ウイグル語
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ウイグル語 ئۇيغۇرچه, Uyƣurqə, Uyğurçe,Uyghurche |
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話される国 | 新疆ウイグル自治区 |
地域 | -- |
話者数 | 760万人 |
話者数の順位 | 98 |
言語系統 | アルタイ諸語 テュルク語派 |
公的地位 | |
公用語 | 新疆ウイグル自治区 |
統制機関 | 新疆民族語言文字工作委員会 |
言語コード | |
ISO 639-1 | ug |
ISO 639-2 | uig |
ISO/DIS 639-3 | UIG |
SIL |
中央アジアで9世紀から16世紀頃にウイグル文字で表記されていた言語である古代ウイグル語と、中央アジア東部のタリム盆地(現在の中華人民共和国の新疆ウイグル自治区南部)周辺で現在話されている新ウイグル語(現代ウイグル語)の、事実上2つの言語の総称である。古代ウイグル語と新ウイグル語はともにテュルク諸語のひとつであるが、言語学者の分類するところによれば、若干系統を異にしているとみられ、使用される地域の分布も若干異なる。新ウイグル語の話者は、20世紀に至ってウイグル人と呼ばれるようになった民族であり、ふたつのウイグル語の間には断絶があると考えられる。
[編集] 新ウイグル語
新ウイグル語は、テュルク諸語の南東語群(チャガタイ語群)に属す言語で、現代ウズベク語と非常に近しい関係にある。中国領内の話者人口は700万人以上で、さらに旧ソ連のカザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンにそれぞれ数万から数十万居住するウイグル人や、中国からアフガニスタン、パキスタン、トルコなどに移住した数千人のウイグル人によっても話される。
文字は、旧ソ連ではキリル文字が使われ、中国ではアラビア文字を改良し、母音と子音を全て1音素1文字に対応された文字を用いる。この改良アラビア文字をウイグル文字と呼ぶことがあるが、古代ウイグル語で使われていたウイグル文字とはまったく別種の文字である。
語彙は、アラビア語・ペルシア語・ロシア語などからの借用語が多く、古代ウイグル語と著しく異なる。新疆では中国語からの借用語も含まれる。ヨーロッパではトルコ語からの借用語も含まれる。