オスニエル・チャールズ・マーシュ
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オスニエル・チャールズ・マーシュ(Othniel Charles Marsh, 1831年10月29日 - 1899年3月18日)は19世紀アメリカ合衆国における傑出した古生物学者であり、アメリカ西部で数々の化石の発見、命名を行った。
[編集] 経歴
1831年ニューヨーク州ロックポートに生まれる。1860年イェール大学を卒業し、コネチカット州ニューヘイブンのシェフィールド・サイエンス・スクールで地質学と鉱物学を学んだ。その後ドイツに渡りベルリン、ハイデルベルク、ブレスローで古生物学と解剖学を学んだ。1866年帰国し、イェール大学の古脊椎動物学の教授に就任する。著名な銀行家の叔父ジョージ・ピーボディ(George Peabody)を説得し、イェール大学にピーボディー自然史博物館を設立させた。彼が教授に就任できたのもこのことが大きい。
1871年アメリカで初めて空飛ぶ爬虫類である翼竜の化石を発見する。また初期のウマの化石も発見している。白亜紀の歯を持つ鳥類(イクチオルニスやヘスペロルニス)、翼竜、アパトサウルス、アロサウルスを含むジュラ紀、白亜紀の恐竜についての記載を行った。
19世紀後半にエドワード・ドリンカー・コープとの間で繰り広げられた、Bone Warsとして知られる古生物学闘争で有名である。二人の化石発見闘争は熾烈を極め、この闘争を通じて120を超える恐竜の新種が発見、記載された。
遺骨はニューヘイブンのGrove Street Cemeteryに葬られている。