空気力学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
空気力学(くうきりきがく)とは、流体力学の一種で、空気(または他の気体)の運動作用や、空気中を運動する物体への影響を扱う。航空分野においては航空力学とも呼ばれる。
目次 |
[編集] 物体への影響
物体が空気中で運動する時、必ず空気抵抗を受け物体の運動へ影響を与える。
[編集] 自動車への影響
自家用車に限らず、特にスポーツカータイプの自動車は空気の力を利用するため、リヤウィングなどのパーツが存在する。モータースポーツにおいては、速度が上がる程、速度に比例して強く空気の影響を受けるので、効率良く空気を後方へ流すようにしなければならない。また、高速で運動する事による揚力を抑えるため、空力によって物体を地面へ押し付ける作用を利用し、物体が高速で運動していても宙に浮かない、バランスを崩さない工夫が必要である。詳細はダウンフォース参照。
[編集] 飛行機への影響
空気中を飛行する飛行機にとって、飛行機の翼に強く空気の影響を受ける。翼に当たる空気を利用し、揚力を得たり、方向転換や減速方法の一つとしても空気を利用している。[1]例として、大気圏内に入る前に燃料を捨てるスペースシャトルにおいて、大気圏内に入ったスペースシャトルの主な減速方法は空気抵抗である。詳細はスペースシャトル#ミッションの概略節を参照。
[編集] 参考文献
- 加藤寛一郎 『航空力学入門』 東京大学出版会、1982年。ISBN 4130610430。
- 飯野明 『よくわかる航空力学の基本』 秀和システム、2005年。ISBN 4798010200。