キャリア教育
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キャリア教育(キャリアきょういく、英: career education)とは、キャリア(経験)を活かして、現在や将来を見据えることなどを主眼として行われる教育のことである。
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[編集] 概要
キャリア教育については、以前、循環再教育(リカレント教育)ともいわれていたこともあるものの、概念の広まりもあって、厳密には、キャリア教育と循環再教育(リカレント教育)が区別されて扱われるようになりつつもある。
キャリア教育の過程には、自分自身の専門的な資質・能力を維持・向上させるために、現職あるいは退職後も、講座・セミナーなどを受講し、知識・技能のリフレッシュを図ったり、社会人大学院や夜間大学院などで再び学び、職質・資格などの向上を目指すことなどが含まれる。また、資質・能力を維持・向上させるための制度や手法の整備などについても研究されている。
キャリア教育は、生涯学習の一貫としても重要なものである。専門職学位課程(専門職大学院の課程)などでは、社会人の経歴を有する人に対する取り組みもされている。
[編集] 学校教育におけるキャリア教育
学校教育におけるキャリア教育とは、『子ども達がこの激しい社会の変化に対応していく能力、主体的に自己の進路を選択・決定できる能力、社会人・職業人として自立していくことができるようにする教育』である。
[編集] 概要
学校教育におけるキャリア教育は従来指導されてきた「進路指導」とほぼ同義である。しかし「進路指導」が上級学校への移行(出口指導)に偏重している現状から、意味を刷新するために「キャリア教育」という語が使用されるようになった。 キャリア教育という言葉が公文書で始めて使用されたのは、1999年の中央教育審議会答申「初等中等教育と高等教育との接続の改善について」である。この答申の中で「学校と社会及び学校間の円滑な接続を図るためのキャリア教育(望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識や技能を身につけさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育)を小学校段階から発達段階に応じて実施する必要がある」と述べられた。
[編集] 関連項目
- 日本キャリア教育学会
- 私のしごと館