サイバーストーカー
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サイバーストーカー(英 Cyberstalker)、ネットストーカーとは、インターネットを利用して特定の人物にしつこく付きまとうストーカーの総称。彼らの行為は、サイバーストーキング、ネットストーキングと呼ばれ、サイバー犯罪の一種であるとされるが、日本においては十分な規制がなされておらずストーカー規制法の対象であるとまではいえない。
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[編集] 解説
サイバーストーカーがサイバーストーキングを実行し始める切っ掛けは、インターネットコミュニティでの揉め事によって激しい憎悪を抱いたりする事や、オンライン上で公開されている他者のプロフィールを見て、その人物に恋愛感情を抱いたりする事が挙げられる。コミュニティで得た断片的な情報を基に、インターネット上の検索エンジンを利用し、詳細な個人情報などを取得するケースがある。
ブログに記載されている記述に不満を持つ者が、ブログの記載内容などから勤務先や所属学校名を割り出し、匿名で電話などで嫌がらせをするケースも多く、特にこの場合自分が嫌がらせをするだけでなく、匿名掲示板に「こんなことを書いている奴がいる」などと紹介し他人を扇動することで、加害者が膨大な数に膨れ上がることもある。
[編集] サイバーストーカー被害の種類
一部の事例はネットいじめの種類と重複している。
- ウェブサイト内での嫌がらせ。
- スパムの大量送信。
- 個人情報の暴露。また、それにより勤務先や学校などへ嫌がらせが及び、解雇、退学などの処分を受ける。
- ウイルス技術等を活用してストーキング対象者のパソコンに侵入される。
- 住所等がばれて物理的なストーキングが行われる。
[編集] サイバーストーカーへの対策
オンラインコミュニティにおいては自らの個人情報を掲載しないなどの自衛策のほか、インターネットコミュニティで他人の反感を買わないように心がけることが必要である。また、不用意に掲示板などに自らの識別情報(氏名、email、固定ハンドルネーム)を書き込まないようにすることが重要である。
さらに、学校や各種団体のホームページ管理者は個人名を掲載しないように気をつけたり、学校新聞など氏名が掲載されているものをアップロードする必要がある場合でも画像データとして掲載し、検索エンジンで個人名により検索されないよう心がける必要がある。
なお、大手検索エンジンであるGoogleでは、個人名で検索して旧友の所在を確かめようとする行動を推奨しており、検索エンジンでのストーキング行為を助長するような動きもある。
[編集] サイバーストーカーをテーマにした作品
- 涼風涼
- 「サイバーストーカー」 ISBN 9784094405521(1998年)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 「ネットストーカー」ってどう怖いの?|PCスタジオ|ネットサーフィンスタジオ|ネット犯罪を防ぐ:シャープ
- ネットストーカーの恐怖──“リアル”ストーカーになることも【コラム】 セキュリティー-最新ニュース:IT-PLUS
- サイバー・ストーカー - マルチメディア/インターネット事典