本多忠籌

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本多忠籌（ほんだただかず）は、江戸時代中期の大名・政治家。江戸幕府の老中格。陸奥泉藩の第2代藩主。忠以系本多家5代。寛政の三忠臣の一人と称される。

本多忠籌

凡例

時代

江戸時代中期から後期

生誕

元文4年12月8日（1740年 1月6日）

死没

文化9年12月15日（1813年 1月17日）

別名

雄之進（幼名）、大蔵（通称）

諡号

水翁、策卿

戒名

賢剛院忠岳桁良

墓所

東京都墨田区向島の弘福寺
福島県いわき市の泉神社

官位

従五位下、従四位下、弾正少弼、
弾正大弼、侍従

藩

陸奥泉藩主

氏族

本多氏

父母

父：本多忠如、母：松浦篤信の娘・吉子

兄弟

本多忠籌、本多忠貫、隈五郎

妻

正室：松浦誠信の娘
側室：後藤氏

子

本多忠誠、本多忠雄、本多忠堅
本多忠順、荒木忠純
熊之助、娘（大田原清昭室）

元文4年（1739年）12月8日、陸奥泉藩初代藩主・本多忠如の長男として江戸下谷の泉藩邸で生まれる。宝暦4年（1754年）8月29日、父の隠居で家督を継ぎ、第2代藩主となる。

好学の大名であり、佐藤玄明窩（佐藤信淵の父）に経世済民の学を学び、藩政統治に生かそうとした。また、中沢道二に心学を学んだが、心学を通じてのちに白河公・松平定信と親交が生まれることになる。藩政においては、郷蔵制（飢饉用の備蓄）を創設し、また堕胎を禁止した。また、善教舎（学問道場）を開設して人心の教化育成につとめた。

また、寛政の改革における幕政に参与し、閣内においては早くから国防の必要性を痛感し最上徳内の「蝦夷草紙」に影響を受け、蝦夷地を幕府直轄地とし、開拓を進めてロシアの南下政策に対抗すべしと主張した。この主張は蝦夷地は荒野のままにとどめ、旧来どおり松前藩に統治させるべしとする定信に容れられず、彼の在任中には実現しなかったが、退陣後の文化8年（1811年）、蝦夷地天領化が実現している。

寛政11年（1799年）10月23日、家督を長男で庶子の本多忠誠に譲って隠居する。嫡子に次男・本多忠雄がいたが、忠雄が21歳のときに廃嫡したため、庶子の忠誠に家督を継がせたのである。

その後は悠々自適な生活を送り、文化9年（1812年）12月15日に病死。享年74。

著書に、紀行文である「霧の海」、「戻り笠」、「こぞの枝折」、「旅日記」など多数ある。