賤機山古墳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
賤機山古墳 | |
---|---|
賤機山古墳 墳丘と石室入り口 |
|
所在地 | 静岡県静岡市葵区宮ヶ崎町102番地 |
位置 | 北緯34度58分58.3秒 東経138度22分29.9秒 |
形状 | 円墳 |
規模 | 径32m 高さ7m |
築造年代 | 6世紀後半 |
埋葬施設 | 横穴式石室 家形石棺 |
史跡指定 | 国史跡(1953年3月31日) |
賤機山古墳(しずはたやまこふん)は、静岡県静岡市葵区宮ヶ崎町の静岡浅間神社境内にある円墳で、国の史跡に指定されている。
目次 |
[編集] 概要
駿府城西北にある浅間神社の境内にあり、大歳御祖神社の本殿裏(北側)に位置する。墳丘は賤機山の南端の斜面を利用して造られており、直径は約32m・高さは約7mの円墳で、埋葬施設として横穴式石室を持ち内部に家形石棺が置かれている。古墳の築造時期は6世紀後半とみられている
石室は両袖式で、玄室部の長さは約6.5m・高さ3.8m・幅約2.6m、羨道部は高さ約1.9m・幅約1.8m、玄室奥から墳丘裾の外護列石まで18.2mある。石棺は家形石棺で長さ約2.9m・幅約1mで伊豆産の凝灰岩をくり抜いて造られており、左右に6個と前後に2個の縄掛け突起がある。
[編集] 発掘調査
1949年(昭和24年)に発掘調査が行われ、石棺内部は盗掘を受けていたがその周囲から土師器、須恵器、挂甲、馬具、武具などが多数出土し、1953年(昭和28年)に国の史跡に指定された。浅間神社境内にある静岡市文化財資料館にはこれらの出土品のほか、実物から型取りしてつくられた石棺の複製品も展示されている。
[編集] 見学・アクセス
古墳は復元整備されており、墳丘・石室の模型や詳しい解説板も置かれている。石室内部には入ることはできないが石室内は照明されており、扉越しに外部から石棺などを観察することができる。照明時間は午前8時から午後6時まで。
JR静岡駅北口3番バス乗り場より安東循環にて『赤門前』下車、徒歩約3分。
[編集] 参考文献
- 『甦る賤機山古墳』(静岡市教育委員会)
- 『賤機山古墳見学のしおり』(静岡市教育委員会)