キーマカレー
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キーマカレー(Keema Curry, Qeema Curry)とは、ひき肉を用いて作ったカレー。「キーマ」は、ヒンディー語(क़ीमा)やウルドゥー語(قیمہ)で「細切れ肉、ひき肉」を意味する。
タマネギやニンジンなどの野菜をみじん切りまたはあられ切りにしたものとひき肉を炒め、カレー粉などの香辛料と調味料を加えて少量の水で煮込む。小麦粉などを使ってとろみをつけることをするカレーが日本などでは一般的であるが、キーマカレーでは稀である。水は少量で、しっとり感はあるがスープ状にはしないことが多い。
ひき肉の素材としては、豚肉、牛肉、鶏肉、羊肉が用いられる。肉としては安いほうの部類に入る、脂身の多い豚肉や羊肉で作ったほうがおいしいという人もいる。香辛料は、数種の素材が混合しているカレー粉が用いられることが多いが、クミン、ターメリックなどを独自に混ぜて作る人も多い。トマトピューレを用いるというレシピもいくつかみられる。
キーマカレーは炊いた白米やサフランライス、ターメリックライスなどにかけて食べる。ナスなどの野菜を炒めたものをあわせることも多い。グリンピースを混ぜて色のアクセントをつけてもよい(これをキーマ・マタルという。「マタル」はヒンディー語でグリンピースの意味)。レタスにくるんでオードブル風にすると食べやすく、ビールなどのおつまみになる。
また、調理器具メーカー、雑誌社、ポータルサイトなどでのレシピ集でのキーマカレーの紹介では、パンやナンに載せたり挟んだりして食べると美味であるとしていることも多い。カレーをパンの中に入れて焼いた後、油で揚げた物はカレーパンと呼ばれるが、キーマカレーが入っていることもある。
インドでは羊肉を使ったキーマが多く、豚肉、牛肉のキーマはほぼ皆無である。日本のインド料理店では鶏ひき肉のキーマカレーが多い。