あそBOY
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あそBOYとは、九州旅客鉄道が熊本駅~宮地駅間を豊肥本線経由で運行していた臨時快速列車の名称。
1988年に運行を開始し、2005年に運行を終了した蒸気機関車牽引の客車列車である。蒸気機関車の不調時や引退後にはディーゼル機関車牽引で運行された。2006年から後継列車として「あそ1962」が運行されている。
運転終了は使用していた8620形蒸気機関車の老朽化のためだが、2007年1月22日のJR九州石原社長の会見によると、老朽化していた蒸気機関車の台枠を新製し、更にボイラーを修復するなどして、肥薩線全通100周年の2009年夏を目処に鹿児島本線・肥薩線の熊本~人吉間で週末や祝日に1日1往復するほか、夏期など長期の休みがある時期には毎日営業運転する予定だという。
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[編集] 運行状況
- 3月~11月の週末を中心に1日1往復運転。
- 全車座席指定席制を採用していた。
- 50系客車3両をアメリカ西部開拓時代に活躍した客車風に改造した50系700番台「ウエスタン風客車」を8620形蒸気機関車が牽引した。蒸気機関車不調時等はDE10形ディーゼル機関車が代役を務めた。
- 年間数日程度「SL人吉号」として球磨川沿いを人吉まで運行した。これは再登場まで8620形蒸気機関車58654号機が人吉市に保存されていた事による。
[編集] 使用車両
- 機関車
- 8620形蒸気機関車 58654
- DE10形ディーゼル機関車(後部補機・代替機)
- 客車 50系客車700番台
- オハフ50 701(宮地方先頭車)
- オハ50 701(中間車)
- オハフ50 702(熊本方先頭車)
[編集] 沿革
- 1988年8月28日、8620形蒸気機関車牽引による「SLあそBOY」として運行開始
- 1999年7月18日~8月31日「銀河鉄道999号」として運転。999ヘッドマークが取り付けられ、テンダー車に「999」のメーテル・星野鉄郎のイラストが掲示される。また、スタンプラリーが実施されたり、特製のオレンジカードが発売された。
- 2005年
[編集] 関連商品
- マイクロエースがNゲージ鉄道模型で機関車と客車の4両セットで発売している。
- チョロQでは「15周年記念」と「引退記念」の仕様で発売していた。また、JR九州20周年記念の特別セット「礎」に15周年のものが同封されている。
[編集] 参考文献
- 大塚 孝「SLあそBOY 17年間の記録」
- 交友社『鉄道ファン』2005年10月号 No.534 p128~p133
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 58654 ハチロク(8620機関車)の煉瓦庫
- SLの復活について(2007年1月22日 JR九州プレスリリース)
- さようなら SLあそBOY:熊本日日新聞
- asahi.com:SLあそBOY-マイタウン熊本
- SLの解体修復作業進むあそBOY使用の八チロク 徳島新聞
- 編集長敬白:朗報! 58654が復活!