信制の課程」などに在籍する人を対象とし、教育課程における学習の補習や支援を提供する場である。通例、学校教育法第1条で定められる「学校」(1条学校、教育基本法がいう「法律に定める学校」)ではない教育施設である。
不登校経験者、学力不振、中途退学者など、学校教育法が想定する学校制度の中で能動的に教育を受けられない人のため、サポート校では中学校までの学習内容もカリキュラムに含まれている学校がある。また、軽度発達障害をもつ生徒に対するソーシャルスキルトレーニングの場にもなっている。
[編集] サポート校の形態
サポート校は法的に「専修学校の一般課程」、「各種学校」、「無認可校」などの形態をとっている。これらの形態は、学校教育法の第1条でいう「学校」には該当しない。在籍して学習を行っても公的な学校(高等学校、中等教育学校など)を卒業したことにはならないが現状の法に縛られない柔軟な学習を提供している教育施設ともいえる。
そのため、各サポート校ではさまざまな教育や学習に関する活動が行われている。サポート校には公的な学校(高等学校など)を卒業するために必要とされる学習を授業などを通じて支援しつつダンス・音楽などの授業も行うことで「専門的技術の修得」と「高等学校または中等教育学校の卒業」を同時に行える教育施設として機能しているものもある。
[編集] サポート校とフリースクールの違い
- サポート校では不登校経験者などの集団不適応者やに対してもう一度学校という学習の場を提供する。そのため、ソーシャルスキルを身に付けることができる。また、一般の学校に比べスクールカウンセリングにも力を入れている。
- フリースクールでは、サポート校と違い、集団不適応者の受け入れ先にはなっているが、学校という形態をとっていない。そのため、学習に関しては生徒の精神状態や、やる気によって左右されがちである。
[編集] サポート校の対象
サポート校に在籍する理由はサポート校で行われている具体的な教育内容によっても異なる。大半は各人の設定する具体的な目標に到達するために支援を受けて学習活動を展開したいという場合にサポート校が活用されている。
特に「高等学校」または「中等教育学校の後期課程」の「通信制の課程」を修了することをめざしているが学習がはかどらず卒業や修了などに至りにくいと感じる場合や仲間と一緒に取り組んでいきたいと思う場合はサポート校が提供する各種の活動を通じて自己学習で足りない面を補完していくことも想定される。
一般的にサポート校は次のような学校の課程に在籍している人・資格取得をめざしている人などを対象に活動を行っている。
「高等学校」または「中等教育学校の後期課程」の「通信制の課程」などに在籍しつつサポート校に入学することは個人の判断によるダブルスクール(複数校在学)ともいえるが日常的な学習活動についてはサポート校で行われ個人の学習の拠点はサポート校になることが多い。
[編集] 日常の教育活動・学習活動
サポート校は個人の日常的な学習に役立つように教科・科目学習のための講義、添削課題(レポート)の指導などの活動を行っている。
学習塾の延長のようなサポート校もあるが、学校における教科以外の事柄も含む教育活動・学習活動も行い、外見的には、きわめて一般的な高等学校に近い雰囲気を持っているサポート校もある。
高等学校に近い雰囲気をもつサポート校は高等学校の「全日制の課程」(通常の課程)と同様に制服(標準服)や生徒規則(校則)などがあり、日常生活が通常の学校生活とほとんど違わないこともある。中学校時代に不登校気味であった生徒などに対してきめこまかい支援を行うことで生徒個々に柔軟な対応も期待されている。
[編集] 関連項目
- フリースクール
- 通信制サポート校・東京ネットワーク
- 大学入学資格検定(大検)
- 日本オルタナティブスクール協会加盟校一覧
- 渋谷高等学院
- 東京共育学園高等部
- 東京国際学園高等部
- 東京文理学院高等部
- 日本文理学院高等部
- フリースピリット音楽芸能学園
- 代々木高等学院
- 大阪希望学園高等部
- 大阪自由学院
- TOKYOスポーツハイスクール