橘寺
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橘寺 (たちばなでら)は、奈良県高市郡明日香村にある天台宗の寺院。正式には「仏頭山上宮皇院菩提寺」と称し、本尊は聖徳太子・如意輪観音。橘寺という名は、垂仁天皇の命により不老不死の果物をとりにいった田道間守(たじまもり)が持ち帰った橘の実を植えたことに由来する。
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[編集] 札所
- 新西国三十三箇所観音霊場第10番
[編集] 起源と歴史
聖徳太子誕生の地に建ち、太子建立七大寺の1つとされる橘寺は、太子が父用明天皇の別宮を寺に改めたものとされる。発掘調査の結果、当初の建物は、四天王寺式伽藍配置の壮大なものだったことがわかっている。
皇族・貴族の庇護を受けて栄えたが、鎌倉期以降は徐々に衰えている。
[編集] 伽藍
- 本 堂(太子堂)
- 観音堂
- 如意輪観音坐像が安置されている。
- 二面石
- 境内にある高さ約1mほどの石像で、左右に善相と悪相が彫られており、人の心の二面性を表現しているという。
- 五重塔跡
- 橘の花をかたどったとされる塔心礎(心柱の礎石)がわずかに往時をしのばせる。
[編集] 文化財
境内が国の史跡に指定されている。
[編集] 重要文化財
- 木造伝・日羅立像
- 木造聖徳太子坐像-聖徳太子35歳の像で、太子の彫刻としては最古のものといわれる。
- 木造如意輪観音坐像
- 木造地蔵菩薩立像
- 絹本著色太子絵伝
- 石灯籠
[編集] 拝観案内
- 9:00~16:30 拝観料 350円
- 聖倉殿(宝物館)の公開は春秋の特定期間のみ。