社会主義同盟
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社会主義同盟(しゃかいしゅぎしゃどうめい)は、日本の構造改革派(構改派)系新左翼党派の一つである。正確な党名は「フロント(社会主義同盟)」であるが、一般には「フロント派」「フロント」という通称で知られている。
[編集] 概要
社会主義者同盟は1962年5月、春日庄次郎・山田六左衛門・安東仁兵衛らを中心に「統一社会主義者同盟」(統社同)として結成された。現在、党名となっている「フロント」は、もともと統社同の学生組織「社会主義学生戦線」(社学戦)の通称たる「フロント」に由来し、これが社学戦のみならずこの党派全体を指す通称となっていたものである。
さらにこの組織の源流は、1961年の日本共産党第8回党大会を前にして党を離脱した春日・内藤知周ら構改派系党員により結成された「社会主義革新運動」(社革新 / 社革)にあり、統社同=社学戦はこれの一部メンバーが分離して結成したものである(社革新に残った人々はその後共産主義労働者党(共労党)を結成)。当時の機関紙名は『平和と社会主義』だった。
フロント派は、1960年代後半の全国での大学学園闘争(全共闘闘争)の高まりの中で左右の対立が激化、1969年の同盟大会ではそれまで旗印としてきた構改路線の「止揚」を確認し、機関誌を『先駆』に改称することが決定された。同年日比谷野外音楽堂で行われた全国全共闘結成大会にも、主要セクトのひとつとして参加している。当時の中央委員会議長は朝日健太郎(ビーチバレー選手とは別人)で、在籍者としては佐高信、阿部知子などがいた。
その後1970年末に党名を「日本共産主義革命党」(共革党)と改称、1987年になって現在の党名に改称した。
[編集] 参考文献
- 高沢皓司・蔵田計成(編) 『新左翼理論全史』 新泉社、1984年