かんずり
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かんずりは、新潟県妙高市特産の香辛料の一種。寒造里とも書く。
[編集] 特徴
唐辛子を雪の上にさらして、アクが取れ辛味が柔らかくなったものをすりつぶし、麹と塩、ゆずなどを加えて熟成させて作る。かどが取れた円い辛味と塩気、麹の甘み、ユズの香りとがよく調和した辛味調味料である。鍋料理のポン酢醤油に加えたり、焼肉、冷奴、ラーメンの薬味など、幅広い料理に用いることができるほか、そのままなめて酒の友とする。
ガラス瓶、あるいは小さな壷などに入ったものが市販されている。
妙高市に隣接する上越市牧区(旧牧村)には「ぴりっこ」と称する類似の調味料がある。唐辛子とその他の材料をすり和えて熟成させる製法は同じだが唐辛子を雪にさらさないのが相違点で、このためにかんずりよりも個性の強い辛さを味わうことができる。同じく隣接する上越市中郷区(旧中郷村)にも「辛味子」と称する辛味調味料があり、こちらも基本的な製法は同じだが、唐辛子は雪にはさらさない。神楽南蛮と呼ばれる別種の唐辛子をあわせて作られるため、かんずりとは別の辛さを味わうことができる。
[編集] 関連項目
- 大分県日田市の名産。こちらは青唐辛子を使い、麹は用いない。
[編集] 外部リンク
- (有)かんずり
- 越後各地の南蛮(唐辛子)香辛料(新潟県内各地の類似調味料を紹介している)