THE 有頂天ホテル
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THE 有頂天ホテル | |
監督 | 三谷幸喜 |
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製作 | 亀山千広 島谷能成 |
脚本 | 三谷幸喜 |
出演者 | 役所広司 松たか子 香取慎吾 佐藤浩市 篠原涼子 戸田恵子 生瀬勝久 西田敏行 YOU 伊東四朗 |
音楽 | 本間勇輔 |
撮影 | 山本英夫 |
編集 | 上野聡一 |
配給 | 東宝 |
公開 | 2006年1月14日 |
上映時間 | 136分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
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IMDb | |
『THE 有頂天ホテル』(ザ うちょうてんホテル The Wow-Choten Hotel)は、2006年1月14日に公開された日本映画。三谷幸喜の監督作品の3作目にあたる。興行収入60.8億円。
目次 |
[編集] 作品概要
- タイトルは、グレタ・ガルボの『グランド・ホテル』とフレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースの『有頂天時代』に由来。
- 大晦日の夜10時から年明けまでの2時間に、ホテル・アバンティで起こる人間模様を描いたグランド・ホテル形式のコメディである。
- 公開から8日で100万人を動員。
- 「THE」は、その後に続く「有頂天」の語頭が「ウ」という日本語表記では母音/u/なので、監督も英文法の通則通り、当初は「ジ」と発音していたが、作品名の英文表記が「The Wow-Choten Hotel」となっているため、「ザ」という発音になった。
[編集] キャッチコピー
最悪の大晦日に起きた最高の奇跡
最悪の大晦日は、最高の奇跡の始まりだった。
[編集] ストーリー
恒例のカウントダウンパーティーを2時間後に控えたホテル・アバンティ。申し分のない副支配人 新堂は、アシスタント・マネージャーの矢部と共に、ホテル内で起る様々なトラブルを無難に解決していった。しかし、パーティーに出演する芸人の所から、腹話術用のアヒル・ダブダブが逃げ出したところから、何か歯車が狂いはじめる。そして突如現れた昔の妻を前に、つい言ってしまった嘘によって、新堂もトラブルに巻き込まれて行くのだった。
愛人に会いに来た富豪、汚職事件でマスコミから逃げてきた悪徳代議士、逃げたアヒル、ホテル内で迷子になった総支配人、夢破れたベルボーイ、死にたがる大物演歌歌手など、複雑に絡み合うトラブルの嵐あらしアラシ。
果たして、無事カウントダウンパーティーは開催できるのだろうか。
[編集] キャスト
[編集] ホテル従業員
- 申し分のない副支配人 - 新堂平吉(役所広司)
- 議員の元愛人、今は客室係 - 竹本ハナ(松たか子)
- 歌を愛するベルボーイ - 只野憲二(香取慎吾)
- 能天気な総支配人 - 二階堂源一(伊東四朗)
- アシスタントマネージャー - 矢部登紀子(戸田恵子)
- 怪しい、料飲部副支配人 - 瀬尾高志(生瀬勝久)
- ウェイター - 丹下二郎(川平慈英)
- 客室係 - 野間睦子(堀内敬子)
- ホテル探偵 - 蔵人(石井正則)
- 筆の達人筆耕係 - 右近(オダギリジョー)
- リネン係 - 森(不破万作)
- ベルボーイ - 尾関(熊面鯉)
- 携帯電話ストラップを配っているベルボーイ - 御前崎(江畑浩規)
- バーラウンジのマネージャー(飯田基祐)
- バーラウンジのウェイター(中村祐樹)
- コンシェルジュ(木村清志)
- 駐車場の誘導係(相島一之)
- 館内アナウンス(清水ミチコ/声のみ)
[編集] 客
- 人生崖っぷちの汚職国会議員 - 武藤田勝利(佐藤浩市)
- 議員の秘書 - 神保保(浅野和之)
- 神出鬼没のコールガール - ヨーコ(篠原涼子)
- 副支配人の別れた妻 - 堀田由美(原田美枝子)
- 堀田由美の現夫、マン・オブ・ザ・イヤー受賞者 - 堀田衛(角野卓造)
- 事故に遭った大富豪 - 坂東健治(津川雅彦)
- その息子、耳の大きな男性 - 坂東直正(近藤芳正)
- 謎のフライトアテンダント - 小原なおみ(麻生久美子)
- ある業界団体の委員長 - 荒井(矢島健一)
- ある業界団体の副委員長 - 伊武(伊藤正之)
- ホテル内のスポーツジムで衣類を盗まれた女性 - 鴨田麗子(池谷のぶえ)
- 須藤さん(大嶋守立)
- 須藤さんの妻(保苅圓子)
- 飯島直介(田中直樹/「みんなのいえ」からのゲスト出演)
- 飯島民子(八木亜希子/「みんなのいえ」からのゲスト出演)
- 悲鳴を上げる女性(高島彩)
[編集] 芸能人
- 死にたがる演歌歌手 - 徳川膳武(西田敏行)
- 演歌歌手の付き人 - 尾藤(梶原善)
- 一九分けの芸能プロ社長 - 赤丸寿一(唐沢寿明)
- 不幸せなシンガー - 桜チェリー(YOU)
- スパニッシュマジシャン - ホセ河内(寺島進)
- アシスタント - ボニータ(奈良崎まどか)
- 腹話術師 - 坂田万之丞(榎木兵衛)
- アヒルのダブダブ(山寺宏一/声のみ。ドナルドダックの声優であることから)
- ダンサー - オイリー菅原(池田成志)
- ミュージシャン(ミルトン富田・美野春樹・伊丹雅博・村田陽一・淵野繁雄・加瀬達・下神竜哉・田中敏雄)
[編集] その他
[編集] スタッフ
- 脚本・監督:三谷幸喜
- 音楽:本間勇輔
- 製作:亀山千広(フジテレビジョン)、島谷能成(東宝)
- 製作プロダクション:クロスメディア
- エグゼクティブプロデューサー:石原隆、佐倉寛二郎
- プロデューサー:重岡由美子、小川泰、市森南
- ラインプロデューサー:小林毅
- キャスティング:空閑由美子
- 撮影:山本英夫(J.S.C.)
- 美術:種田陽平
- 照明:小野晃
- 録音:瀬川徹夫
- 編集:上野聡一
- 演出補:白井美和子
- スクリプター:外川恵美子
- 助監督:石川久
- 製作担当:森崎裕司
- 装飾:田中宏
- スチル:宮田薫
- 特機:横山聖
- スタイリスト:勝俣淳子
- 衣装:鳥居竜也
- メイクアップ:田中マリ子
- 特殊メイク:江川悦子
- 音響効果:倉橋静男(サウンドボックス)
- 挿入曲:「天国うまれ」歌:只野憲二(香取慎吾)、作詞・作曲:甲本ヒロト
- 挿入曲:「If My Friends Could See Me Now!」歌:チェリー桜(YOU)、作詞:Dorothy Fields、作曲Cy Coleman
[編集] 協力
- 美術協力:ダイカン、日比谷花壇、カッシーナ・イクスシー、カトリーヌ・メミ、ダスキン、ロイズ・アンティークス、サクラファニシングコーポレーション、エースバッグほか
- 協力:東宝スタジオ、IMAGICA、ナック、報映産業、東宝サウンドスタジオ、東宝映像美術、サンズ、京映アーツ、K&L、アペックスⅡ、東京衣裳、ベレッツァスタジオ、日本照明、ヨータデザイン、吉田美術、尚建設、アドギア、メイクアップディメンションズ、カラーテック、日映美術、日本エフェクトセンター、木村英進堂、富士フイルム
[編集] その他の三谷作品との関係
- 映画中で神保が武藤田に移動先として勧めるバリトン・ホテルは、『古畑任三郎 FINAL』第2話や三谷幸喜の舞台『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』の舞台となったホテルである。また『古畑任三郎』第2シーズン『間違われた男』にも、被害者の職場として登場する。
- 川平慈英演ずるウェイター・丹下二郎は、三谷幸喜のミュージカル『オケピ!』で同じく川平が演ずるギター奏者・丹下の双子の弟である。
- 序盤、灰皿のエピソードで支配人を困らせたのは、『みんなのいえ』の主人公である。
- 後半にわずかながら、相島一之と佐藤浩市の絡みがある。大河ドラマ『新選組!』ではそれぞれ新見錦と芹沢鴨を演じていた。
- 三谷のドラマ『合い言葉は勇気』に、香取慎吾が「昔東京で音楽をやっていたが芽が出ずに帰郷した市役所職員」という役で出演している。(実家が果物屋だったかどうかは不明)
- 次作『ザ・マジックアワー』では香取慎吾が同じ役名でワンシーンのみ登場している。また、マン・オブ・ザ・イヤーのダンボールや佐藤浩市が林檎をかじるシーンなど、関連は多い。
[編集] 外部リンク
三谷幸喜監督作品 |
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ラヂオの時間 | みんなのいえ | THE 有頂天ホテル | ザ・マジックアワー |