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おせっかい (アルバム) - Wikipedia

おせっかい (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

おせっかい
ピンク・フロイドアルバム
リリース 1971年11月11日
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間 46:33
レーベル キャピトル・レコード
プロデュース ピンク・フロイド
専門評論家によるレビュー
  • All Music Guide Image:4hvof5.png link
チャート最高順位
ピンク・フロイド 年表
ピンク・フロイドの道
(1971)
おせっかい
(1971)
雲の影
(1972)

おせっかい(Meddle)は、1971年に発表されたピンク・フロイドアルバム。全英第3位、全米第70位。ピンク・フロイドがアーチストとして一大飛躍を遂げた作品である。アルバムタイトル「Meddle」は、「Medal」(メダル:何かを達成したときに得られるもの)と「Meddle」(メデュール:干渉・邪魔するもの)の「語呂合わせ」を意図したもの。アルバム・ジャケットは、音波で波状が立った水に映った耳であり、ヒプノシスによるデザインである。

目次

[編集] 概要

シド・バレット脱退後のピンク・フロイドが、本作ではじめてバンドのみの手によるオリジナル作品を作り上げた。(バレット脱退後のフロイドが最初にリリースしたアルバムは映画のサウンド・トラックであり(『モア』)、『ウマグマ』はライブとバンド・メンバーのソロ作品、『原子心母』はロン・ギーシンの助けを借りた作品)。ニック・メイスンは「エコーズ」ではじめてピンク・フロイドがスタートしたと言っている。

オープニングを飾るインストゥルメンタルの楽曲「吹けよ風、呼べよ嵐」は、冒頭から風の音が20数秒流れた後に、ロジャー・ウォーターズによる不気味なベースが鳴り響くのが印象的な楽曲。途中で聴かれる叫び声「One of these days, I'm going to cut you into pieces(いつの日か、お前を細切れにしてやる)」はニック・メイスンの声である。人気プロレスラーアブドーラ・ザ・ブッチャーの入場テーマ曲に使用され、日本ではシングル・カットもされた。

その他には、ロジャーズ&ハマースタインの「You'll Never Walk Alone」を取り入れた「フィアレス」や、フロイドにしては珍しいジャズ・テイストの「サン・トロペ」といった楽曲が続く。「シーマスのブルース」は、スティーヴ・マリオットの飼い犬シーマスの鳴き声をフィーチャーしたユーモア溢れる実験作。

そして、本作の最大の目玉は最終トラック「エコーズ」である。「原子心母」と並ぶピンク・フロイドの23分30秒近い大作で、ファンから最も人気の高い楽曲でもある。メンバー4人の持ち味が見事に溶け合った初期フロイドの傑作で、2001年に発売されたベストアルバムのタイトルにも選ばれた。

[編集] 「エコーズ」について

「エコーズ」の冒頭から20秒ほど続く「ビィーンッ!」という音は、元々レコードセッション中にリック・ライトが偶然発見したものである。メンバーはこの音に深いインスピレーションを受けて、「エコーズ」を完成させた。これは1971年6月に最初にコンサートで披露され、バンドは「Return of the son of nothing」と紹介していた。詩も当初は宇宙や惑星に関するものであり、「最終バージョン」である「エコーズ」と違っている。クレジットはバンドのメンバー全員で、リード・ヴォーカルはデヴィッド・ギルモアとリック・ライトが担当している。

2001年発売の同名ベストアルバムにも収録されている。こちらは、ジェイムズ・ガスリーによれば2001年に「エコーズ」を構成するとしたらどうなるかという趣旨で曲の数箇所をカットした、16分強の長さで収録されている。

[編集] 「エコーズ」と映画『2001年宇宙の旅』との「シンクロニシティ」について

スタンリー・キューブリックの傑作映画『2001年宇宙の旅』の最後のパート「木星と無限を超えて」の映像と、ピンク・フロイドの「エコーズ」の音楽とが一致するということが、1997年頃からインターネットを通じて世界中に広まった。「Jupiter and Beyond the Infinite」という字幕が現れると同時に「エコーズ」をスタートさせるのがそのやり方とされる。

[編集] エピソード

  • アルバムの評価は、アメリカではまずまずの評価を受けたが、イギリスでの評価は芳しくなかった。ロジャー・ウォーターズはこのことに憤りかつショックを受けた。
  • ウォーターズは『おせっかい』のレコーディングセッションの終盤で、ある詩を書き下ろす。そのタイトルが「Dark side of the moon」である。ウォーターズによればこれはシド・バレットについてより深く触れたものという。
  • ジャケットのデザインとアルバムタイトルは、1971年8月の来日時の滞在ホテルで、バンドのメンバーがブレインストーミングを行い決定した。しかし、ジャケットのデザインは、バンドとヒプノシス双方ともにその出来に満足していない。

[編集] 収録曲

  1. 吹けよ風、呼べよ嵐  One Of These Days
  2. ピロウ・オブ・ウインズ  A Pillow Of Winds
  3. フィアレス  Fearless
  4. サン・トロペ  SAN Tropez
  5. シーマスのブルース  Seamus
  6. エコーズ  Echoes


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