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からくりサーカス - Wikipedia

からくりサーカス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

からくりサーカス
ジャンル ファンタジーアクション
漫画
作者 藤田和日郎
出版社 小学館
掲載誌 週刊少年サンデー
レーベル 少年サンデーコミックス
発表期間 1997年32号 - 2006年26号
巻数 43巻
テンプレート使用方法 ノート
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からくりサーカス』は、藤田和日郎による少年漫画週刊少年サンデー(小学館)にて1997年32号から2006年26号にかけて連載していた。全43巻。

200年前に起こった悲劇を因縁として巻き起こる、自分の意思を持ち人間に害をなす「自動人形(オートマータ)」と、操り人形を武器にオートマータを破壊することを使命とする人形破壊者「しろがね」との戦いと、それに巻き込まれ、数奇な運命をたどることになる3人の主人公たちの繰り広げる物語である。

目次

[編集] 概要

藤田和日郎の長編第2作である冒険活劇。作者の前作『うしおととら』を上回る複雑なプロット、展開、また匹敵するであろう強烈なバイオレンス描写とアクション、前作にはあまり見かけられなかった恋愛要素も盛り込んでいるのが特徴。 前作同様、物語を最初から見ないと話の筋をまったく理解できない造りになっている。200年に及ぶ膨大な時間を舞台としており、さらに過去現在の時間軸を縦横無尽に配置しているのが原因である。また、1巻1巻のエピソードが物語の真相に深く関わっているのもその一つである。 その複雑なストーリー展開やアクション描写などから高い人気を誇る。 物語は全体として人形劇を体裁をとっており人形(芸人)と人間(芸人/観客)との対立という形になっている。例えば人類の敵であるオートマータは人形であるが、それに立ち向う白銀達も、他人の意思に縛られた操り人形である。そして黒幕も、ある人物の妄執をダウンロードされた操り人形であり、彼自身の口から何度かその立場を表明している。 物語はそうした運命や他人の意思によって縛られ操られたもの達を人形と見立て、そんな境遇から脱却しようとする者、人間であろうとする者たちの大いなる「舞台劇」として展開する。タイトルや、登場人物が演劇にゆかりの名前が多いのは偶然ではない。

友人である島本和彦は、「『うしおととら』が藤田のやりたい事を全てぶつけた名作なら、こちらは広げた風呂敷を徹底的に広げ続けた事で完成された名作」と本作を評した[1]

演出の特徴としてはオートマタ(敵の)がやられたときに細かい歯車やネジなどの部品が飛び散ることである。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


[編集] あらすじ

サーカス編とからくり編はストーリーの区切りが付くたびに交代で語られる。

[編集] プロローグ

小学5年生の「才賀勝」は、父親である大手家電メーカー"サイガ"社長「才賀貞義」の死により180億円の遺産を相続。これによって異母兄弟から命を狙われていたところを「加藤鳴海」、「しろがね(エレオノール)」に助けられる。しかし、叔父の「才賀善治」に誘拐された勝を救出した鳴海は切断された片腕を残して行方不明(死亡したと思われた)となる。

[編集] サーカス編

残された勝とエレオノールは追っ手から逃れるため旅芸人のサーカス一座「仲町サーカス」で生活を始め、人々と触れ合うことで徐々に成長することとなる。追手との戦いの中で、本人たちも知らなかった勝とエレオノールの持つ出生の秘密が明らかになっていき、勝はエレオノールに守られる立場から、エレオノールを守る者としての自覚を持ちはじめる。

[編集] からくり編

死亡したと思われた鳴海は人形破壊者「しろがね」のギイに命を救われており、片腕と記憶を失くして自らも人形破壊者となっていた。自動人形を追う旅を続けるうちにゾナハ病の真実を知った鳴海は、人形を破壊することだけを自分の使命とするようになっていく。自動人形との激戦の最中、多くの仲間の犠牲と引き換えに命を存えたことによって、その使命は彼個人の感情を塗り潰してしまうほどに、さらに重くのしかかるようになる。

[編集] からくりサーカス編(本編) 

勝はこの戦いの真の敵からエレオノールを守るためにサーカス団を離れ、黒賀村の阿紫花家に居候し、ギイより懸糸傀儡の特訓を受ける。そして、勝の実力は急上昇し刺客を悉く撃退していく。また、人形相撲などの行事を通して、黒賀村の人々とも親睦を深めていく。そして鳴海はそれとほぼ入れ替わりでエレオノールの前に現れ、フランシーヌ人形の生まれ変わりと信じる彼女からゾナハ病の止め方を聞き出すべく仲町サーカスに加わる。

[編集] 機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)編

勝が黒賀村で修行、刺客の撃退を始めてから8ヶ月が経ったある日、仲町サーカスが黒賀村を訪れる。仲間たちとの再会を喜ぶ勝だったが、ゾナハ蟲が突如活性化、世界中の人間がゾナハ病に感染してしまう。無事だったのは「しろがね」とその血を飲んだ者、そして仲町サーカスのメンバーのみ。 「しろがね」の200年に及ぶ長い戦いの決着が、そして勝、エレオノール、鳴海の最後の戦いの火蓋が切って落とされる。 なお、デウス・エクス・マキナ演劇用語でもある。

[編集] ストーリーの矛盾点

連載10年にわたる長大なストーリーであるため、細部に関しては矛盾点も見受けられる。

  • 第1話で勝と鳴海を襲った人形が、懸糸傀儡とも自動人形ともとれない物となっている(どちらかと言うと自動人形に近い)。藤田氏は「懸糸傀儡で、ぶっ殺し組が見えないところで操っている」と公式ファンブックで述べ体裁をとっているが、人形に操り糸が無い上に、電車が大破後も救助、または逃走した様子すらない。
  • 第9巻で勝の笑顔と共に『「柔らかい石」はいい笑顔の者に・・・』という言葉を記したり、第11巻で章の幕間に狂言回しの道化が、柔らかい石について「観客のみなさまはもう、とっくに気づいているだろう」と、勝の体内に柔らかい石がある事をほのめかしていたが、最終的には「いい笑顔の者に」という言葉は貞義がついた嘘となり、道化の言葉はなかった事になった。
  • しろがねは怪我をしてもすぐに回復する治癒力を持つはずだが、第3巻でエレオノールは足に怪我をした後、守るべき勝の危機にも関わらず怪我人として動けなくなっている。この時点では、エレオノールがしろがねという設定は考えられていなかったと見られる。
  • しろがねは歳をとるのがゆるやかであり、中盤以降ではヒロインのしろがね・エレオノールの年齢は90歳以上としている。が、序盤では、エレオノール誕生にまつわるき事件を18年前(エレオノールの見た目の年齢)としてエリ公女の事件が描かれている。(しかし正二がルシールに対し、エレオノール誕生から78年後に柔らかい石消失の虚偽の報告をしたため、辻褄が合っている。)
  • ギイは物語の序盤から、自動人形を200体破壊した「伝説のしろがね」として真夜中のサーカスに知られている。しかし、第25巻で黒賀村でギイが倒した200体の自動人形はフランシーヌ人形を襲っている事から、真夜中のサーカスとは別組織(新生真夜中のサーカス)と考えられ、旧真夜中のサーカスが「伝説のしろがね」としてギイを認識しているのはつじつまが合わない。
  • 「柔らかい石」は、人間の子供の体内に保存しないと2週間で蒸発する。しかし、白銀が病気となったフランシーヌを救うため柔らかい石を生み出してから、クローグ村の井戸に投げ込むまで29年が経過しており、とうの昔に蒸発しているはずである。白金も各地を放浪し生まれ故郷の村に着くまでにかなりの年月がかかっているので、同様に蒸発しているはずである。

[編集] 登場人物

詳細はからくりサーカスの登場人物を参照

[編集] 懸糸傀儡(マリオネット)

主に「しろがね」達と黒賀村の「人形繰り」が糸を介して操る様々な操り人形。操作は両手の十指に加え、場合に拠っては両足の十指を補助として使う。 基本的には手の指のみで動作させられる。白銀が成瀬正二郎(才賀正二)と共に造りあげた「あるるかん」を源流とし、様々なギミック・能力を持つ。 「しろがね」達は基本的に一人一体、各々独特の懸糸傀儡を操る様だが、基本の操作に互換性があり、自分の懸糸傀儡を失った「しろがね」が、他者の遺した懸糸傀儡を操る事も多い。サイズは懸糸傀儡「アンラッキー」や「スレイヴァーV」の様な小型種から、マリオネット「スレイプニイル」や「オリンピア」の様な大型まで様々。ただし大半は、主な使用者である「しろがね」達の自動人形破壊という目的から、大型・多彩な能力を持つ物が主流。

[編集] 「しろがね」達の操る懸糸傀儡

あるるかん
白銀より製作された最も古い懸糸傀儡。黒衣を纏い、頭に白い羽がついている。あらゆる懸糸傀儡の原型であり、この人形を元にさまざまな懸糸傀儡が作られた。ルシールがアンジェリーナをキュベロンから追放する際彼女に授け、アンジェリーナの死後は正二が保管、実娘のエレオノールに受け継がれ使われている。
胴体部から歯車など出して上体部分を高速で旋回させ、相手を破壊する「コラン」(虎乱)、腕をピストン運動させ相手を貫く「炎の矢」(フレッシュ・アンフラメ)、頭部の羽根飾りのようなものを伸ばして相手の動きを封じる「羽の舞踏」(ラ・ダンス・ダン・ヴオラン)という技を持ち、また右腕には「セント・ジョージの剣」という大きな刃が内蔵されている。
基本的にはしろがね(エレオノール)が操る機体だが、作中では勝が操る場面も多く見られた。
なお、エレオノールが操るオリジナルの「あるるかん」、その左腕はかつて、とある事件でアンジェリーナが自動人形からギイを庇ったときに破壊されており、ギイによって鳴海の左腕として使用されていた。こちらは、「サン・ジョルジュの剣(セント・ジョージのフランス語読み)」と呼ばれる、右腕同様大きな刃が内蔵されている。右腕には「オリンピア」の折れた腕を持っている。
また、人形繰り練習用の「あるるかん」もある。名前はフランス語で道化師を意味する<arlequin>から。
オリンピア
ギイが使う懸糸傀儡。胴体に4本と翼のつけ根に2本の腕をもつ。聖母のような姿をしている。指先に注射針、肘に刃物、ヒールに拍車、背中に翼と多数のギミックでトリッキーな攻撃をする。恐らく昔は人形繰りにクセがあったというギイ専用に調整がされており、彼以外には使えないと思われる。
オートマータに注射針を突き刺し、疑似体液を吸いだす「聖母の抱擁」(ラ・サント・ビェルジュ・ダンブラスマン)。胴体を縦回転させ、肘の刃で相手を切り裂く「破壊輪舞曲」(ラ・ロンド・ドゥ・デストラクション)という技を持つ。また、背中の翼で空を飛ぶことができ、専用のエンジンを取り付けることで高速空中移動が可能になる。その顔はギイの「母」のデスマスクから作られている。「母」とは、アンジェリーナを窺わせる箇所はあるものの、ギイの実母を指しているのか、ギイが「ママン」と呼んで慕っていたアンジェリーナを指しているのかは不明。顔はアンジェリーナのあるるかんと戦った際に一度破壊されているので(また、劇中でのギイの動向などから考えても)、恐らく後者と思われる。
ムジンニィ
ルシールが使っていた懸糸傀儡。デザインがあるるかんに良く似ており、あるるかんを原型に作られたと思われる。武器は左腕の「レフトハンド・ブレード」。大きなギミックはないが、技術次第でどんな局面にも対応できる。フラーヴィオによって破壊される。
スピネッティーナ
ファティマが操る懸糸傀儡。サソリのような姿をしている。武器は尻尾から大きな針を乱射する「スピネッティーナの毒針」。
オラーツィオとの戦いで破壊される。
スレイプニイル
ダールが操る懸糸傀儡。両手に巨大な鎚(ミヨルニル)を持ったヴァイキングのような姿をしている。巨体だが、足には車輪がついており、高速移動が可能。鎖の付いたミヨルニルを飛ばして相手を潰す「撃墜ミヨルニル」という技を持つ。「しろがね」と自動人形との最終戦でダールが散り、スレイプニル自身も破壊された後、その左足は加藤鳴海の左足として使われている。分かり辛いが、足は四本ある。
名前の由来は北欧神話の主神オーディンの馬、スレイプニルから。武器のミョルニルは同じく北欧神話の雷神トールが持つ槌の名前である。
マンバ
ティンババティが操る、大蛇の上に人が乗った姿の懸糸傀儡。上部の人形がピストン運動を利用し加速されたパンチを繰り出す「エリニュスの手」という技を使う。また、蛇の牙でティンババティ自身を突き刺して血液を吸い上げ、彼の「アクア・ウイタエ」(生命の水)の混じった血液をオートマータに注入することで疑似体液を中和し、オートマータを行動不能に陥らせる捨て身の技、「毒牙の塔」という技も持つ。最終戦でティンババティが散り、マンバ自身も破壊された後、その右腕は加藤鳴海の右腕として使われている。名前の由来は、操者であるティンババティの活躍する地、アフリカのケニアに広く生息するマンバ属の毒蛇から。
シュヴァルツェス・トーア
しろがねの「シュヴァルツェス・トーア」が操る懸糸傀儡。操者と人形は全く同名。西洋の鎧風の外見をしている。作中では最終戦のみで戦う姿が見られたが、肩部と脚部に装備された大型の盾を持ち、他の懸糸傀儡に比べて防御に長けた人形と思われる。名前の意味はドイツ語で「黒い門」。
ペンタゴナ・ノッカー
ロッケンフィールドが操る人型懸糸傀儡。オートマータとの最終戦での操者ロッケンフィールドのセリフから、跳躍力・空中戦に長けた人形と思われる。両の手に構えたクラブで周囲をなぎ払う「ペイン・トルネード」と言う技を持つ。コロンビーヌとの戦いで相打ちの形で破壊されたその右足は、ロッケンフィールドとシュヴァルツェス・トーアの手によって、加藤鳴海の右足に取り付けられた。
グリゴーリィ
ドミートリィが操る、人型で顔に大きな一つ眼をもった懸糸傀儡。眼からワイヤー付きの鋏のようなものを発射し相手を捕え、そのまま相手に抱きついて両腕両足のドリルで相手を破壊する「単眼の牢」という技をもつ。名前の由来は、ドストエフスキーの著書である「カラマーゾフの兄弟」に長年仕えていた侍従より
アンジェリーナ人形
自動人形をおびき寄せるエサとして柔らかい石を体内に宿したアンジェリーナが行方をくらました為(実際は、ルシールが娘を重い責務から解放するために逃がした)、ルシールが造らせた懸糸傀儡。自動人形たちに20年以上も人形と気づかれなかっただけあり、容姿はもちろんのこと、眼球さえも本物そっくりに作りこまれており、言葉を発することも出来る。サハラの最終決戦で再び使用され、アンジェリーナがフランシーヌ人形と瓜二つだったことと、自動人形のフランシーヌ人形への忠誠心を逆手に取って最古の四人を含む全ての自動人形を一言で屈服させ、身動きを封じた。最後はパンタローネとアルレッキーノによって破壊された。

[編集] 「黒賀の者」達の操る懸糸傀儡

プルチネルラ
阿紫花英良が使う懸糸傀儡で、四足の道化師風のデザイン。腕の力が強く、棍棒での一撃はコンクリートの壁にも穴をあける。
作中で初めて敵として登場した「懸糸傀儡」である(正確には違うが)。
一度はしろがねが操る「あるるかん」に完膚なきまでに破壊されたが、「しろがね」vs自動人形の最終戦で黒賀村から送られた懸糸傀儡の中に「プルチネルラII」として改修(又は再設計・作成か?)された物が含まれていた。その際には、棍棒の他、長ドスが追加装備されている。名前はストラヴィンスキーのバレエ組曲<プルチネルラ>から。
グリモルディ
元は誘拐組の尾崎が使っていたが、現在は阿紫花英良が使っている懸糸傀儡。両足が車輪状になっており全懸糸傀儡中最高クラスの機動力を持つ。なお、数ある懸糸傀儡の中でも明らかに一段性能が高めの描写をされている。
首が伸びたり、斧がついた(これは後に登場した二代目以降)ピエロのような帽子を振り回したりとギミックも多い。
しろがねvs自動人形の最終戦では、スピネッティーナを失ったしろがねファティマが操る姿も見られた。
なお、この時のグリモルディは改修が加えられて(或いは対「自動人形」用か?)おり、物語序盤で尾崎が操った機体とは細部が異なる。
二代目グリモルディは「しろがね」と自動人形の最終戦においてパンタローネとアルレッキーノによって破壊されており、現在英良が操る物は作中では三代目。ファティマ曰く、「少し硬めだけれど、素敵ね」との評。
アクエリアス
ぶっ殺し組の羽佐間が操る懸糸傀儡。タキシードを纏った擬人化した鳥の様な姿をしている。
手にしたシルクハットから凶悪な顔のウサギが呼び出すなど、トリッキーな機体。
グリモルディと尾崎によって破壊された。デザインは作者のアシスタントによる。
アシスタントの設定では「地獄の魔術師、パワーはあるるかんの5万倍、水中を300ノットで泳ぐ、湿気に弱い」らしい。
ローリングアームズ
ぶっ殺し組の中田が操る懸糸傀儡。ボール状の下半身に西洋の鎧風の上半身、長い大型の腕を持つ機体。
才賀の別荘の対侵入者用からくり門である「煉獄」に操者ごと飲み込まれて破壊される。
テオゴーチェ
誘拐組の高見が操る懸糸傀儡。ボールに乗ったピエロの姿をしている。手の平から爆弾ボールを取り出して操り、阿紫花らぶっ殺し組の人形と操者を次々に撃破する。
しかし「しろがね」の操る「あるるかん」の前には敵ですらなく、投げつけた爆弾を逆に機体内に叩き込まれて操者もろとも爆散した。
ダクダミィ
誘拐組の山仲が操る懸糸傀儡。腕はなく、頸部にハサミ状の武器を装備した小型の機体。
基本的に操者一人に対して一体であることが多い懸糸傀儡の中で、操者一人に対して小型の懸糸傀儡が五体という特異な存在である。
数体の操り糸で敵を縛る等して動きを止め、残りの機体で相手の操者を仕留めると言うのが基本の戦闘スタイルらしい。
貧弱な見かけによらず、その武器であるハサミは成人男性の首を切断する程の威力を持つ。
しろがねと鳴海を苦しめ、一度は捕らえるが操者自身を鳴海に殴り倒された。
バビュロ
誘拐組の加納が操る懸糸傀儡。全身に湾曲した刃が刺さったピエロの姿をしている。
勝が操った「あるるかん」によって破壊された。
グリセル
誘拐組の金井が操る懸糸傀儡。女性型の機体で、掌部が非常に大きく、手首から先が伸縮するギミックを持つ。
跳躍力に優れ、崩壊する塔から脱出する場面で活躍する。
ガンオブフェザー
誘拐組の及川が操る懸糸傀儡。インカ風の仮面から手足が生えたような姿をしている。
コルトSAA「ピースメーカー」をそのまま巨大化させた様な拳銃を二丁武器として使う。
阿紫花が操るグリモルディと良い勝負をするも、勝の作戦によってグリモルディの体当たりをくらい、操者ごとエレベーターシャフトへ転落。
陰陽
ぶっ殺し組の一人が操る懸糸傀儡。中国の民族衣装のようなものに身を包む左右非対称の仮面をつけた人形。
登場した瞬間に高見が操るテオゴーチェによって操者ともども爆破される。
デザインはアクエリアス、陰陽と同様、作者のアシスタント。
アシスタントの設定では「猿並の俊敏な動き、ゴリラぎみの握力、獣風の耐久力、とパンチ力、ドーベルマンのように操りやすい」らしい。
トレジャーキーパー
ぶっ殺し組の野口が操る懸糸傀儡。全身を包帯で覆い、大型の鎌を持った死神の様な姿をしている。
あっさりと高見が操るテオゴーチェによって操者ともども爆破される。デザインはアクエリアス、陰陽と同様、作者のアシスタント。
アシスタントの設定では「ボディは修理跡だらけ、歴戦の勇士をしめす、顔は包帯グルグル巻き、見る者に恐怖をあたえるだろう、んで武器は、刃渡り2メートルのカマで相手をきりきざむ」らしい。
スペイド
ぶっ殺し組の平が操る懸糸傀儡で、名前の通り手の甲にスペードのマークが付いている。一度は勝によって操作される。ダールのスレイプニイルと同様(或いはどちらかがベースか?)、足には車輪がついており、高速移動が可能。
アンダーザヘッド
ぶっ殺し組の成田が操る懸糸傀儡。名前の通り頭が下についているのが特徴。人間が逆立ちした様な格好で、腕の部分が車輪、足が巨大な爪の付いた武器になっている。
あるるかんの「聖ジョージの剣」で真っ二つにされた。
衝月 (しょうげつ)
尖夕 (せんゆう)
裂空 (れっくう)
アンラッキー
人形造りの村であり、人形使いを育てる村でもある黒賀村で、一人前の「人形使い」として認められる為の試験で使われる懸糸傀儡。外見は草刈鎌の様な凶器を持った、女の子の人形である。もっとも、「可愛らしい」等と言う形容詞が当てはまらない、おどろおどろしい呪いの人形の様な姿である。デザインは作者側のものではなく、ある読者のはがきから起用したもの。(他に「ブロム・ブロム・ロー」という自動人形も読者のデザインだった。)
ナイト・スレイヴァーV (ナイト・スレイヴァー・ブイ)
平馬と勝が作った懸糸傀儡。小型なので小回りが利く。黒賀村の祭り「人形相撲」で、平馬と勝が操った。最後は片腕・片足を失いながらも人形相撲に優勝する。最終章では「黒賀の人形遣い禁断の『裏の蔵』」で用意した弾薬やミサイルをフル装備して平馬が操りオートマータと戦ったが、オートマータに敵わず、勝を助けるために自爆させる。

[編集] フェイスレスが作った懸糸傀儡

あるるかん
フェイスレスが製作した同名の懸糸傀儡。白衣を纏い、頭に黒い羽があり、両足にも刃が付いている。
ゴイエレメス
フェイスレスが自分のために作り遺した3体の懸糸傀儡のうちの一体。かなり巨大かつ頑丈だが、操るにはかなりの力が必要で、力のない者が無理に操ろうとするとすぐに糸が切れてしまう。ブリゲッラとの戦いで平馬が使用したが、完全に破壊された。
必殺技は、ジェット噴射で加速したパンチを叩き込む。
キャプテン・ネモ
フェイスレスが自分のために作り遺した3体の懸糸傀儡のうちの一体。海賊のような姿をした骸骨の人形。両腕の剣による攻撃のほか、背中にも4枚の刃が内蔵されている。勝が初めて使った時の感想は、「フワフワしてやりずらい」。
「水上ライブ」「水中ライブ」形態で、それぞれ水上、水中での戦闘が可能になる。
ジャック・オー・ランターン
フェイスレスが自分のために作り遺した3体の懸糸傀儡のうちの一体。ハロウィンのカボチャのような姿の人形で、「ジャコ」という略称でも呼ばれている。刃の反対側に箒のついた鎌を持っており、箒を回転させることで空を飛ぶことができる。勝が扱いやすい事や空を移動できる事もあり、新生真夜中のサーカスとの戦いでも多用している。
必殺技は、ロケット弾の他、ほぼ全てのものを斬ることができる「超高速振動鎌」(グリム・リーパー)、使用者の意志で自由に硬度、粘着性を変えることが出来る「バブル・ザ・スカーレット」。
モン・サン・ミッシェルに向かう際、グリュポンに「へんちくりんカボチャ」と評された場面では、不快そうに眼の上下が逆転している。
最後は宇宙ステーション・アルファのブースターによってフェイスレスのあるるかんと共に破壊されてしまうが(その際勝は「今ままでありがとう…ジャック・オー・ランターン……」と言っている)、この時、砕けていくジャコの顔が、まるでウインクをしているように見える描かれ方をされている。

[編集] 用語解説

懸糸傀儡(けんしくぐつ)
糸を使って操る人形。マリオネット。人形遣いやしろがねが操る人形を指す。
大きさは2~3mほどある大きなものだが、折りたためばトランクに入れて持ち運びが可能。
オートマータの「黄金律」を利用した物であり、兵器とも人形とも取れるため、これに対しては、武器を持つ相手に対して風より速く動けるオートマータも、人間と同じ速さで動かざるをえない。
ただし自動人形と戦えるレベルに達するには、才能のある者でも血の滲むような修行を何年も積まねばならない。(勝は元々持っていた才能に加えてフェイスレスのダウンロードによる知識を得ていたので、一年程で熟達した)
自動人形(オートマータ)
意志をもち、自分で考え、自分で動く人形。フランシーヌ人形以外は疑似体液で意志を与えられ動いている。単数形はオートマトン。史上、自動人形を完成させたのは白金(ディーン・メーストル)、フウ・クロード・ボワローの2名。また、才賀正二、才賀勝は自動人形を改造、修理等、手を入れたことがある。
低級なものでも銃弾程度では壊れることはなく、通常の人間にとっては脅威である。
拳法などで用いられる「気」を受けると体内の擬似体液が沸騰し破壊される。上級クラスは「気」に対して耐性を持っているものが多い。
柔らかい石
錬金術の集大成。鉛を金に変え、人間に永遠の命を与える「命の水」(アクア・ウイタエ)をつくりだす。
空気に触れると蒸発してしまう上、大人の体内では拒絶反応が起こるため、人間の子どもの体内に入れて保存しなければならない。
一般的には「賢者の石」という名称の方が有名だが、本編中では一度もその名で呼ばれた事は無い(歴史上の賢者の石も、「石」という固形物とは限らなかったらしい)
生命の水(アクア・ウイタエ)
「柔らかい石」が水と反応し作られる「万能の霊薬」。何でも溶かし、溶かしたものを液の中に保存する。人間が溶けた場合、その溶けた者の心を保存し、飲んだ者を支配する。溶けた者の記憶をも保存するが、完全に記憶が飲んだ物に引き継がれるわけではない。
主な効能として、
1.人間が飲むと、髪の毛、瞳が銀色になり、身体能力が約5倍に向上し、5年に1回しか歳を取らなくなる。
2.自動人形(オートマータ)が直接飲むことにより、彼らにとっての黄金律を克服することができる。
3.自動人形が経口投与以外で注入されると、体内の擬似体液が中和され、機能停止に陥る。
ラテン語表記ではAqua vitae。
ゾナハ病
正式名称は「他者の副交感神経系優位状態認識における生理機能影響症」。
他人を笑わせなければ、激しい呼吸困難を伴った痛みを感じる。しかし、この病気が原因で死ぬことはなく、「死ねない」苦しみを味わうことになる。直接的な死因となるのは、免疫力低下による様々な合併症によるもの。
ゾナハ病の段階としては、
第一段階
他者を笑わせなければ呼吸困難に陥るが、それ以外では日常生活に支障は無い。この段階で生涯を生きられるのは極稀。
第二段階
免疫力が低下し、さまざまな合併症を引き起こす。死亡要因はこの段階がほとんど。
第三段階(最終段階)
体温が一定化、全身が硬直、半永久的に呼吸困難状態となり、食べ物や水を摂取せずとも生き続け、死ねなくなる。
第二段階で死に損ねた者が迎える生き地獄。また身体の成長等もしない模様。
オートマータの疑似体液や「銀の煙」を構成する超微細オートマータ「アポリオン」が体内に侵入することによって発症する。
治療法は、万能の霊薬「アクア・ウイタエ」を飲むか、身体にワルトハイム電磁波を照射すること。
そして、しろがね(エレオノール)の歌声により、ゾナハ病の原因虫のモードが「病気にさせる」から「病気を治す」に変わる。全て終わったとき、活動をやめ体外に排出される。
疑似体液
フランシーヌ人形が造り出した、オートマータに意志を与える水銀のような液体。定期的に人間の血を加えないと作用しない。ゾナハ病の病原体である「アポリオン」からできており、「銀の煙」はこれを気体化したものである。「アクア・ウイタエ」によって中和される。
黄金律(ゴールデンルール)
造物主がオートマータの基本回路として作り出した部分で、自らを改造するオートマータが、唯一手を加えることのできないブラックボックス。
これは、元々道化として造られたオートマータの特徴であり、「観客に見える速さで動かなければならない」というものである。逆を言えば「観客で無い者に対してはすばやく動いてもよい」というものである、つまり、武器を持たない者に対しては、人間と同じ速さでしか動けないが、武器を持つものに対しては例外ということである、また武器が強力であればあるほど速く動ける。
黄金律から逃れるためには、「生命の水」を飲む以外に方法は無い。
しろがね
  1. アクア・ウイタエを飲んだ者。5年に1回しか歳を取らなくなる。
  2. オートマータの破壊を目的とした人間。人形破壊者とも言われる。白銀の意志に支配されオートマータ破壊のためだけに生きている。いかなるときでも人形との戦いを優先させるために感情を殺す訓練を受けている。
  3. エレオノールに対する勝及び仲町サーカス団員の呼び方。
しろがね-O(しろがね オー)
フェイスレスが開発したしろがねの体の各部をからくり化したサイボーグ。しろがねと違い歳を取らず、、懸糸傀儡ではなく自分自身の体を武器に戦う(しろがね自身が懸糸傀儡化する発想で作られており、その武器は大道芸の発展形。人間の芸を見ると、それを観察して自分のものにせずにはいられないという自動人形の本能を利用したものか)。基本的に感情は見せないが、感情がないわけではない。
O(オー)
しろがね-Oを完全に機械化したもの。人間としての本体から記憶を機械の身体に転送しているため、バラバラになっても修理可能。
しろがねの血
アクア・ウイタエを飲んだしろがねの血はオートマータにとっては猛毒と同じで、体内にあるろ過装置(人間で言えば肝臓?)を通す以外の方法で体内にしろがねの血が入った場合(しろがねの血が塗られた刃による切り傷など)、一定時間行動不能、果ては活動停止にまで陥らせる。生命の水が溶けている為、他人にしろがねの血を与えればしろがねと同様の治癒効果などを与えるが、多量に飲むと自動人形と戦う運命をも背負わせる危険性がある為、普通の人間にしろがねの血を飲ませることは禁句中の禁句になっている。
サイガ
時計、家電、コンピュータ、ゲームなどの各分野に進出する日本の大企業。アルファベット表記は「PSYGA」。創業は才賀正二、才賀貞義が「才賀機巧社」を設立した明治年間にまで遡る。才賀正二、才賀貞義が交代でトップを務め、永年に渡り、対「自動人形」用の「懸糸傀儡」を「しろがね」に提供してきた。この製造技術やノウハウを精密機械工業に生かすことで、一大コングロマリットにまで成長した。
  • 明治時代のサイガグループの前身
    • 才賀機巧社
  • 1990年代のサイガグループ主要各社
    • サイガ時計
    • サイガ電器通信
    • サイガエレクトロニクス
    • サイガ金属
    • UTサイガ
    • ネットワークサイガ
    • 才賀建機
    • 才賀生命
    • キャピトルサイガ
    • サイガ化学
    • サイガパネル
    • 才賀流通
    • サイガコーポレーション
    • サイガ事務
    • サイガ不動産
    • サイガ電器(社長:才賀善治)
    • サイガ玩具(社長:才賀善治)

[編集] その他

1998年3月より放送されたサンデーCM劇場にて30秒ほどの長さながらアニメーション化されている。また、1999年3月より放送された『祝創刊40周年 オールスター総出演編』でも本作のキャラクターが登場している。なお、現在でも週刊少年サンデーの公式サイトにて視聴が可能。[1]

[編集] 関連項目

逆境ナイン
島本和彦の漫画。2005年に実写映画化され、その際映画化記念として、『からくりサーカス』との合作読み切り『からくり逆境サーカスナイン』が、サンデーGX同年7月号に巻頭カラーで掲載された。『逆境ナイン』の映画化記念であるのに、何故か世界観は、『からくりサーカス』に近い。島本和彦サイドがほとんどの作画をしているが、「からくり男球」など決めのコマの幾つかは藤田和日郎が作画している(『からくりサーカス』のキャラは全て藤田が作画したように見えるが、大部分は島本側が藤田の画風に似せて描いたものである。島本の藤田絵のコピーには定評がある)。一こまだけ、あだち充が担当している。
あだち充の『タッチ』に触発された「面目レス」[2]が、自動人形を率い全力学園野球部を乗っ取りマネージャー「モエレオール」[3]甲子園に連れて行こうとするが、対戦チームは人形破壊者「しろがね」を擁して対抗する。自動人形「ニセ不屈闘志」が魔球「からくり男球」を投げるが、試合に乱入したしろがねたちに打たれてしまう。くじけそうになる面目レスだが、復活した本物の不屈闘志は野球部を乗っ取られたことを承知で、ニセ不屈に男の魂を吹き込む。試合を通じ、面目レスは「柔らかい意思」の重要さに気づいた。
吼えろペン
同じく島本和彦の漫画。漫画内の架空の漫画として、『からぶりサービス』という『からくりサーカス』をパロディ化した作品が登場する。作者は、富士鷹ジュビロ(モデルは藤田和日郎)。
『からぶりサービス』は高い人気をほこり、順調な連載を続けていたが、富士鷹ジュビロが腕を火傷してしまった際に、連載3回分を炎尾燃が代筆。炎尾燃が、マサルを殺すという展開を見せたため、『からくりサーカス』とは別の話となりつつある。
詳しくは、『吼えろペン』を参照。
新・吼えろペン
『吼えろペン』の続編であり、引き続き『からぶりサービス』と富士鷹ジュビロが登場する。
富士鷹ジュビロは高学館の『週刊少年リベンジ』編集長三神から『からぶりサービス』の連載終了を言い渡されるが、3ヶ月で最終回を迎えるためには風呂敷を畳みきれず四苦八苦する。悩んだ結果、富士鷹はDランクの登場人物から伏線を回収し始めたため、最終回までに主人公とヒロインに決着が着かないと危機感を抱いた炎尾が自作のページを使って勝手に代筆(鳴海の背後でマサルが「サービス」をするシーン)。最終的に炎尾のページも使用し富士鷹が筆を執り、作品は大団円を迎えた。「からぶりサービス閉店」との文言が最終コマ。単行本巻末には「スペシャルサンクス炎尾」の記載あり。

以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 外部リンク

[編集] 脚注

  1. ^ 『島本和彦のマンガチックにいこう!』より
  2. ^ 外見はフェイスレスに酷似している。
  3. ^ 外見は才賀エレオノールに酷似している。
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