アルゴンキン語族
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Algonquian | ||
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話される国 | 北アメリカ | |
総話者数 | — | |
言語系統 | Algic Algonquian |
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言語コード | ||
ISO 639-1 | なし | |
ISO 639-2 | alg | |
ISO 639-3 | — | |
ヨーロッパ勢力の入植以前にアルゴンキン語族が話された地域
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アルゴンキン語族は、アメリカ先住民の言語の語族の1つである。アメリカ合衆国北部およびカナダの、ロッキー山脈から東海岸に至るまでの広い範囲で話されていた。共通の祖語から発展したと考えられており、祖語は(場所はわからないが)少なくとも3千年前に話されていたとされる。
さらにカリフォルニア州北西部の2つの言語、ウィヨット語(Wiyot)とユロック語(Yurok)も遠縁ながら同じ系統に属すと考えられており、これら全部をあわせてアルジック語族ともいう。
アルゴンキン語というのはこの語族の中の1つの言語であり、語族のことではない。
[編集] 分類
アルゴンキン語族は、大きく大平原・中央・東部の3語群に分けられ、さらに27ほどの言語(それぞれ多くの方言を含む)に分けられているが、分類に関しては議論がある。
A. 中央・平原語群
- I. 平原語群
- 1. アラパホ語Arapahoan
- 2. ブラックフット語Blackfoot
- 3. シャイアン語Cheyenne
- II. 中央語群Central
B. 東部語群
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- 11. 東アベナキ語Eastern Abenaki
- 12. 西アベナキ語Western Abenaki
- 13. Etchemin
- 14. レナペ語(デラウェア語)Lenape(Delaware)
- 15. LoupA
- 16. Loup B
- 17. モヒカン語(マヒカン語)Mahican(Mohican)
- 18. マリセート語Maliseet
- 19. マサチューセット語Massachusett
- 20. ミクマク語Míkmaq
- 21.モヘガン・ペクォート語Mohegan-Pequot
- 22. ナンティコーク語Nanticoke
- 23. ナラガンセット語Narragansett
- 24. Pamlico
- 25. ポーハタン語Powhatan
- 26.Quiripi-Naugatuck-Unquachog
- 27. Shinnecock
[編集] 特徴
アルゴンキン語族は典型的な複総合的言語である:つまり、他の多くの言語では単語数個からなる文で表現される内容を、1つの動詞で表すことができる。また3人称は少なくとも2つに分けられ、これにより談話で話題となっている中心的人物(たち)が明示される。
エドワード・サピアやレナード・ブルームフィールドによる研究が特に有名である。多くの言語が絶滅に瀕しており、すでに絶滅したものもある。
この地域の地名はアルゴンキン語族によるものが多い:例としては、マサチューセッツ、コネチカット、イリノイ、ミシガン、ウィスコンシン、ミルウォーキー、シカゴ、オタワなどがある。