蒲池久憲
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蒲池 久憲（かまち ひさのり）は、室町時代の武将。宇都宮久憲。三河守。宇都宮三郎久則。
宇都宮党蒲池氏（後蒲池）の祖。弟に宇都宮資綱。
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[編集] 筑後宇都宮氏
南北朝時代の九州の南朝である征西軍営府の懐良親王の下にいた筑後宇都宮氏の宇都宮貞久の孫。宇都宮貞久の父の宇都宮貞泰は、元寇の時に九州に下向した下野宇都宮氏第6代の宇都宮貞綱の弟の筑後国山門郡瀬高を拠点とした宇都宮泰宗の子。
[編集] 嵯峨源氏蒲池氏を継ぐ
久憲の父の宇都宮懐久は1359年の筑後川の戦い（大保原の戦い）で伯父の宇都宮貞邦と共に討ち死にしており、やはり父を1336年の多々良浜の戦いで失っていた南朝方の蒲池武久の娘と、久留米近くの高良大社の社前で出会い、二人は夫婦になり、久憲は、1336年以来、約20年以上もの間、当主不在であり滅びかけていた渡辺党蒲池氏の名跡と遺領を継ぎ、蒲池久憲と名のる。
「粟田関白道兼の末葉宇都宮左衛門尉朝綱の後胤なり。久憲三代の祖宇都宮藤原貞久、正中年間（1324年 - 1226年）、征西将軍営に供奉して肥後国に下り、久憲が時に当たりて渡辺党蒲池氏が婿となりその遺跡を領す」(『筑後志』)
｢筑後国蒲池氏は宇都宮弥三郎朝綱の末葉なり、初め宇都宮久則と言ひし人鎮西に下向し即ち筑後に着して蒲池の家を興し、鎮漣まで八代、下筑後七千町を領し、国中の諸侍に親類多く家冨栄え・・・」(『肥陽軍記』)
[編集] 後蒲池（宇都宮党蒲池氏）
蒲池久憲は、筑後守護の大友氏の傘下に入り、1373年10月に大友親世と菊池武朝が肥後国で激突した時、久憲は田尻鑑安ら筑後諸将と共に大友軍に属し竹井に陣を構えたが、戦いは菊池氏の勝利となった。戦いとは別に久憲は、嫡子の蒲池義久、曾祖父の宇都宮貞泰以来、近しい同族でもあった豊前宇都宮氏の嗣子となる城井則房、一族の大木氏を継ぐ大木資貞を生み、一族の門脈を筑後に広め、蒲池氏は筑後随一の大身となる。また久憲は応永年間に城郭を拡張して城下町を築いた（『三瀦郡誌』）とされることから、久憲がのちの蒲池氏発展の基礎を作ったと言えよう。
久憲以前の嵯峨源氏の蒲池氏を「前蒲池」といい、久憲以後の宇都宮氏の蒲池氏は「後蒲池」と言う。そして蒲池氏が筑後国における最有力の大身となるのは、蒲池久憲以後の後蒲池の時代であり、蒲池氏は筑後に広く門脈を広め、分家、支族を多数持ち、筑後十五城の筆頭大名となる。
[編集] 関連
- 藤原道兼
- 藤原宗円
- 宇都宮氏
- 宇都宮朝綱
- 筑後宇都宮氏
- 宇都宮泰宗
- 宇都宮貞泰
- 宇都宮貞久
- 宇都宮懐久
- 宇都宮資綱
- 大木政長
- 今村大隅
- 蒲池氏
- 蒲池義久
- 蒲池鑑久
- 蒲池鑑盛
- 蒲池鎮漣
- 蒲池徳子
- 蒲池鎮克
- 蒲池法子（松田聖子の本名）
