菰野町
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菰野町(こものちょう)は、三重県の北勢部、鈴鹿山系東山麓に位置する町であり、人口は町としては県内一である(2006年4月3日に人口40000人突破)。
町内西部にある湯の山温泉や御在所岳には毎年多くの観光客・登山客が訪れる。また北部にある田光シデコブシ群落は2005年3月2日に国指定天然記念物となった。
目次 |
[編集] 地理
三重県北部に位置。県内最大の都市、四日市市に隣接。南北に11キロ程度、東西に13キロ程度のほぼ四角形。西側には、鈴鹿山脈がひろがり、東側に伊勢平野の一部が広がる。北緯35度、東経136度付近。
[編集] 自然
[編集] 隣接している自治体
[編集] 歴史
慶長5年(1600年)に土方雄氏が菰野城に入り菰野藩(1万2千石)を創設し、城下町として発展した。
- 1928年 町制移行
- 1956年 3町村(菰野町・鵜川原村・竹永村)が合併
- 1957年 朝明村(朝上村と千種村が前年に合併して誕生した村)と合併 初代町長鵜崎永蔵氏当選(2期目に急逝)
- 1959年 御在所ロープウェイ開通
- 1963年 2代目町長藤川四郎氏当選(現職町長急逝により初当選。4期満了後引退。4期連続無投票当選)
- 1979年 3代目町長鵜崎博氏当選(2期)
- 1980年 国植樹祭開催。
- 1987年 4代目町長服部忠行氏当選(現職町長との接戦を制し初当選。5期満了後引退)
- 1989年 斎場完成。
- 1992年 町内に四日市西警察署開署。
- 1993年 第17回全国育樹祭開催。
- 1999年 保健福祉センターけやきオープン、福祉バス運行開始。
- 2007年 5代目町長石原正敬氏当選(新人候補対決を制し初当選)
[編集] 町名の由来
この一帯が開拓前、マコモ(真菰・真薦=イネ科の大形多年草)などが生い茂る原野であったことから、「こもの」と命名された。他に薦野、古茂野の表記がある。
[編集] 人口
菰野町と全国の年齢別人口分布図(比較) | 菰野町の年齢・男女別人口分布図 |
■紫色は菰野町
■緑色は日本全国 |
■青色は男性
■赤色は女性 |
総務省統計局 / 国勢調査(2005年) |
[編集] 行政
服部前町長が5期20年もの長期政権であったため、久しぶりの新町長の誕生となった。就任時全国最年少町長である(和歌山県印南町長が現在全国最年少首長)石原町長に対する期待は大きい。若い町長に対する反発が少なからずある中で、町長は「安全・安心」「子育て支援」「まちづくり」「観光振興」の4つを町政の柱として、中心的に取り組んでいる(町長ブログ『石原まさたかの 痛快!風雲日記』より引用)。
- 行政の課題
平成の大合併では菰野町は単独町制を選択したが、合併が一段落した現在、市町村を包括する広域の地方公共団体として現在の都道府県に代わり道州制を導入する議論が起こっている。菰野町などの基礎自治体では、道州制導入に向け国から地方への権限の委譲や広域行政の推進が活発化している。菰野町においては、まず消防行政の広域化という問題があり、町民や近隣自治体への対応が注目される。 職員の士気が低下しているという指摘があるが、これはどのような組織にもあることなので、菰野町特有の問題ということにはならない。 菰野町の職員採用試験は三重県庁に採用されるよりも難しいとされる。つまり未来ある菰野町へは大変優秀な人材が押し寄せてきているのである。 幾分かの課題が有るにせよ、町長をはじめとする優秀な議員、職員に彩られた菰野町は前途洋洋である。
[編集] 交通
[編集] 鉄道
[編集] 索道
- 御在所ロープウェイ : 湯の山温泉駅 - 山上公園駅
- 観光リフト : ロープウェイ駅 - カモシカ駅 - 頂上駅
[編集] 路線バス
- 三重交通
- 菰野町コミュニティバス(かもしか号)
[編集] 道路
- 国道306号…津市から彦根市に至る国道。町内を南北に走る。三滝川左岸側の沿道に町役場庁舎がある。
- 国道477号(鈴鹿スカイライン)…町内を東西に走る主要道路、所々に大型店もある。菰野町より四日市方面に向かう道路は夜間を除き慢性的に渋滞をしている。また紅葉シーズンには湯の山方面に向かう車などで四日市ICあたりから渋滞することも。菰野町の中心になっている。
- 県道140号(通称ミルクロード)…町内を南北に走る主要道路、近年大型車の通行量が増えている
- 東海自然歩道
[編集] 地域
- 菰野地区…菰野町南部で町の中心。大羽根園といった住宅地や一号舘、イオン、エイデンなどの商業施設も。
- 千種地区…菰野地区の北。基本的に三滝川以北。役場はこの地区(潤田)にある。
- 湯の山地区…町西部。山間部に位置し、湯の山温泉や御在所岳、そばうち道場といった観光施設が集中。
- 鵜川原地区…町の北西部で四日市市保々地区に隣接。工業団地があり、郊外型商業施設もあるが、農業も盛ん。
- 朝上地区…町の北部。いなべ市に隣接する。山側にはキャンプ場もあり、自然豊か。
- 竹永地区…町の北東部。竹成地区と永井地区からなる。ミルクロード沿いには、近年多くの店が立ち並ぶ。
[編集] 学校
[編集] 高等学校
- 三重県立菰野高等学校
- 2004年11月に市川卓選手が、日本プロ野球のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに五巡目で指名された。
- 第87回全国高等学校野球選手権大会三重大会初優勝。甲子園初出場。準優勝の京都外大西に1回戦で敗れる。
[編集] 中学校
- 菰野中学校
- 八風中学校
[編集] 小学校
- 朝上小学校
- 鵜川原小学校
- 菰野小学校…生徒数町内最大の小学校
- 竹永小学校
- 千種小学校
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
[編集] 名所・旧跡
- 三岳寺…恋結びの寺としても名高い。
- 広幡神社
- 福王神社
- 尾高観音
- 菰野城跡…現在は大部分が菰野小学校の敷地となっている。
- 竹成五百羅漢
[編集] 観光スポット
- 湯の山温泉…歴史のある温泉街で三重県では最大規模。映画『男はつらいよ』の舞台にもなった。大石蔵之助が討ち入りのため江戸へ行くときに休んだ湯治場。蕎麦による町おこしとして、手打ちそば道場もあり、自分で打った蕎麦を食べることができる。
- 大石公園…温泉街の三滝川上流の川床に見上げるような大きな石(湯の山の大石)がある。大石の重さは推定800トンで、川の中に転がっている石としては三重県下最大の大きさを誇る。
- 蒼滝…美しい滝。夏には涼を求める人々が訪れる。温泉街から10分程度。落差は50mほど。
- 御在所岳…年間20~30万人が訪れる山。鈴鹿山脈一の良峰。紅葉が美しく東海地方では5本の指に入るほどの名所。標高は1200m程度だが、珍しい植物も多いらしい。変わった形の石も多く、ロープウェイからでも見られる。登山道も整備されている。
- 御在所ロープウェイ
- 日本カモシカセンター…世界で唯一のカモシカ専門動物園だったが、2006年11月30日限りで閉園となった。
- 御在所スキー場…県内唯一のスキー場
- 朝明渓谷…自然の織り成す美しい渓谷
- 尾高高原
- パラミタミュージアム(ホームページ)…最近できた美術館。館長にはイオングループ元会長岡田卓也の実姉が就任している。
- 熊牧場…ヒグマやツキノワグマなどの熊がたくさんいるが、山にはいない。アイヌ犬もいる。隣接する施設ではラーメンや北海道の郷土料理も味わえる。
- 三重県民の森(ホームページ)
- 五百羅漢…小高く盛った土の山に石の神様と仏様が仲良く並んでいる。神仏混淆となっているのは全国でも珍しい。
- 尾高観音…静かな参道の奥には聖徳太子の作品ともいわれる千手観音菩薩立像が安置されている。
- コスモス畑…米の生産調整をした田んぼを利用し、沿道景観形成作物のコスモスを栽培。9月下旬から10月いっぱいが見頃。開花にあわせコスモスフォトコンテストも実施。
[編集] 祭事・催事
- 僧兵祭り:10月上旬に行われる町内最大級の祭り。炎が舞う姿は圧巻。
- 地蔵盆:毎年8月24日に東町通りを中心として催される。細い通りは人で一杯になる。
[編集] 郵便番号
郵便番号は以下の通りとなっている。2006年10月1日に変更。
- 四日市西郵便局(四日市市):512-09xx、512-80xx、512-85xx、512-86xx、512-87xx、512-03xx、512-11xx、512-12xx、512-13xx、510-12xx、510-13xx
[編集] 出身有名人
- 重盛啓之:元中部日本放送アナウンサー
- 近藤淳也:株式会社はてな代表取締役
- 佐々木直喜:NAOKI (タレント) フラワーアレンジ
- 内田智也:サッカー選手(横浜FC)
- 高橋正勝:元プロ野球選手(巨人)、四日市高校出身、夏の高校野球優勝投手
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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