熟語
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熟語(じゅくご)とは言語の構成単位の一つであり、二つ以上の形態素からなる。一般的な言い方では複合語および一部の派生語に当たり、特定の言語(日本語、中国語、英語など)で熟語という呼び方を用いる。それぞれの言語にある単語だけで全てのものの意味を言い表すのは不可能なため、あらゆる言語で熟語は欠かせない。又、格変化などの曲用は一般的に熟語とは呼ばない。
[編集] 日本語
日本語の多くの語彙は漢字で書ける。漢字自体は一字で意味を持っているため日本語には熟語が非常に多いといえるが、元々日本語にあった語彙に漢字を当てたものも多いため一概にそうとも言えない。日本語の場合、漢字のみで構成された言葉で、全て音読みするものは熟語であるといえる。
漢字四字のものを特に四字熟語という。試験などではこれだけを集めた問題が出る事がある。
[編集] 英語
英語に関しては普通、複数の単語のまとまりで、全体として独自の意味(単語の意味から直接導かれない)を持つものを熟語という。広い意味での慣用句(イディオム)に含まれる。
特に、動詞に前置詞・副詞あるいは名詞をつけた形で、全体として1つの動詞のように扱われるものが数多く、句動詞(Phrasal verb)と呼ばれる。Listen to、look at、look forward to、take care of、put up with など、英語教育において特に重要である。
しかし
- be going to~
- not ~ any longer
のようなものは文脈で意味が少しずつ変わる(意味よりも文法的機能が重要)ため、熟語ではないとする(連語と呼ぶ)意見もある。
さらに、英語は一見単語のみで構成されているように見えるが、
- 『Govern(支配する)+ment(名詞語尾)』=『Government(政治)』
- 『Be(By:によって)+cause(原因)』『Because(原因によって→何故なら)』
のように言葉の要素が合わさってできたものは多い。