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灰色(はいいろ)は無彩色の一つで、物を燃やした際に出る灰のような色。白と黒を混ぜると作ることができる。
[編集] 灰色の濃さ
黒と白の配合の割合の違いで、さまざまな明度を持つ色が作れ、広義には、それらはすべて灰色である。
最も典型的な灰色は、白と黒との中間の色である。しかし、白と黒とを等量混ぜた50%の灰色は、視覚的にはやや黒に近く見える。マンセル・カラー・システムでは、白と黒の視覚的な中間である明度5を約20%の灰色としている。
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[編集] 灰色に関する事項
- 灰色は、白と黒の中間に位置する色であり、峻別のはっきりしないもののたとえとして用いられる。「灰色決着」などのように使われる。
- 曇り空のことを、見た目から「灰色の空」とも表現する。
- 犯罪の容疑者について、有罪のことをクロ、無罪のことをシロとし、疑わしいが証拠が十分ではない場合を灰色(またはグレー)と表現する。
- 無彩色であり、かつ白でも黒でもないことから、灰色はあまりよくないイメージを持つ色である。
- 葬儀の熨斗袋に書かれる「御霊前」の文字は、遺族の悲しみが早く薄まるようにとの願いを込めて(あるいはあまりの悲しみに涙で墨も薄まるという意味で)、薄墨によって書く。薄墨の色は灰色である。喪中はがきなどでも、灰色(または銀色)の枠でかこったデザインのものが使われる。またこの連想から、テレビなどでは訃報記事のタイトルやイメージカラーを灰色にするケースが多い。
- 灰色のうち、入力光を18%反射するものは標準反射版として、銀塩写真等の露光基準として利用されている(ホワイトバランス)。
- ネズミの色に似ていることから日本では「鼠色」とも言われ、江戸時代初期から様々な色彩を微妙に持たせた派生色が考案された。あいまいな灰色はあらゆる色に通じ得る“いき”な色とされ、江戸時代から明治時代にかけ好まれた。
- イギリス英語ではgrey、アメリカ英語ではgrayと表記する。
[編集] 近似色
[編集] 関連項目