軍事訓練
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軍事訓練(ぐんじくんれん、英:Military training)とは軍隊において軍人が受ける軍事的な体力や技能を習得するための訓練である。
軍事訓練は職業軍人が平時において受けているが、戦時においては一般市民が受ける場合もある。戦前・戦中の日本では学校教練として学科が設けられ、一般的な学生が軍事訓練を受けた歴史がある。
[編集] 概説
軍隊の能力は練度により左右されるため、軍事訓練は平時における重要な任務の一つである。その内容は体力向上を目的とした体力練成や、基本的な動作を学ぶ基本教練に始まり武器などの装備の整備や射撃などの戦闘技術を訓練する。軍事訓練とは個人または部隊の能力を向上させるために行われるものであり、軍事作戦の計画・準備・実行を含んだ模擬作戦である軍事演習とは異なる。
原則的に軍事訓練は錬度に応じて段階的に高度化していく。従って精強な部隊は能力の維持のために求められる訓練の程度が厳しく、救助隊や特殊部隊では通常の部隊よりも厳しい訓練が一種の選抜試験の性質を併せ持つ事もある。また、軍事訓練は常に危険が伴なうため、その過程で殉職する者も居る。
[編集] 自衛隊の訓練
日本の国防を担当する自衛隊も日常的に訓練が行われている。新任自衛官などの教育は特に教育隊と呼ばれる専門の教育課程があり、ここで自衛官としての基礎的な教育と訓練が行われる。その後も、より高い練度を維持するよう訓練は継続される。
特徴的なものにレンジャー訓練という志願した自衛官のみが受ける過酷な訓練がある。これを修了したものは精鋭とみなされる (空挺レンジャー課程とは別である)。
また、退役自衛官で構成される予備自衛官や即応予備自衛官、一般から募集された予備自衛官補は年間一定の期間のみ出頭し、 訓練を受ける