エリック・マスキン
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エリック・マスキン(Eric Stark Maskin、1950年12月12日-)はアメリカ合衆国の経済学者。メカニズムデザインの理論の基礎を確立した功績により、レオニード・ハーヴィッツ、ロジャー・マイヤーソンとともに2007年のノーベル経済学賞を受賞した。
[編集] 人物
マスキンは、ニューヨークで無宗教のユダヤ人の家庭に生まれた。現在はプリンストン高等研究所の社会科学の教授、プリンストン大学の経済学の客員教授である。ハーバード大学で博士号を取得し、その後彼は1976年からケンブリッジ大学のジーザス・カレッジでフェローとして働き始めた。1977年から1984年までマサチューセッツ工科大学で、1985年から2000年まではハーバード大学で授業を受け持った。そして2000年にプリンストン高等研究所に移籍した。
彼は、ゲーム理論、インセンティブの経済学、契約理論など様々な分野で活躍したが、特にメカニズムデザインの研究でよく知られてる。現在は各国の選挙制度の比較や不平等の原因の解明、連立構成の研究などを行っている。2003年にEconometric Societyの会長に就任した。
[編集] ソフトウェア特許
マスキンは、ソフトウェア特許は開発の意欲を刺激するプラスの面よりも革新を阻害するマイナスの面の方が大きいと主張している。彼は、ソフトウェア、半導体、コンピュータなどの業界は、歴史的に特許による保護が弱くても革新的に発展してきたと述べている。この業界の革新的な成果は互いに補い合う性質のもので、競争は将来の収益を減らすだけであり、このような動的な業界においては「特許による保護は全体的な革新力を弱め、公共の利益に合わない」と断じている。
[編集] マスキン単調性
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