藤原義子
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藤原 義子（ふじわら の ぎし（よしこ）、天延2年（974年）－天喜元年閏7月（1053年））は、一条天皇の女御。太政大臣藤原公季（仁義公）の娘で、母は有明親王女。弘徽殿女御と号した。
長徳2年（996年）7月、23歳で6歳年下の一条天皇のもとに入内し、同年8月女御宣下を受けた。弘徽殿を局としたので、弘徽殿女御と称された。当時一条天皇の後宮は中宮藤原定子（藤原道隆女）が独占していたが、長徳の変によって中関白家が没落し、それに伴い定子の勢力も衰えた。義子の入内はそんな状況下で行われ、義子に続いて藤原元子（藤原顕光女）と藤原尊子（藤原道兼女）、そして藤原彰子（藤原道長女）が次々と入内した。義子は長保2年（1000年）従三位になり、寛弘2年（1005年）従二位に叙せられたが、入内以後は「御志の有様こよげなり、内よりはよろづにさまざまのおぼつかなさを、御文ひまなし」（『栄花物語』5）と記述されているように、定子及び彰子の影にあって天皇の寵愛を受けることは少なく、寂しい後宮生活だった。天喜元年（1053年）閏7月に80歳で薨去。一条天皇との間に子供はなかった。
