アメリカ村
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アメリカ村(アメリカむら)とは、大阪市中央区の一部の地域の俗称。略してアメ村(アメむら)とも呼ばれる。
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概要
地域としては、心斎橋駅近辺の、御堂筋より西側、長堀通より南側の地域を指す。長年若者文化の集積地とされ、それ故「西の原宿」と呼ばれることがあった。店舗総数は約2,500店。
かつては、いくつかの料亭があるほかは、木材加工業などの倉庫などが多い業務地区であった。当時の町名は「炭屋町」だった[1]。
1969年に日限萬里子が喫茶店「ループ」を開き評判を集めた。以降、倉庫を改造してサーファーの若者などによりアメリカ西海岸やハワイなどから輸入した衣服類が販売されるようになり、「アメリカ村」とよばれ次第に活況を呈するようになった。1980年代には衣料、雑貨、レコードなどの店が並ぶようになり大学生などが集まる流行の発信地の一つとなった。このころから京阪神以外の地域でも有名となる。1990年代はじめ、タワーレコード心斎橋店(2006年8月閉店)やビッグステップ(旧・大阪市立南中学校本校跡地に大阪市が建設したファッション・飲食・映画・スポーツクラブの複合施設)などが建ち、より多くの若者が集まるようになったが、1990年代中ごろ頃から来客数の過剰や低年齢化、各店舗の大音量の音楽、建物に目立ち始めた落書きなど街の荒廃が問題になり始めた。主に中高生向けの街となってしまったことを嫌った20歳代以上の若者層が、2000年前後から北側に隣接する南船場や西側に隣接する堀江に流れてしまったことで街は一時期より衰退してしまっている。
1998年には休日に7万人が訪れていたが、2005年現在客足は半減している状況である。そのため、治安の回復を目指し、東京の新宿・歌舞伎町の50台を上回る77台の監視カメラ(24時間稼動)が設置され、2006年2月13日から本格的に運用が始まり、治安改善に期待がかかっている。
交通機関
最寄り駅
- 心斎橋駅・四ツ橋駅
- 難波駅(なんば駅)
関連書籍
- 日限満彦『アメリカ村のママ 日限萬里子』小学館 2007年 ISBN 9784093877015