運動量保存の法則
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運動量保存の法則(Conservation of momentum)とは、ある系に外部から力が加わらないかぎり、その系の運動量の総和は不変であるという物理法則。運動量保存則ともいう。デカルトによって発見された。
外部からの力が働かない問題の例としては、物体の衝突問題がある。二体の衝突問題は、エネルギー保存の法則と運動量保存の法則を考えることで解くことができる。完全弾性衝突のときのみ物体の運動エネルギーは保存される。
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[編集] 二個の質点が衝突した場合の運動量保存則
質量が m1,m2 の二つの質点が、速度 v1,v2 で衝突し、衝突後の速度がそれぞれ v'1,v'2 となった場合。
[編集] N質点系の運動量保存則
一般的にN個の質点があり、i番目の質点の運動量がpiとしたときの運動量保存則
あるいは、
はじめの式は、外力のない場合のニュートンの運動方程式を時間で積分することで得られる。外力のある場合は右辺に力積を導入することで運動方程式とまったく同値となる。二つ目の式ははじめの式の微分で、運動方程式そのものである。
[編集] 解析力学における運動量保存則
解析力学によれば、ネーターの定理により空間並進の無限小変換に対する作用積分の不変性に対応する保存量として運動量が導かれる。
[編集] 流体力学における運動量保存則
流体中の微小要素に運動量保存則を適用することができ、これによって得られる式を流体力学における運動量保存則とよぶ。また、特に非圧縮性流体の場合はナビエ-ストークス方程式と呼ばれ、これは流体の挙動を記述する上で重要な式である。