長谷川菜穂子
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長谷川菜穂子(はせがわ なほこ)は小説家、アニメ脚本家。東京都出身。
ジャンルとしてはファンタジー、ラブコメディーを多く手がける。女性の立場ならではの「女性の心理描写」特に恋愛に初心な少女の心理描写と(男性キャラクターによる妄想的な)官能美が巧みとされる。また活劇、戦闘シーンも多く書くが獰猛さ果敢さによるバイタリティは余り見せず、刹那的な感情や不条理を用いながらロマンティックかつドラマティックに書くことが多い。コメディーにしてもブラックジョークは好まず下品なものも真にいやらしくは書かず、あくまで「お調子者」「不器用」「ギャップ」「ドジ」「恥ずかしさ」といった瑞々しいファクターを用いたギャグが多く見られ、全体として「優しい世界観」によるノヴェライズでドラマをなすことが多い、またそれに定評を得ているが、つじつまの合わない、支離滅裂、脈絡皆無な心理描写を入れる事で読者が混乱する事も多い。
1992年にはアニメ「天地無用!魎皇鬼」OVA第一期シリーズの脚本を手がけた。この作品は好評を得て脚本家としての知名度を飛躍させる。そして富士見ファンタジア文庫より、同作のノベライズ作品とそれに続く続編シリーズ(全12巻+『天地無用! 真夏のイヴ』)を執筆。これが小説家としてのデビュー作となる。
代表作でもある『天地無用! 』であるが彼女の手がけたノベライズ作品(これらを基にしたCDドラマ版、アニメーション版の「天地無用!」シリーズ)とコミック作品やTVアニメーション作品とで設定に差異があるため同作のファンの間では長谷川版天地と呼ばれ、一連のOVA作品とは別の作品として遇されている。詳しくは『天地無用!魎皇鬼』の項を参考にされたい。
[編集] 脚本作品リスト(TV作品またはOVA作品)
- 超時空騎団サザンクロス(1984年、文芸担当。名義は庄司菜穂子)
- 炎のアルペンローゼ(1985年、文芸担当。名義は庄司菜穂子)
- 天地無用! 魎皇鬼 第一期OVAシリーズ(1992〜1993年、第5話まで)
- ああっ女神さまっOVAシリーズ(1993〜1994年)
- 劇場版 天地無用! 真夏のイヴ(1997年)
- ARMITAGE DUAL-MATRIX(2002年)
- PEACE MAKER 鐵(2003年、シリーズ構成)
- 銀河鉄道物語 THE GALAXY RAILWAYS(2003年)
- IZUMO -猛き剣の閃記-(2005年)
- 魔豆奇伝パンダリアン(2005年)
- 吉宗(2006年)
- 銀河鉄道物語 〜永遠への分岐点〜(2006年)
- ひだまりスケッチ(2007年、シリーズ構成)
- ひだまりスケッチ×365(2008年、シリーズ構成)
- ゼロの使い魔 〜三美姫の輪舞〜(2008年、シリーズ構成)
[編集] 小説作品リスト
- 天地無用! 魎皇鬼
- 天地無用! 真夏のイヴ
- ステラ・レジーナ☆ 女の子、拾いますか? 〈YES/NO〉
- 銀河鉄道物語