FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD
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ジャンル | アクションRPG |
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対応機種 | スーパーファミコン |
開発元 | 大宮ソフト |
発売元 | スクウェア |
人数 | 1人〜2人 |
メディア | 24Mbカセット |
発売日 | 1996年2月23日 |
価格 | 11,400円(税別) |
売上本数 | 18万本 |
『FRONT MISSION SERIES GUN HAZARD』(フロントミッションシリーズ ガンハザード)は、1996年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されたゲームソフト。ジャンルはアクションRPGではあるが、各ステージはアクションシューティングとしての要素が強い。
目次 |
[編集] 概要
フロントミッションシリーズ第2作目で、前作のストラテジーとは打って変わった内容ながら、ヴァンツァー(歩行兵器)などの要素で接点を持つ。
2007年現在、フロントミッションシリーズでは唯一正史とは異なる歴史を辿った未来を描いている。1996年2月25日にスーパーファミコン(以下SFC)用ソフトとして発売された。
日本コンピュータシステムより独立した大宮ソフトが製作しており、同スタッフが開発した重装機兵ヴァルケンを踏襲したゲーム内容になっている。また、二人用プレイにも対応している。
[編集] ゲーム内容
西暦2064年、ベルゲン共和国でクーデターが勃発。その際、主人公は大統領を国外脱出のために同僚のレロスと軍港で護衛の任務にあたっていた。出港直前にクーデターの指導者であるアーク大佐と彼の率いる部隊が軍港を襲撃する。主人公はレロスの死を目の当たりにするが、軍人としての任務を果たすために大統領とともにアークを退け、まだアークの手に落ちていない基地を目指す。
しかし彼の奮戦むなしく罠にかけられ、主人公は大統領ともども捕えられ投獄される。獄中で一度は敵として戦ったヴァンツァーキャリアークルーと出会い、ともに脱獄して共和国を脱出した後、レロスの敵を討つため、そして大統領誘拐の汚名を晴らし祖国を取り戻すために傭兵として戦うことを決意する。それから紛争や内戦、テロなどが多発する世界各地を転戦する中で多くの仲間と出会う。しかし、それは同時に、ある隠された秘密を知ることでもあった……。
本作は、他のシリーズとは異なり横スクロール型アクションゲームで進行する。欧州、アフリカの砂漠やジャングル、ロシア、南米と個性的なMAPが存在し、兵器チョイスや任地選択、また一度クリアしたマップでも経験値や資金稼ぎのために出撃可能であるなど、その自由度は高い。
[編集] 評価
シリーズとは、世界観からして異なるため、正史のファンからは知名度が低いものとなっている。反面、グラフィックや音楽のクオリティは高く、敵味方問わず機体の種類が多彩で、ロボットマニアの心をくすぐる作品になっている。レベルが上がって先のエリアに行くとより高性能なヴァンツァーが購入可能で、これに主兵装とオプション武器、更には僚機を選択してアクションシーンに出撃するが、アクションシューティングゲームとしての完成度も高く、装備の組み合わせは同ゲームの一つの楽しみ方となっている。
少しとぼけたような会話、ジョークなどのキャラクターの会話も一部で評価されており、ネタとして今も楽しまれるほど。現実を踏まえたシビアな問題を取り扱っている一方、各個性的なキャラクター同士の掛け合いは非常によく出来ており、ヒーロー物として実に痛快なストーリー展開である。
[編集] ゲームの特徴・システム
本作はレベル制だけでなく、機体や武器に熟練制を導入している(後述)。
ステージによって多彩な演出があり、大統領がヴァンツァーキャリアトレーラーを運転して戦闘に参加したり、爆弾満載の無人突撃艦に乗って敵の封鎖海域を突破したりなどのステージも存在する。
以下に、本作で取り入れられた主な特徴やシステムを挙げる。
[編集] 他のシリーズとの相違点
他のシリーズではシミュレーションの体系をとっているが、本作ではアクションゲームとなっている。そのため搭乗機の変更は、パーツごとではなく機体ごととなっている。
[編集] 戦闘システム
本作は後のシリーズにも見受けられる新要素が見られた。
- 熟練度
- 機体が強化されるシステムで、武器の場合は何度も使い続けること、機体は戦闘不能にならないようダメージを受けることで強化される。強い武器や機体であるほど手間がかかるが、熟練度が上がることで武器は最大残数や威力が増強され、機体は耐久力が向上する。
- ヴァンツァー乗降システム
- 主人公が機体を降りて行動する必要がある場面も存在し、非力な状態で戦う必要も出てきた。『3rd』では更にこのシステムは発展することになる。なお、生身の状態でしゃがみアクションを行うとほぼすべての攻撃は無効化されるため、ハンドガン一つで最終ボスを撃破することも理論上は可能。
- 僚機
- ともに出撃する仲間のことだが、登場キャラクターによってその性質は異なり、支援砲撃から主人公と同系統の機体によるコンビ、また爆破の専門家や小型高機動型の仲間、あるいは補修支援や防御力特化型、マップ表示と和み担当(!)という性格付けが行われている。特定のステージでは所定の仲間を連れてこないとイベントの発生しないマップもあるほか、逆にステージによっては出撃直後に仲間が「活躍できない」と帰還してしまう場合も存在する。出撃してステージクリアし無事に帰還すると仲間のレベルが上がり、より強力な機体が利用可能になる。ただし僚機の武装は変更不能である。
[編集] キャラクター
[編集] 用語
- アトラス
- 世界的に起こった資源とエネルギーを巡る戦争の教訓及び世界平和のシンボルとして、全世界共同で建設プロジェクトを組まれていたプロジェクト。宇宙の資源と太陽エネルギーを得るための軌道エレベータの事を指す。しかし、新エネルギーの発見と経済的価値の相対的低下から建設は中断されてしまい、最終的には民間団体が完成させたものの、稼動はされていない。
- カーネルライト協会
- 様々な理由で帰る所を無くした兵士などが所属している傭兵組織。紛争地区などに傭兵を派遣して利益を得ている。
[編集] スタッフ
- キャラクターデザイン: 天野喜孝
- ディレクター・プログラム: 鈴木英夫
- プロデューサー: 前田靖幸
- 音楽: 植松伸夫、光田康典、仲野順也、濱渦正志
- グラフィック: 中井覺、只隈圭介、斉藤智晴
- スーパーバイザー: 坂口博信
- エグゼクティブプロデューサー: 橋本真司
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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正史 | 1ST - 2nd - 3rd - 4th - 5th - HISTORY |
2089 | 2089(BOM) - 2089-II |
派生 | GH - FA - FMO |
WAP企業 | JM/L - LE - サカタ/イグチ - 霧島 - DA - ヴィンス - シュネッケ - センダー - トロー - バザルト - ドミトーリ - 上海/鉄武帝 |
用語解説 | 登場人物 - WAP - アフリカ紛争 - ハフマン島 - BD-B - フェンリル - IN - M.I.D.A.S. |