藤原泰衡
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| 時代 | 平安時代末期、鎌倉時代初期 | |||
| 生誕 | 久寿2年（1155年） | |||
| 死没 | 文治5年9月3日（1189年10月14日） | |||
| 墓所 | 中尊寺金色堂 | |||
| 氏族 | 奥州藤原氏 | |||
| 父母 | 藤原秀衡、藤原基成の娘 | |||
| 兄弟 | 国衡、泰衡、忠衡、高衡、通衡、頼衡 | |||
| 子 | 秀方 | |||
藤原 泰衡（ふじわら の やすひら、1155年 - 1189年）は、平安時代末期の奥州藤原氏第4代（最後）の当主。
[編集] 生涯
3代当主藤原秀衡の次男。母は正室で藤原基成の娘。兄の国衡は母親が蝦夷の出身であったために、泰衡は嫡男として扱われる。
文治3年（1187年）に父・秀衡が病死したため、家督を相続した。秀衡は死去の際に源頼朝の弟で、治承・寿永の乱において活躍した源義経を盟主として従うように遺命を残しており、平家滅亡後に頼朝と対立した義経は奥州藤原氏に匿われていた。頼朝は義経討伐を促していたが秀衡は拒絶し、泰衡も遺命に従い度重なる義経討伐要求を拒否していた。しかし、朝廷から義経追討令が出たことなどで要求に屈し、文治5年（1189年）2月、義経派であった弟の頼衡を殺害。そして同年4月衣川館の義経を殺害し、その首を鎌倉へ送った。さらに同年6月、同じく義経派であった弟の藤原忠衡も殺害した。
一方、義経が死んだ直後、頼朝は勅命を待たずに奥州藤原氏の討伐軍を起こして奥州合戦が行われる。奥州藤原氏は阿津賀志山の戦いなどでことごとく敗北し、平泉に火を放ち、三代の栄華は灰燼に帰した。
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「主ハ既ニ逐電シ、家ハ又焔ト化ス。数町ノ縁辺寂莫トシテ人無ク、累積ノ廓内弥々滅シテ地ノミ在リ、唯颯々タル秋風幕ニ入ルノ響アリト雖モ、粛々タル夜ノ雨、窓ヲ打ツノ声ヲ聞カズﾞ--中略--錦繍、綾螺、愚筆余算計記スベカラザルカ。」 |  |
| —『吾妻鏡』 |
泰衡は、平泉から脱出して蝦夷地へ逃れる途中、家臣の河田次郎（安田とも）の謀反により殺害された。なお、泰衡の遺体（但し、首のみ）も中尊寺金色堂の父・秀衡の棺内に保存されている。この首については弟・忠衡のものとする説があったが、昭和25年の開棺調査にて、その首には晒した際に打ち付けられた釘の痕が明瞭に残っており『吾妻鏡』の記述と一致することから、泰衡のものであると確認された。
上記のように頼朝の圧力に屈して父秀衡の命を破り義経を死に追いやっただけでなく、奥州藤原氏そのものを終焉に導いた事などから、父に比べて能力に欠け暗愚な印象が強く、評価は高くない。
『吾妻鏡』によると、藤原萬壽（後の秀方）という子がいたが、頼朝の嫡男・頼家と同じ名前であったため改名させられたという。しかし、その後どうなったかは不明である。一説には山形県の川西町あたりに移住して舟山氏を名乗り、子孫は米沢城を治める事となる長井氏や伊達氏に仕えたと言う。
[編集] 関連項目
- 小説
- 映画
- 『源九郎義経』（1962年 監督：松田定次、演：倉丘伸太郎）
- テレビドラマ
- 『源義経』（1966年 NHK大河ドラマ）演：片山明彦
- 『武蔵坊弁慶』（1986年 NHK新大型時代劇）演：津嘉山正種
- 『源義経』（1991年 日本テレビ）演：岡本富士太
- 『炎立つ』（1993 - 1994年 NHK大河ドラマ）演：渡辺謙
- 『義経』（2005年 NHK大河ドラマ）演：渡辺いっけい
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