AKG
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AKG は、オーストリアの音響機器メーカー。
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[編集] 概要
1947年、ラドルフ・ゲリケとエンジニアであるアーンスト・プレスによってオーストリアのウィーンで設立された。社名はドイツ語で“Akustische und Kino-Gerate Gesellschaft m.b.H” の略である。ドイツ語の読み方のままで「アーカーゲー」と読むことが多く、音響関係者の間では省略して「アカゲ」と呼ばれ、「赤毛」などと表記されることもある。
ヨーロッパを代表する音響機器メーカーとして、同社が製造するスタジオ用のヘッドホンや、マイクロホンは放送局やスタジオなどで幅広く用いられており、ヘッドフォン・マイクロホンともに人気を博している。
輸入販売元として、日本ではハーマンインターナショナルとオールアクセスがヘッドホンを取り扱っている(マイクロホンはオールアクセスのみが取り扱っている)。
[編集] ヘッドホン
1975年、K240 Monitorの発売以降、AKGのヘッドホンはレコーディング・映画・放送など各分野で使用されてきた。スタジオ用(業務用)以外にも、ホームリスニングに特化したモデルも発売されている。また現在ではK24PやK26Pといったポータブルユースのコンパクトヘッドホンも評判が高い。
[編集] 代表機種
[編集] スタジオシリーズ
発売以来、モニタリングやレコーディング用として、欧米で圧倒的な支持を得てきた。 日本の音楽シーンでは露出度は多くはないが、 アメリカの例として、85年発売のWe Are The WorldのPVでは、モニターヘッドホンとしてほぼ全員が使用している。
- K240 Studio
- K240 Monitorの後継機種。スタジオ用ヘッドホンとしてフラットな特性と明瞭な定位感をもつ。オープンエアー型(ヘッドホンの項を参照)。
- K271 Studio
- スタジオ用ヘッドホン。最終バランスの確認用に広範囲な周波数特性をもつ。密閉型(ヘッドホンを参照)。
[編集] Kシリーズ
- K701
- Kシリーズの現最上位機種。リスニング用ヘッドホンとしてオーディオファンから人気を博す。オープンエアー型。
- K601
- Kシリーズの上級機種。K701が発表されるまでの最上機種。K501の正常進化版。オープンエアー型。
- K501
- Kシリーズの中級機種。オープンエアー型。
[編集] マイクロホン
AKGのマイクロホンは、高音域に特徴をもった特性をもち、その独特なサウンドにより人気を博している。スタジオにおいても、アコースティックギターやドラムのシンバルの録音・集音用として標準的に使用されている。
[編集] 代表機種
- C414
- 1962年に発売されたC12Aから続くC414シリーズの最新機種。ラージダイヤフラムのコンデンサー型マイクロホン。
- C451
- 1969年に発売。長い筒型の形状をしているペンシル型マイクロホンである。日本のスタジオでは「シゴイチ」と呼ばれて親しまれている。コンデンサー型マイクロホン。