本宮山 (大分県)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
本宮山(ほんぐうさん)は、大分県大分市南部にある山。標高は608m。
[編集] 概要
大分市南部の上判田にあり、霊山、大分市最高峰の障子岳の3つの山で山群を形成している。高江川、米良川、立小野川が源を発して北東方向へ流れており、山麓で3本が合流して判田川となり、大野川に注ぎ込む。霊山との間の山腹を大分市と豊後大野市を結ぶ大分県道41号大分大野線が通っている。
山頂には西寒多神社(ささむたじんじゃ)の奥の宮である本宮社がある。西寒多神社の社伝によれば、神功皇后が三韓征伐の帰途に行幸したことにより、この山が信仰の対象となり、278年(応神天皇9年)4月に武内宿禰が勅命により山頂に祠を建てたのが西寒多神社の起源である。1409年(応永16年)に大友氏第10代当主大友親世が神社を山麓の寒田(そうだ)に遷宮して、山頂の社を奥の宮としたことにより、この山は本宮山と呼ばれるようになった。それまでは、旧称を寒多山あるいは西寒多山といったと伝えられる。
山頂近くには巨石群があり、古代の祭祀の跡とも言われる。
[編集] アクセス
- 大分県道41号大分大野線で大分市田尻から大分県青少年の森方向に向かい、青少年の森付近で判田方面に分岐すると、山頂へ徒歩数分の地点まで自動車でアクセスが可能である。
- 大分市上判田米良を起点とする林道本宮山線から登る道も、山中に点在する百木などの集落への古くからの生活道路であり、よく整備されている。
- 西寒多神社からは、総延長8kmほどの登山道がある。本堂横から登山道が出ているので、標識どうりに進めばよい。また、林道本宮山線からも、起点から約2kmほど行ったところに道路と尾根が同じ高さになる所があり(標識なし)、そこから始まる登山道に分岐すれば、西寒多神社からの登山道に合流できる。
- 上記の経路はいずれも本宮社と山頂を結ぶ林道へ着く。林道を下り方向に行けば本宮社、登り方向に行けば山頂である。山頂は植林に覆われており、景色は望めない。