聖剣伝説DS CHILDREN of MANA
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ジャンル | アクションRPG |
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対応機種 | ニンテンドーDS |
開発元 | ネクスエンタテインメント |
発売元 | スクウェア・エニックス |
人数 | 1人~4人 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | 2006年3月2日 |
価格 | 4,800円(税別) |
対象年齢 | 全年齢対象 |
『聖剣伝説DS CHILDREN of MANA』(せいけんでんせつディーエス チルドレン オブ マナ)は2006年3月2日にスクウェア・エニックスから発売されたニンテンドーDS用アクションロールプレイングゲーム。聖剣伝説シリーズの外伝。
目次 |
[編集] システム
今までのシリーズとは一線を画しており、フィールドマップが存在せず町は世界にひとつしかない。『ファイナルファンタジーX-2』のようにカーソルひとつでダンジョンに赴き、自動生成されるダンジョンの中の各階に隠されている「光のしずく」を「光の泉」でかざすことによって次の階層に進んでいく。ローグライクゲームではないが『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』に近いシステムとなっている。実はダンジョンは、正確には自動生成ではなくいわゆるランダムシャッフルダンジョンであるため、延々と似たようなダンジョン(一部の配置などは変わる)にもぐる事になる。
グラフィックが非常に良く作りこまれており、特にオープニングムービーに対する評価は高い。
ジェムという新しいシステムが加わっており、装備することでステータスやアクション、経験値や敵のアイテムドロップ率などが変化する。
主人公は4人の中から一人を選択するシステムとなっている。しかし『聖剣伝説3』のように各々にストーリーやエンディングが存在するわけではなく、武器やアクションにも変化はない。選ばれなかった3キャラクターは一応登場するが、ストーリーには一切絡まない。
ニンテンドーDSの通信機能を利用した、最大4人でのマルチプレイが可能。しかし、それを行うことを前提としているためか、「仲間」という概念は存在しない。つまり一人でプレイする場合、終止単独で行動することになる。
魔法のシステムも変化しており、一度に連れていける精霊は1体のみ(変更は町でのみ可能)で、Bボタンで精霊を召喚。そのまま放っておくと攻撃魔法、触れるとサポート魔法が発動する。魔法であるにも拘らず発動が遅く、威力が異常に低い。このため、通常攻撃しか使わず、連打のみの単調操作となるプレイヤーも多い。
なおダンジョン中は基本的に4フロア分クリアするごとに一旦リザルト画面に入り、そこでしかセーブや装備の付け替え等ができない。ボスフロアの前は必ずリザルト画面に入る。ボスを倒した後のリザルト画面で合計ポイントが決まり、それによってランクも決まる。ランクがよければいいアイテムが手に入る。リザルト画面のポイントは、そのフロア間(ボス戦後は全フロア間)の所要時間・倒した敵の数・開けた宝箱の数によって決まる。
リザルトがある事やステージの作りなどで、進むためにやたらと多くの敵を倒さなければならない事や、1ダメージしか与えられない障害物が存在する事などから、爽快そうに見えて実はかなり時間がかかる。装備できる武器や防具が完全にレベルに依存する事からも、レベル上げが義務になっている作りといえる。
上記の理由などから、特にこれまでの作品のファンからの批判が多い。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] ストーリー
遥かなる昔、イルージャ島を中心にファディール全土を襲い多くの人命を失った大災厄、その災厄を救ったのが一組の少年少女と一振りの剣だった。時は流れ、今――聖なる剣と聖なる樹が伝説となり世界は徐々に再興の道を歩み始めていた。
これは聖なる樹に守られた子供達と大いなるマナに一度だけ戦いを挑んだ聖なる剣の物語である。
[編集] 登場人物
本作は聖剣伝説4と平行して開発(一部のデザインは4の方が早く作られている)されていたため、4ほどにないにせよ今までの作品と比べ密度の高いデザインとなっている、また登場人物は多くないものの出身国にあわせた衣装や外見になっているのも特徴のひとつである。
[編集] 主人公
4人の中から一人を選ぶ、選択時名前の変更とカラーリングを用意された4つの中から決めることが出来る。主人公によって武具の装備レベルや、ステータスの上昇、設定されている重量、速度、サブイベントなどの違いがある。選択されなかったキャラクターは村の住人という形で登場、仲間になることは無い。
- フリック
- 15歳の少年で緑の国ウェンデル出身。10年前の大厄災で両親と姉を失い、その後イルージャ島のマナの村で暮らすことになる。かつて命を救ってもらったエルディに憧れ村長モティの元で剣の修行をしていた。衣装は樹の民に順ずるものの金属類のアクセサリなど他国の文化も混じっている。左側の髪の一部を染めているのはエルディの守護聖獣の羽を意識したものである。イメージの装備は剣のようだ。
- ポップ
- 砂の国ジャド出身で9歳の男の子(聖剣伝説シリーズの主人公では最年少)。父は大厄災で死別し、母はイルージャ島に移住した後ポップを出産してまもなく死亡しているため本人は両親の顔を知らない。4で登場するジャドの子供のデザインをほぼそのまま持ってきた。イメージの装備はフレイルのようだ。4人の中では最も非力で軽い。
- ワンダラー
- 正式にはワンダラー・ニキータと呼ぶ年齢不詳、出身は緑の国ウェンデル。風来坊で旅が趣味、というニキータ族の変わり者で義理人(猫?)情に厚い。最近はイルージャ島が気に入ったようで在住している。ニキータ族ではシリーズ初の主人公となる。旅好きゆえにワンダラーの称号をえているようだ。12年前に出会った未亡人ソフィとその子供チビと同居していた時期もあったが、ふたりとも大災厄の時に死亡している。イメージの装備はハンマーのようで、実際4人の中では一番力が強く、重い。身体も大きいために通行には2キャラ分のスペースが必要となる。
- タンブル
- 水の国トップル生まれの少女16歳。かつては旅の楽師の一員として歌や踊りを披露していたが大災厄で両親と弟トビーを失い、その後母の知人であるシームーンと共にイルージャ島に移住した。彼女の貝殻をあしらったアクセサリや熱帯魚を思わせる衣装はトップル特有の衣装。イメージの装備は弓矢のようだ。フリックに力と重さで劣るが技と速さで勝っている。発売前はティスの情報が少なかったためかヒロインのような扱いで紹介されていた。
上記4キャラは戦闘時に2パターンの行動時のみ(武器を振る、フィーバーモードを発動させる)ボイスが存在するが、キャストが明らかにされていないため誰が声を担当しているのかはわかっていない。
[編集] マナの村の住人達
主人公達と共にイルージャ島でくらす人々。かつては現村長モティが大災厄の調査のためにイルージャ島に移住したのが始まり。主人公達の冒険の拠点となり、様々な機能や施設が利用できる。
- ティス
- 氷の国ロリマー出身の少女で16歳、両親はマナの研究者だったが大災厄で死別している。そのため彼女は両親が果たせなかった研究を引き継ぐのが夢。母親が樹の民だったため樹の娘としてマナの女神の声を聞くことが出来る力を持ち、劇中テレパシーらしき力で主人公達に語りかけたことも。彼女に頼めば連れて行く精霊の交換を行える。冒頭やサブイベントのためか人使いが荒い印象がある。肌や髪の色はロリマー特有の物だが衣装は樹の民に準じている。
- モティ
- マナの村の村長、砂の国ジャドリーダーで大災厄前は冒険者として各地を旅していた(その片鱗はサブイベントで確認できる)。誰にでも丁寧口調で話し、物腰も柔らかく信頼も厚い。ストーリーが進むごとに主人公の新しい武器を与えてくれたり、武器の使い方を教えてくれたりする。後の作品のモティの原型となる人物らしいのだが踊っているようなシーンは一切無い。
- ワッツ
- 別名岩石王と呼ばれる火の国イシュの王様(そのため正確にはマナの村の住人ではない)知り合いのモティに輝石(=ジェム)の存在を教え10年前の大災厄の再来を掲示していた(実際は無関係)従者のパンサにはつらく当たるがそれは愛情の裏返し。モティからもらえるハンマーは彼お手製のもの。フリックの父とも面識があり幼いフリックとも会った事がある。
- パンサ
- ワッツの従者。ワッツからは怒鳴られることも多いが、ワッツの大好物であるヒカリゴケを探しに行くなど主君に対する信頼は厚い。
- シームーン
- マナの村の「銀の人魚亭」の女主人でマーメイド。トップル出身でタンブルの母とは知り合いでトップルの女王とは親戚に当たる。大災厄で恋人を亡くしていたらしく、主人公に形見を星の湖に捨てるように依頼したこともある。
- ミリオネア
- 銀の人魚亭で雑貨屋を営む。ニキータ族で元はウェンデルの国王だったらしいが、大災厄で全財産を失っている。ニキータ族らしい抜け目のない性格でそれはサブイベントにも現れているが人情家でもありかつてはワンダラーが店を開くときに協力したこともある。彼の雑貨屋では武器、防具、アイテムの売買の他、アイテム所持数の上限を上げてくれるカバンも販売している。
- ボン3兄弟
- 長男ボン・バルボ、次男ボン・ビルボ、三男ボン・ブルボの3兄弟でイシュの科学者ボン・ボヤジ(未登場)の弟子。彼らのところではジェムの売買や合成などを行うことができ、シナリオ進行ごとにジェムを装着するマナフレームの拡張も行ってくれる。それらの取引は長男バルボが行っている。
- アナグマ冒険協会
- シナリオを少し進めると開く施設で、アナグマ達が各地の依頼を主人公達に提供してくれる。仕事を請ける時には依頼に応じた情報量が必要。受付のアナグマは人間の言葉を勉強したため、普通に会話できる。
- 精霊達
- シリーズおなじみの8精霊達でマナの村で生活している。村の精霊達は大災厄後に生まれた若い精霊らしい。同じ精霊が複数いたりすることもある。口調は今までと比べるとややシンプルになった。
- ナナ
- ティスと同じ樹の娘。一時的に村からいなくなるティスの代わりに精霊の交換を行うことも。彼女からの4人には会話時の画像が用意されていない。
- ピート
- マナの村で暮らす青年。
- トニオじいさん
- マナの村で暮らす老人。
- ハンナばあさん
- マナの村で暮らす老人。
[編集] その他のキャラクター
- マナの王
- 主人公たちに何度も立ちはだかる謎の男。その正体はマナの女神から生み出された存在で、世界をマナで満たすべく世界を滅ぼしてでも目的を達成しようとした。中盤で主人公から聖剣を奪い取り決戦時では聖剣を武器に主人公と対峙した。
- トレント
- 大災厄で消息を絶っていたとされる木の精。後に目覚め主人公に力を貸してくれる。
- ガイア
- 大災厄で消息を絶っていたとされる大地の精。後に目覚めトレント共に主人公に力を貸してくれる。
- 凶獣
- マナの王が従えるモンスターで「火と風のザンガ(ザン・ビエとダンガード)」「光と木のゲイラム(ライトゲイザーとミスポルム)」「闇と月のゼードル(ゼーブルファーとドラン)」「土と水のランドムンド(ランドアーバーとフィーグムンド)」の計4体存在する。常にバリアのようなもので防御され、聖剣の力がなければ打ち破ることができない。基本的には直前に入手した種類の武器が効くある意味チュートリアル的存在である(逆に直前に入手した武器を使わない場合、攻略が困難であったり無理な場合もある)。
- 神獣
- 4体の凶獣から聖剣の力で生れ落ちた存在。属性の数と同じく全部で8体存在するが口調は全く同じである、主人公に世界や物語の背景を教えてくれる。3の時ほど大きくはないが、名前も姿も全く同じである。
[編集] スタッフ
- 開発:ネクスエンタテインメント
- プロデューサー:石井浩一
- シナリオ原案:加藤正人
- キャラクターデザイン:池田奈緒
- 音楽:伊藤賢治、岩田匡治、相原隆行
- アニメーション製作:Production I.G
[編集] 外部リンク
- THE WORLD OF MANA(スクウェア・エニックス公式)
- 聖剣伝説DS CHILDREN of MANA・製品紹介(任天堂)
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