春風どれみ
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春風どれみ(はるかぜ どれみ)は、アニメ『おジャ魔女どれみ』シリーズの主人公である魔女見習いの少女。MAHO堂に所属する「おジャ魔女」の一人で、メンバーの中心的人物である。担当声優は千葉千恵巳。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
プロフィール
- 1990年7月30日生まれのしし座でB型。誕生日はキャラクターコンセプトデザインを担当した馬越嘉彦と同じ日である。
- 父親はフィッシングライターの春風渓介、母親は専業主婦の春風はるか。祖父は春風雄介、祖母は春風陸。妹は春風ぽっぷ。さらに将来は孫が出来るようで、名前は ふぁみ(苗字は不明)。
- ソナチネ幼稚園⇒⇒⇒美空市立美空第一小学校3年2組⇒4年2組⇒5年1組⇒6年1組⇒美空市立美空中学校へ進学。
- 魔女見習い服はピンク。妖精は「ドド」(魔女および9級以上の魔女見習いには1人ずつに1体のお付きの妖精が与えられる)。魔法の呪文は「ピーリカピリララ ポポリナペーペルト」。マジカルステージでは「ピーリカピリララ のびやかに」。
東京都美空市美空町という架空の町に住んでいる。「世界一不幸な美少女」を自称ながらも、楽天的な性格で明るく前向きな少女。頭の左右対称についている「お団子」と呼ばれる2つの巨大なシニヨンがトレードマークである。謎の機械で髪型をセットしているらしいが、映像に登場した事はない。作動音だけはCDドラマの他、第4期第8話でも聞くことができるがやはり怪しい装置のようだ。目の当たりにしたハナちゃんは「メカっぽいの」と表現している通り、お団子頭を作る際は大きな機械音がしていた。ちなみに、第2期第2話での母との入浴後のシーンでは、ドライヤーと櫛でお団子を整えられていた。髪を下ろした姿は数えるほどしか登場していないが、実は髪の毛は腰に届くほど長い。髪の先のほうがお団子頭のセットによるものか跳ね気味に癖がついているが、基本的にストレートヘアーである。シリーズを経て成長するたびにお団子は徐々に小さくなる。3年生の時期にはまるでゴムボールの様な弾力性があった。 勉強は苦手。二枚目の男性によく惚れるが、その分よく振られる。口癖は「あたしって世界一不幸な美少女だ~!」と、膨れっ面を左右に振りながらの「プップのプー」。なお「プップのプー」は後のシリーズでハナちゃんを始めとする魔女界の赤ちゃんたちに真似をされるようになる。また時々語尾に「…なのさ~!」と付けることがある。ハナちゃんの一件以後、FRAT4(特に暁)とは友好的に接している。
魔女に憧れ、幼稚園の頃から魔女になることを夢見ており、本にあった魔女の呪文を唱えたりもしていた。ある日、いつのまにかたどり着いた「マキハタヤマリカの魔法堂」という店の主人マジョリカが魔女であることを見破って魔女ガエルに変えてしまったことから、マジョリカを元の姿に戻すために「魔女見習い」となり、憧れの魔女になるための修行を始める。魔女を目指すに当たっての直接の動機は「好きな人に告白する勇気がほしい」であった。 魔女見習いになりたての時、いきなり「時間を止める魔法」を連続成功させて素質があることを見せたが、それよりもホウキに上手く乗れずに振り回されたり、変身しても着ぐるみだったり、マジカルステージの失敗の原因を作ったり、進級試験に一人だけ不合格になったり[1]…と、他のメンバーよりも苦戦振りが目立った。 お着替え後の「プリティーウィッチーどれみっちー」のポージングは「雰囲気で」という理由で自分でやっているもので、このポージングを一番最初に行ったのは当然考案したどれみである。他のMAHO堂の手伝いに加わったメンバーもお着替えの終了時に「プリティーウィッチー○○っちー」(「○○」には本人の名前が入る)と言ってポージングを行う。ただし、例えばおんぷがまだMAHO堂の手伝いに加わっていなかった頃のお着替えをするシーンで彼女はこのようなポージングは行わなかったため(OVA『ナイショ』第8話の回想シーンではおんぷが「プリチィーウィッチーおんぷっちー」と言っていたが、これはアニメ制作過程での過失だと思われる)、後から入ったメンバーが行うのは恐らくどれみまたは他のMAHO堂メンバーが仕込んでいるものと思われる。
幼稚園のとき藤原はづきがかわいがっていたうさぎの顔に落書きをしたり、小学2年生のときにはクラスメートの小竹哲也の机の中にカエルを入れたりと、結構やんちゃな幼児時代を過ごしていたらしいが、今では「いるだけでみんなを楽しくさせることができ、誰とでも友達になれる」ような、担任の関先生やクラスメート・魔女界の女王様も認める心の優しい子。普段はドジで、頼りないが、ときどき難しい問題に直面した友達を救う言動は、視聴者の心を打つものがある。
その反面、自分でも感情が抑え切れなくなる事がごくたまにある。『も~っと! おジャ魔女どれみ』でクラスメイトの山内信秋と佐藤なつみが父親同士のつまらない過去の諍いが原因で引き離されそうになった時、両家の父親に半ばキレ気味に詰め寄り2人の仲の良さを強く訴えたり、『おジャ魔女どれみドッカ~ン』最終回ではMAHO堂のみんなが全員自分の元を去る事に耐え切れず、卒業式をボイコットしてMAHO堂に立て籠ったりした。
3年生の終業式の日に、魔女の赤ちゃん・ハナちゃんの母親になる。5歳の頃からピアノを習っていたが、母・はるかの(自分の潰えた夢を託そうとするあまりの)厳しすぎる教えがプレッシャーとなり、発表会で失敗してしまったことからピアノ嫌いになってしまったという苦い過去をもつ。その際、自分の過ちに気付いたはるかが教えるのを止め、ピアノも売り払ってしまうが、後に『♯』でぽっぷが自らの希望でピアノを習い始めたのを機に春風家に再びピアノが戻り、どれみも再び自らの意志で、趣味で嗜むレベルながらもピアノをやり始めた。また、前述の発表会で失敗した際、その帰りにレストランでステーキを食べ、その美味さに大のステーキ好きになるが、何度もステーキを食べようとする機会があっても、妖精のドドや妹の春風ぽっぷに食べられてしまって結局食べられない、というのが作品中にステーキが出てきた時の「お約束」となっている程ステーキに縁が無い。番外編『ナイショ』の第13話における「ふぁみ」との会話によれば、その時点でステーキを食べたのは、生まれた時から数えても、わずか一回のみとの事らしい。ピアノの方は4年生になって、妹のぽっぷがピアノを習い始めたのをきっかけに練習を再開する。夏場は麦茶を飲まずにいられないらしく、よく麦茶中毒にかかる。成り行きでおんぷが出場したオーディションに出てしまった際、何故か最終審査まで残っていた。
幼稚園からずっとクラスが一緒である小竹哲也とは、いつも些細な事でけんかしている。周りからは、仲が良いと思われているが、本人は「小竹と一緒にしないで!」と言っており、表ではかなり小竹の事を嫌がっている。しかし裏ではそんなにいやがってはいない。ハナちゃんに「どれみと小竹君って仲良いね」と言われた時は、小竹と共に顔を赤くしていた。多分どれみ自身も小竹に対して、少しだけであるが好意を持っていると思われる。
小学5年生にして、孫のふぁみと出会う。彼女は髪型とその色と見習い服のデザインが少々違う点を除けばどれみの生き写しとも言える位そっくりである。ちなみに共通点は孫のふぁみも魔女見習いであること、呪文もどれみと同じ「ピリカピリララ ポポリナペペルト」、口癖も「世界一不幸な美少女」、好きなものはステーキ 、そしてドジであるなど、どれみと似ている点の方が多い。ただ、彼女はどれみが元魔女見習いとは知らず、どれみに魔女が実在することを伝えるため過去の世界に行き、どれみと出会った。なお、春風家の雛人形は孫のふぁみまで継がれている。
「機動戦隊バトルレンジャー」の大ファンで、それに似せて「おジャ魔女戦隊マジョレンジャー」というのを結成したことがあり、第1期第42話ではマジョピンク、第4期第24話ではマジョレッドを演じていた。なお、機動戦隊バトルレンジャーでバトルレッドはなんと最終回間近に新必殺技をあみ出しているらしい。クラスメイトの横川信子が書いた小説やマンガでよく忠犬どれみをやらされている。忠犬どれみはマッハ2で走ることができ人間の言葉が分かるらしい。第3期で忠犬どれみははづき博士によって「忠犬変形どれみロボ」に変身できるように改造された。どれみロボの必殺技は「どれみロボお団子ダイナミック」。コックピットの正面にあるBonBonというボタンを押すと発射される。なお「ハナちゃん一座」として魔女幼稚園の学芸会で劇をやったときにはどれみロボは悪役だった。さらに第4期第8話では忍犬どれみとして登場しているが、とても弱かったりする。最終話でも信子の書いた小説にどれみが主人公として出てくるが人間ではなく、宇宙人のようなキャラクターだった。
さらに、2001年5月6日(飛鳥ももこの誕生日)に、宿敵の玉木麗香と「お嬢様ズ」というお笑いコンビを結成している。SOSトリオやトヨケンよりも受けがよく、お笑いに厳しい大阪出身の妹尾あいこの父・幸治に絶賛されるほど。
本来主人公には「おんぷ」という名が与えられる予定で、「どれみ」はその妹の名であるはずだったが、「おんぷ」が商標上の問題でNGとなった事から急遽「どれみ」の名が主人公に与えらている。
呼称は主に「どれみちゃん」だが、ファンには「どれみさん」と敬称で呼ばれることが多い(関先生、男子の一部には「春風」、玉木麗香のみ「春風さん」、小竹のみ「どじみ」と呼ぶ)。
注釈
- ^ 不合格になったのは9級と3級の試験で、どちらもステーキが関わった失敗。最も簡単な9級に不合格になった際、魔女界で有名になった。