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戦闘メカ ザブングルの登場人物 - Wikipedia

戦闘メカ ザブングルの登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

戦闘メカ ザブングルの登場人物(せんとうメカ ザブングルのとうじょうじんぶつ)はテレビアニメ及びアニメーション映画戦闘メカ ザブングル』に登場する架空の人物。

目次

[編集] 登場人物

[編集] シビリアン

シビリアンは人類再生計画においてもっとも新しい種族。好奇心旺盛で自ら行動範囲を拡大し、体質、知性ともに十分にイノセントの求める水準に達していると見なされている種族。ウォーカー・マシンやランド・シップを与えられ、強すぎる闘争本能を検討されていた。

[編集] アイアン・ギアー一行

ジロン・アモス(:小滝進(大滝進矢))
本作主人公。鉄の爪(腕)と呼ばれたロックマンを父に持つ。両親を殺したティンプ・シャローンを見失い掟の3日以内に仇を討てなかったが、WMを盗んでまでしてティンプに復讐しようとしていた。主役ロボットを盗んで手に入れる、ティンプへの仇討ちに関しては掟を無視するがザブングルは3日の掟で手に入れようとするなど、主人公の割にはお調子者で、仲間からもその点を批判されていた。しかし肉親の敵討ちは理屈じゃない、復讐を終えた後はザブングルを返却する、その後はどんな人生でもかまわないとも述べていた。彼の行動原理はひたすらティンプへの復讐で、その為なら不可侵と絶対服従とされていたイノセントをも盾つく行動力は、いつしかゾラに不満を持つ者たちの旗印となり周囲を巻き込んでいった。WMの操縦はなかなかのもので、ブルメらに教えたこともある。“女には優しくしなければならない”という父の教えを守っている。愛銃はFN ブローニング・ハイパワー
どまんじゅうメロン・アモスなどと揶揄される丸顔は主人公としては珍しい。また自分がアニメの主人公だと自覚した発言を度々したことでも知られる。
エルチ・カーゴ(声:横尾まり
ザブングルとアイアン・ギアーを所有する交易商人キャリング・カーゴの一人娘。交易ポイントで目にしたイノセントの文化的生活に憧れており、そのため文化の香りのする色男に目がない。しかし性格はおてんばで、自分を人質として拉致しに襲ってきたサンドラット団を単身で手玉にとるなど戦闘力も高い。投げナイフが得意で、投げナイフをスカートのベルトに常備している。ジロンに興味を持ち、ジロンと関わりのあるサンドラット団ごと雇い入れる。劇中序盤での父の死に遭遇するもカーゴ一家の跡目を継がずに文化の普及を志望するが、周囲がそれを許さない状況が続き成り行きで艦長となる。やがてジロンに恋心を抱くようになり恋敵となったラグと火花を散らすが、中盤にイノセントにより拉致・洗脳されてジロン達の敵となった。粗野な父へは反発をしていたが、エンペラー改級には“優しくて強そうで頼もしくて頑固”として無意識に父の名前キャリングを命名していた。ジロンらの活躍により奪還された彼女はアーサー・ランクの身を挺した治療により、最終決戦直前に洗脳を解かれ正気を取り戻す。戦闘に再び参加するも、最終話でカシム・キングによるICBMの暴発の閃光により失明する。決戦終結後に失明や今までの言動の仲間への贖罪として荒野に独りザブングルを駆り飛び出す。しかし迎えに来たジロンのプロポーズに応え彼とともに生きていくことを決意し、彼女とジロンとを囲みみんなが走るシーンで本編は幕を閉じる。銃はベレッタM84
ラグ・ウラロ(声:島津冴子
少年少女の盗賊集団サンドラットのリーダー。姉御肌で負けん気が強く腕も立つ。ロックマンの一団への襲撃中に形勢不利気味だったところをジロンに助けられ、ジロンに興味を持つ。ウォーカー・マシンを手に入れたいとするジロンに手を貸し、カーゴ一家を襲う。父に反発するエルチの協力もあってザブングル強奪に成功するが、ティンプの策謀によりキャリングの死から、なし崩し的に形式上は雇われブレーカーとしてサンドラット団ごとカーゴ一家に身を寄せることになる。ジロンに急接近するエルチとしばしば対立し、恋敵として張り合った。中盤以降に敵となったエルチを追いかけ留守がちになったジロンに代わりアイアン・ギアーを指揮することが多かった。
惚れっぽい性格とよく言われるが、普段気を張っているためか、女扱いされるとコロリとまいってしまうようだ。いじけて船出をして敵としてアイアン・ギアーに攻撃してきたことからジロンは涙しながら鉄拳制裁を加え、ラグはそれを甘んじて受けた。根は一途な少女である。決戦終了後、ジロンがエルチを追いかけて行った事に涙するも、エンディングでは陽気に振舞う。ラグは孤児を育てるマリアを変わり者と言っていたが、他人であるチルを仲間としている自分には疑問を抱いていなかった。愛銃はH&K P7
チル(声:TARAKO
サンドラット団最年少の少女。熊のポシェットがトレードマーク。8歳という設定年齢ながらも大人顔負けの行動力と洞察力を見せた。チームのムードメーカーでお荷物になることも度々あったが、大人顔負けの活躍を見せる。後半、ギャリアの下半身であるギャリィ・ウィルの座席にチャイルドシートを装着してパイロットとして搭乗する。ギャリアに合体後はギャリィ・ホバーの助手席に移乗することも度々あった。サブマシンガンスコーピオンが愛銃。
ブルメ(声:古川登志夫
サンドラットの一員。皮肉屋だが年上のラグに惚れており頭が上がらない。射撃は得意だが身長が低く格闘は苦手。ジロンを追いかけ続けるラグに愛想を尽かしアイアン・ギアーを降りた時に偶然ビエル司政官を助けたことで、アイアン・ギアー一行がゾラの支配体制の全容を知るきっかけともなった。物語当初でエルチを拉致しようと襲撃した時に逆にエルチの投げナイフでヘアバンドは切られたが、その後も縫い直してそのまま使っていた。愛銃はエンフィールドNo.2
ダイク(声:山下啓介
サンドラットの一員。気は優しくて力持ちを地で行く少年。体格がよく、降雪地帯でも毛皮を羽織るだけで上半身は常に裸。見た目の割りに器用でウォーカー・マシンの操縦から砲撃手までなんでもこなす。典型的なサブキャラでありそれを本人も自認しているが、ジロンに真っ先に共感するなど、ゾラでは特異な方らしい。初対面の時に、骨折しているジロンの右腕を気遣って、握手を左手に換えたという場面が彼の性格のすべてを物語る。ショットガンのハイスタンダードモデル10-Bを愛用。サウンドトラックに封入された物語の未来を描いたイラストではマリアに惚れている様子。
ファットマン・ビッグ(声:田中崇(銀河万丈
22歳の男性。寡黙な筋肉質の男性。当初は、一言も喋らずエルチの付き人として画面の端でポーズをとるだけの不思議なキャラだった。言葉をほとんど話せない。悪徳ロックマンのもとで奴隷のように働かされていた(ゾラに奴隷制度は存在しない)。16歳のころに10歳のエルチに買い取られ不遇から助け出される。そのためエルチに対する忠誠と執着は誰よりも強い。嗅覚は人並み外れており、エルチのいる方向を察知することが出来る。コトセットは昔3km離れた場所からエルチの危機に駆け付けて救ったことがあると述べている。洗脳されたエルチが敵に回ってからはバズーカを4門くくりつけたトラッド11・タイプや素手で格上の相手も恐れず闘う。エルチに花を見せて記憶を戻そうとするなど献身的な働きを見せた。最終回ではICBMの暴発に巻き込まれるエルチのザブングルを自力で押し出して救出するも自分は爆発にまきこまれ、騎兵隊のような一張羅の破片が形見となってしまったと思われたが・・・。
声優の銀河万丈はこの作品では悪役ティンプとこのファットマン、そしてナレーションの三役である。ティンプは銀河の悪役演技を象徴するような憎たらしい役どころと演技であったがこのファットマンは愚直で心優しい男そのものである。エルチの洗脳を催眠術で解けるかも知れないと聞き及ぶや、正気を失って座り込む彼女に(効果のない)催眠術を涙ながらに何度も唱えるシーンは隠れた名シーンである。
コトセット・メムマ(声:岡和男(第4話まで)・拡森信吾
アイアン・ギアーの整備主任。最新メカに手を焼く技術者として登場。ゾラでは壊れた機械は捨てるもの、機械はイノセントから買うものとして認知されており整備を行なう技術者は不足し技術も未熟である。彼もアイアン・ギアーには手を焼き、番組当初はアイアン・ギアーのWM形態への変形を一度も成功させていなかった。その後の整備により変形を度々成功させ一行を窮地から救った。密かにオリジナルWMの設計図を描いていたことからも、彼もある種こだわりをもっていた人物であったと言える。ラグとともにブリッジに常駐し、最終的には艦長補佐まで務める。アイアン・ギアー・タイプ同士の史上最大の格闘戦を行い、最終回ではアイアン・ギアーを飛ばすという無茶までやってのけた。思い通りにならないとよくヒステリーを起こし、男のヒスということで『オステリー』と皮肉られた。また、第37話ではラット熱に感染。錯乱して大笑いしながら暴走するという姿を見せた。
プロポピエフ・サンドーラ(声:斉藤豊治龍田直樹
エルチの文化かぶれにより一座ごと雇われた旅芸人。カーゴ一家の跡目争いの結果、大量にブレーカーが離反したために一座ごとアイアン・ギアーの戦闘補助にもかり出された。洗脳されたエルチに人形劇を見せる、ハナワン族との戦いを避けるためにコトセットに怪物を演じさせるなど小技にかけては一流。容貌は冴えないが知識も豊富でちょっとした文化人。義にも厚く、妻の再三の勧めにもかかわらずアイアン・ギアーを降りなかった。
ローズ・サンドーラ(声:石井成子)
プロポピエフ一座の花形ダンサーで、プロポピエフの妻。肉感的な美人で気が強い。エルチには愛想を振りまいており金蔓と思っていた節がある。しかし不満を口にするものの夫には従順に従う妻であった。キャリングの跡目争い以降、次々訪れる戦闘で疲弊したアイアン・ギアーから降りることを夫に何度も勧めたが、降りようとしない夫に従い戦闘までこなした。
ルル・ミミ・キキ
プロポピエフ一座の3人のダンサー。もともとプロポピエフの一座でラインダンスなどをしていたが、慢性的な人手不足になったアイアン・ギアーのことで戦闘に嫌々ながら駆り出される。キキは実は男性で、モデルは出渕裕
キャリング・カーゴ(声:村松康雄
エルチの父。ゾラでも3本の指に入る交易商人。売り渡した商品を三日の掟に従い雇ったブレーカーに強奪させるなどしており、それ自体はゾラではごく当たり前のことだが、そのような行為はエルチには受け入れられず不仲であった。ティンプが手引きした成り上がろうとするグロッキー一家が突然の襲撃してきたことで、アイアン・ギアーの艦橋から甲板に墜落し死亡する。ゾラのシビリアンの間において非常に珍しい葬式が行われた。
ガルロ(声:二又一成
サンドラットの一員。細めの顔と細い目が特徴。団員の中でも下級メンバー扱いでハイヤ、マーレと共に行動する事が多い。ラグ達とアイアンギアーに乗り込むと当初はラグの命令で機関員を勤めていた。これはラグがアイアンギアーを乗っ取った後の運用を考えての事だったようだ。その後は主にトラッド11に乗り込みジロン達への弾薬補給等サポート役が多かった。愚痴る事が多く、プロポピエフの作る料理が毎日同じ事に不満を漏らしたりしていた。
ハイヤ
サンドラットの一員。かなりの近眼らしく常に牛乳瓶の底のような度入りゴーグルをしている。団員の中でも下級メンバー扱いでガルロ、マーレと共に行動する事が多い。やはりアイアンギアー機関員を得てトラッド11等でサポートを行うようになった。自分が番組内で端役である事を自覚しており、戦闘でやられた際「どうせ主役じゃないもんな」と言うのがお約束だった。
マーレ
サンドラットの一員。常に泣き出しそうな顔をしている女性。団員の中でも下級メンバー扱いでガルロ、ハイヤと共に行動する事が多い。ガルロの恋人らしいが作品中では明確な描写は無かった。同じく当初はアイアンギアーの機関員をしており、「もうすぐ一人で動かせる」くらいまで熟練していた。後に戦闘サポートとして戦場に出る時はガルロのトラッド11のロールバーに掴まる形で共に乗り込む事が多かった。

[編集] ソルト

カタカム・ズシム(中村秀利
ゾラの反イノセント組織ソルトの地域リーダー。カリスマ的存在でソルトのメンバーからの信頼は厚い。アイアン・ギアーの武勇伝を聞きつけて、仲間に取り込もうと画策した。演説等による組織作りの能力に長けているが、実戦実務能力はからきしの、悪い意味で典型的な運動家肌の男である。傾倒していたビリンらにも離反され、信頼回復の最後の手段として爆弾を抱えてホーラのランド・シップ、ガバリエに突っ込み爆沈する。その勇敢さで見直されソルト全体で非常に文化的な「葬式」を行われる(先述の通り非常に珍しいこと)。実は大爆発にも関わらず本人は生きていたが、岩場の影からこの葬式を目の当たりにして感激、もはや皆の前に出るに出られず、静かに何処かへと去っていった。
ビリン・ナダ(声:間嶋里美
ソルトの連絡員として登場した少女。始めはカタカムに心酔していたが、口だけのカタカムから離れていき、後にアイアン・ギアーの主要メンバーになる。当初はレッグタイプを愛用していたが、本格的な戦闘になるとマリアとコンビで鹵獲したドランタイプでも戦っていた。最終決戦では再びレッグに乗り、レッグ隊を指揮した。キャローン・キャルは実姉。遠目には素足に見えるがタイツを着用している。ワルサーPPKを携帯。
マリア・マリア(声:能村弘子(第9話のみ島本須美)・ゲーム:川澄綾子
ジロンと同じく周囲に流されない強い考えを持ち、ゾラにおいて非常に珍しい非戦平和主義の少女。身寄りのない子供たちを集めて育て、野菜を栽培して自給自足をしていた。それらの行為はゾラでは奇異であり、奇人扱いされていた。キリスト教の様な宗教を信心していた。自分の非戦主義が逆に争いを招いていたこと、ギャブレットに襲われた瞬間に咄嗟に暴力を働いてしまったことに後悔し、アイアン・ギアーの一行の前で長い黒髪を自ら切ることで詫びる。再登場後は巡回するメディックの医療キャンプを手伝いソルトに参加し、ホバージープを満足に運転できなかったものの、捕獲したドランを操縦してドランを撃墜したり、小銃などで戦闘にも参加するようになっていた。
余談だが、登場キャラクターのうち何人かはスタッフがモデルで、マリア・マリアのモデルは当時デビュー前だった声優の川村万梨阿である、という説が当時のアニメ雑誌「ジ・アニメ」に掲載された事がある(真偽の程は定かではない)。なお、彼女は「あるファン」と紹介されていた。第9話のみ島本須美が声を担当、後に能村弘子に変わっている。
メディック・ヘルト(声:佐藤正治
元はバザーを目当てに来る流れ者の医者。酒を愛するあまりに鼻は赤く、年齢よりも老けて見える。ジロンの骨折した腕を治療し服も与えたが、受け取った治療代金を元の持ち主であるラグに盗まれた。ビックマンとイノセントに関する会話をするなどインテリである。再登場した際にはソルトの医療チームを率いていた。治療代のことは水に流しソルトと合流したジロン達の参謀となった。トレーラーで各地を巡回しているうちにソルトに参加したのか、もともと諜報員的に活動していたのかは定かではない。劇場版では当初からアイアン・ギアーの一員であり、つまり治療代金を踏み倒されたのはメディックではないことになる。
トロン・ミラン(声:向殿あさみ
ソルトに合流していたカプリコを駆る女性戦士。一人称は「ボク」の男勝り(「ボク少女」とは言い難いが…)。逆立った髪とツヤのある唇がトレードマーク。ギャリアの武器を買い付けに来たジロンと1丁のバズーカランチャの取り合いとなり、ジロンと果し合いを行なう。肉弾戦ではジロンを圧倒し、ウォーカー・マシン戦でも慣熟していなかったとは言えジロンの乗る最新型のギャリアを圧倒した。その直後にアイアン・ギアーとイノセントとの交戦に巻き込まれるが、「イノセントに逆らうことではちょっと知られた女」とジロンに名乗り助太刀する。ほぼ敵は全滅、と思われたが倒したWMの銃座だけが生きており不意打ちのような形で死亡し、結果としてバズーカは彼女の遺品としてジロンのギャリアが使うこととなった。たった1話だけのゲストだったが、その強さと死に様が話題となり人気が沸騰。劇場版ではカットされずに長い尺で出演している。これは関西地区の甲子園中継のために放送話数がカットされた配慮でもあり、当時のアニメ誌では「幻のトロン・ミラン様」とも呼ばれていた。
カルダス・ブルーン(声:立沢雅人)
劇中当初より登場していた交易商人。以後、カタカムから渡されたアイアン・ギアーのブルーストーンを売ってドッグ・シップを手に入れ、アイアン・ギアーの修繕を行なうなど職を度々変えながら度々再登場する。ドッグ・シップを売却しアースサンダー級ランド・シップを手に入れ決戦に参加するが、Xポイント手前で大型ミサイルの至近着弾を受け艦ごと散った。
コリンズ
ソルトの幹部でカタカムの片腕的存在。登場後暫くはアイアンギアーと別行動をしていたが、後にヨップへのルートの偵察を行っていた事が判明。再度アイアンギアーに合流後、カタカムに手を貸しアイアンギアーのブリッジを占拠する。しかしそのすぐ後の戦闘で怖気付き縛り上げていたラグ等を解放。「鉄砲撃って来る」と言いブリッジを後にするがその後の消息は不明。
ラモン
ソルト所属の青年。補給部隊を率いてアイアンギアーに合流しようとしたが、ティンプ配下のドラン隊の奇襲を受け部隊は壊滅。自身も重症を負ってしまった。涙ながらに詫びるラモンに労わりの言葉をかけるというカタカムの普段とは別の一面を見せてくれた。

[編集] ブレーカー

キッド・ホーラ(二又一成
アイアン・ギアーの雇われブレーカーらの頭を務める2枚目半の青年。最初の愛機は専用のカスタムWM、プロメウスA。タレ目がチャームポイント。エルチに惚れている。ザブングルをジロンに奪われてからツキが落ち、キャリング・カーゴの死後、一家の跡目を継げるものだと思い込んでエルチにプロポーズするも拒絶され、力ずくでの乗っ取りにも失敗しアイアン・ギアーから追放される。その後イノセントの仕掛け人になり再登場。アイアン・ギアーのエルチを追い続けるもののツメが甘くことごとく失敗に終わる。ランド・シップを任されたときには、しきりに艦長であることを強調。ゲラバに「兄貴」と呼ばれると、「艦長と呼べ」と指摘するのもまた定石パターンである。ジロンとの掛け合いはタレ目タレ目と罵られドマンジュウと返すのが定石パターン。最終回直前に乗艦がギャリアの投げ付けたICBMの直撃を食らい撃沈するもズボンのお尻の部分が焼け焦げただけで助かり、最終決戦では遠くから観戦せざるを得なくなり悔しがるというギャグキャラだった。ティンプ同様エンディングでも登場した。ゲラバからは呆れられつつも行動原理は全てエルチであり、本人は自覚していたか不明だが三日の掟を破っていたと言える。モーゼルカービンを使用している。
ゲラバ・ゲラバ(声:西村知道
カーゴ一家の雇われブレーカー。ホーラが放逐されたと同時にアイアン・ギアーを去るが、ホーラの片腕として再登場する。カーゴ一家ではタメ口だったが、ランドシップの艦長となったホーラを兄貴と呼び従う。ウォーカー・マシンの操縦技術や潜入技術、騙す演技など一人立ちできるくらいに能力は高く、カーゴ一家のブレーカーの中でも地位は高かったものの、ホーラの下で働き続けた。最終回で自分のズボンをホーラに焼け焦げたズボンの代わりに取られてしまい、露出したピンクのビキニブリーフが印象的。最初はシリアス風だったが、一度ホーラに逆らおうとしてのされた後はギャグ化し、レオタードでエアロビダンスなど怪しい場面も度々ある。コルト・ガバメントを愛用。
ティンプ・シャローン(声:田中崇(銀河万丈
イノセントの仕掛け人として暗躍するブレーカー。したたかな一匹狼。ジロンの両親を殺害したものの、見込みのある少年としてジロンを見逃したことが物語の発端となった。一度ジロンに倒されたかのように装い、一度は物語から退場していたが、ランド・シップの供与を受けて艦長として再登場。豊富な戦力でジロンの前に立ちふさがった。とはいえイノセントにも金で雇われていたに過ぎず、形勢が不利になると逃亡した。
ニヒルに振る舞うが何処かでズッこけたり、毎度葉巻で火傷をするお約束ごとがあったりと、本来なら討ち取られて終わるべき立場なのに結局最終回まで生き残り愉しませてくれた、本作のコメディとしての一面を図らずも強調した人物(なお、コミックボンボンに連載された成井紀郎の「ひみつ指令0059」では後半のレギュラーになっている。)。ホーラに先んじてエルチ奪還を行ったり、最終回の逃走では交換条件にエルチを要求したりと、ティンプもエルチに執着していた形跡がある。馬に乗るシーンは一度もなかったが、ブーツには何故か拍車が付いている。愛銃はシングルアクションアーミーフロンティア
ギロ・ブル(声:佐藤正治
艦長となったティンプの副官。「お頭」と呼んでいつも「艦長と呼べ」と怒鳴られ殴られる役回りの可哀そうな人物。最終回ではティンプのブラッカリィに乗って逃走しようとしたが、襲撃にあいティンプは独りで逃げて見捨てられた。
キャローン・キャル(声:吉田理保子・『スーパーロボット大戦α外伝』では松井菜桜子
イノセントの軍隊編成の呼びかけに応じたブレーカー集団の1人。女性ばかりのグループのまとめ役でランド・シップ『ホワイティ』を持つまでになったが、戦闘で実妹のビリンと再会するも敗北、いずこともなく去っていった。
ガウツ・ガム(声:土井美加
洗脳されたエルチの副官だったが、持ち前の上昇志向からイノセントに取り入り、独自のランド・シップと配下を獲得した。しかし、手柄の横取りを見越してギア・ギアとアイアン・ギアーとの戦いを高みの見物していたが、鍾乳洞での乱戦で落盤に巻き込まれ、死亡する。放送当時の新しいファッションだったパツパツのショートヘアと銀色の口紅がチャームポイント。
エミカ(声:三原世司奈)
ガウツが独立しグレタが独断で部隊を離れた事により洗脳中のエルチの副官となり共にキャリングに乗り込む。エルチから「思った以上に切れる」と評され、歴代副官の中では唯一エルチと良好な関係にあったが、不死の谷でのアイアンギアーとの決戦の終盤に乗り込んできたファットマンに気絶させられエルチも奪還されてしまう。その後キャリングの爆発に巻き込まれたか、脱出出来たかは不明。以後は登場しない。
ブブル・ゴッチ
ギア・ギアでドランを駆る雇われブレーカーの内の2人。金髪の方がブブルで紺色の髪がゴッチ。エルチ不在時にジロン出撃の報を聞いたグレタの独断出撃に嫌々ながら付き合わされ、散々引っ張り回される。何かにつけ強引にキスを迫るグレタに心底参っていた可哀想な役回りの人達。

[編集] グロッキー一家

グロッキー(声:飯塚昭三
キャリング・カーゴに対抗していた運び屋一家の頭目。成り上がるチャンスをうかがっていた。おだてに弱く、カーゴ一家はザブングルが強奪され手薄になっているとティンプに吹き込まれ、カーゴ一家を襲撃を実行する。しかし変形に成功したアイアン・ギアーの迫力に気圧されて撤退した。その後も再び襲撃を行うが、共倒れを画策していたティンプの策略に最後まで気付かず、炎上する自分の艦にウォーカー・マシンごと潰されて死亡。

[編集] ビックマン一家

ビックマン(声:池田勝
カーゴ一家よりも勢力の強い交易商人の老人。最強のランド・シップ、デラバス・ギャランを旗艦とする艦隊をも所有する。三日の掟を破るアイアン・ギアーの一行の成敗を画策する。アイアン・ギアーを甘く見すぎて敗れるが、ティンプなどを使って策略を行っているイノセントへの疑問を持っていたインテリ。しかしイノセントはランドシップやWMの販売を目的としてシビリアンの間で争いを仕掛けていると考えていた。メディックにイノセントへの疑問を漏らすが、口は災いの元と一蹴されてしまった。アニメ登場人物で初めてAパートとBパートを劇中で区別した人物として知られる。
ミス・ギャブレット・ギャブレイ(声:柴田清子)
ビックマンの傘下の女運び屋。スレンダーなハイミスで、マダムと呼ばれると激怒する。貸与されていたランドシップ・パープルキャットの譲与を成功報酬として、ビックマンからアイアン・ギアーの一行の討伐を命じられていた。キャリング死亡直後で不安定なアイアン・ギアーの一行を手を変えて度々襲撃するが敗退する。アイアン・ギアをハイジャックしたものの、ブルーストーンに目がくらんだ配下のブレーカーに裏切られ、逆に拘束されてアイアン・ギアーの一行に売られてしまった。周囲の男を手玉に取っていると自分では思っていた。その後逃走するも、攻撃され炎上するパープル・キャットに自分の艦であるとして執着し死亡。白い猫を飼っていたが、その猫はギャブレット亡き後はトカゲに襲い掛かり狩りをするなどしたたかに生きていた。
富野監督による作品、『重戦機エルガイム』では「ギャブレット・ギャブレー」というキャラクターが登場するが、関係は不明。
ガロンヌ(声:西村知道
ギャブレイ配下のブレーカー。毒ナイフでジロン暗殺を企て、アイアン・ギアーに潜入し運び屋の権利書を盗もうとするも悉く失敗。ギャブレイに好意を抱いていたようだが戦闘でも破れ、いつの間にか姿を消す。手先が器用で手品が得意。
ガイ(声:二又一成
ギャブレイ配下のブレーカー。バザーを後にしたロックマンを次々襲いアイアン・ギアー一行が犯人と言う噂を流していたが、そうと気付かず囮のザブングル・カーを攻撃してしまい逆に捕虜となり一切を白状させられてしまった。

[編集] カラス一家

カラス・カラス(声:上田敏也
カラス一家の頭目で禿頭の男性。根っからの商人で戦闘は苦手としており、専ら妻のグレタと弟のガリーに任せている。カーゴ一家とは友好関係にあった商人だったが、死亡した弟ガリー・カラスがアイアン・ギアーに殺されたと誤解し、カーゴ一家と事を構える決意をする。その後グレタもアイアン・ギアーの手で死亡したと誤解し、決戦に臨むが、最新装備のカーゴ一家に敗北、ランドシップをはじめ財産のほとんどを失う。
自分の信用を担保に前代未聞の前借りをビエル司政官に要請する。ビエルは注目していたアイアン・ギアーの同等戦力での戦闘を試すために前借りを受諾し、アイアン・ギアー級二番艦を与えられた。手に入れた艦に妻と弟の名からグレタ・ガリーと命名し決戦に挑むが、アイアン・ギアーの一行の捨て身の戦闘に敗北。最後はイノセントに利用されていることに気付きジロン一行にそれを伝えるも息絶える。戦闘を観戦していたビエルは、アイアン・ギアーの一行によってシビリアンの新たな時代の到来を確信する。
グレタ・カラス(声:小宮和枝
カラス・カラスの妻。豊満な体つきをしていて歳の割に露出度の高い大胆なヘヴィメタル風コスチュームを着用している。ブレーカーへ謝礼として濃厚なキスを度々行う。夫や義弟とは別行動をとっており、夫と合流する前にアイアン・ギアーに仕掛けるも返り討ちに遭う。彼女を死んだものと誤解したカラス・カラスは弔い合戦を行なうも息絶え、グレタはアイアン・ギアーを『父ちゃんの仇』として仇討ちを誓う。イノセントの雇われブレーカーにまでなって一行を最後まで苦しめた、三日の掟を超えたこだわりを持っていた一人。シビリアン対イノセントの最終決戦の中で、エルチの新しい恋を見つけろという助言を受け入れ和解する。
ガリー・カラス(声:屋良有作
ガリー一家をアイアン・ギアーにけしかける為にアイアン・ギアーを装ったホーラから先制攻撃を受けた。アイアン・ギアーに返り討ちされ、増援に来た兄カラスに敵はカーゴ一家だと告げて息を引き取った。利用されて両家の遺恨を作ってしまった人物。

[編集] その他シビリアン

エル・コンドル(声:村山明
ラグとジロンの接近に失意し船出したエルチの面倒を見た男性。二枚目の優男。かつての先祖が守った遺跡と周辺の人民を守り続けている。遺跡の付近にドームを建設したイノセントに抵抗し、ドームを破壊しイノセントを追い払った。不可侵絶対服従とされたイノセントに刃向かった一族として周囲にさげすまれた。気品あふれる文化の香にエルチは恋に堕ちるが、土地と民を守るという一族の使命を果たそうとホーラとの戦闘で絶命する。犠牲を省みずに土地と民を守るという一族の使命を何よりも重んじて死んでいった一族の最後の一人だった。銃はM1カービンを使用。
アコン・アカグ(声:石丸博也
エルとの騒動から戻ってきたエルチがジロンと接近したことで代わり船出したラグの面倒を見た男性。ガバン級ランドシップを持つ駆け出しのブレーカー。ごつい体格に似合わず純情で気の優しい頼りになる男であり、ホーラの手下として働いていたが何時かはホーラを出し抜くという夢を持っていた。ジロンにつぎラグを女扱いした二人目の人物。アコンもラグに惚れていた。アイアン・ギアーをカラス一家と交戦させるためにアコンにアイアン・ギアーを装ってカラス・カラスを襲撃させ、カラスの信用を得る為にホーラはアコンを襲撃する。ラグを迎えにきたジロンらに対し、ラグは迷ったもののアコンの味方に付いたが、結局アコンは戦闘で死亡する。ラグは近付いてきたザブングルが自分を見付けずに通り過ぎ(しかもまだ戦闘中)たことでジロンに怒るだけで、アコンは自分の死を泣いてすらもらえなかった。アコンカグアに名前の語感が酷似している。
ゼム
アコンの副官。豊富な経験を伺わせる中年の男で、若いアコンを良く理解しサポートしていたようだ。
ホッター(声:佐藤正治
自分の所有する「楽園」でブルーストーンを掘り続ける老人。家族を失うなどゾラの人々への不信で自分以外に誰も信じられなくなっていた。骨董品である採掘用WMセントビートを所有する。ギャブレットに指示されたトラン・トランにアイアン・ギアーの一行がブルーストーンを盗みにくると吹き込まれ、オアシスに寄った一行と交戦することになった。ジロンらには魂胆があるとして協力を拒み、トラン・トランの裏切りに自ら復讐したものの死亡する。死に際の会話から、水のある土地にブルーストーンは存在しないと言われてきた土地で(ティンプ曰く上質の)ブルーストーンを採掘していたこと、一族が眠るこの土地で自分が最後の生き残りであったこと、楽園は自らの手で作り上げたこと、などと彼の生きる姿勢とがジロンらのイノセントへの不信のきっかけとなった。
ザイラー
キャリング・カーゴのバザーでホバーノズルを手に入れたロックマン。エルチは3日の掟に従い父親キャリングがザイラーを襲撃することを知った上でジロンを試すために預けた。ジロンの父親に関してジロンに「一昔のロックマンなら誰でも知っている」と述べている。カーゴ一家の襲撃を予想していたが、ホーラの率いるWMの一団に襲撃されて絶命。マダム・ミレー(女手一つで子供を育てているロックマン)の襲撃を提案した部下には、マダムごと丸ごと盗っちゃうと冗談めかしていた。次回は3倍のブルーストーンで新型ウォーカーマシンと交換すると言っていた。
ヨーゼフ(声:緒方賢一
メッカ・バレーの町でランドシップ用ドッグを経営していた禿頭に髭のいかにも頑固職人風の男。コトセットによれば腕は良いらしい。二代目アイアン・ギアーの最終艤装を突貫作業で行うが、その途中にホーラのガバリエと戦闘状態となり慌てる。

[編集] イノセント

[編集] アーサー・ランク派

ビエル(森功至
イノセントの1級司政官。美男子で、ビエルに文化の香りを見出したエルチは「ビエル様」と慕う。アーサーの意思そしてイノセントの目的を重んじ、人類再生計画の一環としてティンプを通してシビリアンの間に騒乱を起こしていた。ジロンらアイアン・ギアー一行を知るとシビリアンの新しい世代として注目し、重点的に様々な試練を与え続けた。最終的には自ら立案した洗脳実験を行うためにアイアン・ギアーの主要な女性としてエルチもしくはラグの拉致をホーラに指示する。エルチを手に入れ洗脳を実行するが、ジロンらによって3箇所のポイントの襲撃を(故意に)許したことから、ビラムから3階級降格を告げられ、エルチを取り上げられた後、行方不明。後荒野を放浪していたところ船出していたブルメに偶然保護される。ブルメに会いに来たジロンと共に自分がアイアン・ギアー一行に何を期待していたのか、そしてイノセントとシビリアンの真実を語る。しかし、乗り込んだHポイントでエルチ奪還に失敗したジロンらの救出に身を挺して絶命する。
Pポイント、Lポイント、Kポイントと移動した後にビラムを頼ってJポイントに移動してきたことから、上納ポイントを少なくとも3箇所は管轄していたようだ。ただしこのとき、ヨップのアーサー・ランクに連絡を取りたいと言いつつも、ティンプやエルチをエサにジロンたちを西へと誘導しているため、そこにビエルの作為があるのではないかという説もある。ヨップは現ヨーロッパ、ビエルの管轄はアメリカ大陸あたり、ビラムの管轄はアジアあたりであるからだ。
ビエルは人類再生計画の遂行などアーサー派ではあるが、シビリアンの幸福には関心がなかった。しかし自分が結果的にイノセントを滅ぼす計画を推進していることについては罪悪感があるようで、人知れず悩んでいるシーンがある。
エルチには美男子=ビエルという強い認識があったようで、洗脳が解けたエルチはアーサー・ランクをビエルの名で呼んだ。また、ヨップの地図をジロンたちに渡したのはマツミで、しかもビエルの死後の出来事なのだが、カシム派たちはこれもビエルの手引きかと発言している。
アーサー・ランク(声:塩沢兼人
イノセントの最高指導者。本名ではなくイノセントの指導者として襲名される名前である。当代は17歳のはかなげな美少年。人類再生計画を快く思わないカシム派によりヨップ・ポイントに軟禁されていた。アーサー派のマツミ・クランの手引きによりアイアン・ギアーの一行に救出された。外気に抵抗力をほとんどもたないためドラム缶を改造したクリーンルームに入れられ、抗生物質などの薬物により外界に出た。イノセントではカシム派に情報統制されていたことから、放棄された放送設備がある死の谷に存在する太陽の塔から衛星放送を行い、世界中のイノセントに向けて人類再生計画の完了の宣言と新世代のシビリアンとしてジロンを紹介する。イノセントに対し医療技術によりイノセントでも外気に耐えられると説得した(だが、放送終了直後に倒れかけた。十分な医療設備を伴わずにドームから出たことで誤解されないように、放送が終わるまで自然に振舞って耐えたようだ)。
余命いくばくもないことを悟り、エルチに刷り込まれていたカシムの思考を自らに移すことでエルチの治療を行う。自分に移ったカシムの意思を抑え切れないことからアイアン・ギアーから投身して自害する。劇場版では最終シーンで何事もなかったかのように爽やかに笑って再登場、女性陣が黄色い声を挙げる。
マツミ・クラン
ヨップ・ポイントで軟禁状態にあったアーサー・ランクの救出をジロンらに要請した人物。ヨップの内部地図などの資料を提供したが、その直後にガードマンヒューマノイドにより射殺される。この射殺が指示によるものか、それともジロンらと同席していたことによる誤射かは不明。

[編集] カシム・キング派

カシム・キング(声:緒方賢一
イノセントの長老。イノセントではアーサー・ランクに次ぐ地位を持つ。支配階級であるイノセントの現在の地位と権力を維持しようと、人類再生計画を支持するアーサー・ランクを軟禁していた。劇中最大の黒幕として描かれるも、地位の維持というだけで人間の行動原理としてはごく普通。洗脳しても記憶が再生してしまうエルチに対し、自分の意識をエルチに上書きすることで対応する。ヨップ・ポイントに乗り込んできたアイアン・ギアーの一行の目的をアーサー殺害と見誤り、アーサーに遭遇するように仕向けるが、アーサーの保護と奪取を目的としていたことを思い知らされる。その後、作戦失敗したエルチもアイアン・ギアーに奪還されるが、自分の分身となったエルチを使ってアーサー・ランクを殺害する機会ができたとして歓迎する。エルチに取り付き苦しめていたが、カシムの意識はアーサーの意思によりアーサー自身に移され、そのアーサーは自害することで解決した。アーサーの死により一定の成果を達成したものの時は既に遅く、シビリアンの優勢は揺るぎないものとなっていた。
武器類を集積していたXポイントで最終決戦を行う。頭ごなしに指示するだけのカシムは部下に見捨てられ、先文明の遺産であるICBMを自ら乱射し、その誘爆に巻き込まれXポイントと共に散り、決戦は終結した。
ビラム・キィ(声:戸谷公次
頬のこけた1級司政官。カシム派の実力者で、アーサー・ランクを幽閉しアーサー派の動きを封じていた。自分を頼ってきたビエルをポイントを次々破壊されたとして責め、ビエルの人類再生計画の状況報告を多少脚色して上部に報告するなどしてビエルの行動を妨害していた。背は多少低いが意外に筋肉質。興奮すると帽子を叩きつける癖がある。短気で、無理を押し付ける最高実力者のカシムにも反抗するほど。最後にはカシムを見限り逃走を開始するも、Xポイントの爆発に巻き込まれた。2度のシャワーシーンがあり、その姿は色々な意味でファンに衝撃を与えた。
ドワス(声:佐藤正治
だんご鼻の2級司政官。ビエルの部下として登場。イノセント自らの地位を脅かす人類再生計画の進捗には快く思っておらず、人類再生計画を進めるビエルを失脚させようと工作も行っていた。人類再生計画のイノセントに対する害をビエルに訴えるも退けられ、ビエルの下からの転属願いをビエルに提出していたが受理されなかった。ビエルが失脚したことで、カシム派としてビラムの部下となる。雇ったシビリアンによる軍隊を編成し指揮を行っていた。軍隊というものがゾラには現存しておらず、本格的な組織を経験したことが無いシビリアンによる軍隊は統制が取れておらず当初は有効な戦力ではなかったが、次第に戦火を上げるようになった。
アリバ
ヨップの防衛を担当していた2級司政官。ジロン達を追い詰めるがアーサー・ランクごと取り逃がしてしまった。

[編集] その他

Dr.マネ(声:青木佳世)
眼鏡に大きなイヤリング、ブルーストーンの義歯をしたイノセントの女性科学者。シビリアンに対して各種実験を行っていた。ビエルが行っていたエルチの洗脳計画をビエルの失脚により引き継ぎ、総責任者となる。職務として行っていたもので、派閥という観点では中立。上司であるビラムに対しても洗脳計画の進行の妨げとなる命令は拒否をしていた。
記憶を消去しても何度も再生するエルチを目の当たりにし、洗脳計画の失敗を感じる。その対処として他人の意識を上書きするという手法に切り替え、カシム・キングの人格をエルチの人格に上書きした。その結果は良好で、エルチは対シビリアン軍隊の中でシビリアンのリーダーとなる。しかしアイアン・ギアーの一行に奪還されたエルチの状態の確認とエルチの奪還の為にプロメウスで戦場に乗り込む。正気に戻ったエルチから攻撃を受け、シビリアンの強化と命令で行っていたと、女性が強くなることで独立を目指していたことを弁解し、せめて恋の一つもしてみたいと命乞いをし、エルチに見逃してもらう。その後の消息は不明(イノセントがドームの外に出る為の治療に従事したとも思われる)。
スタン(声:佐藤正治
イノセントの2級司政官。ビエルの管轄の一つであるKポイントの責任者。エルチ奪還でイノセントの内部事情を知りたいジロンらが襲撃したKポイントの別荘で拉致される。ドームに穴を空けてて侵入してきたジロンらに情報提供を求め捕らえられるが、薬も気密服もなく外気に触れあえなく死亡する。エルチをビエルに横取りされて気が立っていたホーラは、スタンとエルチの身柄の交換をビエルに要求するが、拒否される。ホーラがイノセントでも死ぬということを喋った為にスタンの死亡が露見し、スタンの遺体を徹底的に調べると脅迫するが、シビリアンの技術では何も解からないとして交渉は決裂した。Kポイントはホーラとアイアン・ギアーの連合で壊滅。死なないと言われていたイノセントの死を初めて眼にしたシビリアンの誰もが衝撃を受けるが、ジロンたちは彼の死によってイノセントもシビリアンと変わりない同じ人間であるという意識を持つことになった。
ガードマン・ヒューマノイド
イノセントのポイントを警護するアンドロイド。基本的にポイントの付近からは離れることはないが、ドワスによるポログラムの変更でアイアン・ギアーへの襲撃も行った。ガードマンにイノセント最高階級者であるアーサー殺害をも命じるが、失敗に終わった。ガードマンの第一原則『第一、いかなるイノセントも傷付けてはならない。第二、リーダーの命令には絶対服従』をドワスが忘れていたことによる。
ロリータ
女性アンドロイド。交易ポイントのオフィスに配備されている。合成音声で会話し、すべて同じ容姿をしている。
ロリータ2
ポイント内でエルチの身の回りの世話をしていた。容姿はロリータとは多少異なる。

[編集] トラン・トラン

トラン・トランは人類再生計画のもっとも最初の段階で作られた人類。しかし知能が低いことから失敗作とされ放置されている(劇中ビエルが語る知能が低いことを示すセリフは再放送やビデオソフト化の際削除された)。劇中では、定住集団生活やニワトリの飼育を行い、髪飾りや顔へのペイントなどの独自文化を持つ姿が描かれている。イノセントが干渉していないせいかあまり人口としては多くなく、ホッター老人とのエピソード以外ほとんどその存在が描かれることはなかったうえ、ホッターとの抗争もあり番組では一定年齢以上の男性しか登場しなかった。

チムニー(広瀬正志
わずかに残ったトラン・トラン族の長。しかし劇中に登場したトラン・トランはギャブレット・ギャブレイの下僕のような扱われ方をしていた。ギャブレット・ギャブレイの策略で、カーゴ一家との戦闘に加わり、復讐に燃えるホッターによりダムが破壊され村は水没してしまった。

[編集] ハナワン

ハナワンは人類再生計画において、トラン・トランの後に生み出された種族。知性は高かったが、ゾラの強力な太陽のもとでは生活が出来ず、繁栄できないとして放置された種族である。泥の海ことマッド・シーにおいて洞窟に集落を作り細々と暮らしている。泥の海と言われているが、茶褐色の着色があるだけで泥ではない。

視力は弱い。かつ太陽光線を和らげるために地上ではマスクを要する。潜水服は半魚人の様相をしており、シビリアンに半魚人であると誤解されるもととなっている。瞳が巨大で白目は外部からは見えない。まぶたは無い様だ。地上での行動中に突然マスクを剥がされると眼を損傷する描写があるが、素顔での太陽光線下での行動シーンはあることから、時間をかけることで瞳孔を極端に狭める構造になっていると思われる。ムーナのジロンの説明が正しいと考えた根拠の一つとしてジロンの匂いを挙げていた。ハナワンは視力の代わりに特殊な嗅覚を備えた可能性がある。男女ともに頭髪は無い。

ゾラのどこかに存在するハナワンの聖地に到達することで、太古の昔の祖先のように再び太陽の下で生活できるとの言い伝えを信じている。しかしハナワン族自体がイノセントによる人工人類であることから、そのような歴史が存在していたとは考えにくく、種族としての行動原理として教え込まされているだけだと考えられる。

ゲンナ・ハラム(林一夫
ハナワン族の若き族長。男性。族長としての責任感はとても強いが、自陣営に有利な情報を盲信してしまう甘さが目立つ。聖地を記した書物をアイアン・ギアーの艦長(エルチ)が所有しているとホーラに教え込まされ、アイアン・ギアーへの攻撃を指示させられていた。誤解を解くために乗り込んできたジロンの説明に耳を貸さなかった。決闘を神聖なものと考えており、逃げ出したジロンを蔑視する。ホーラと連携しアイアン・ギアーにハナワンの総攻撃を仕掛けエルチの拉致を実行する。ムーナの和解工作としての人質狂言でアイアン・ギアーに乗り込み、和解する。アイアン・ギアーから撤退する予定時刻を前にホーラがアイアン・ギアーに攻撃を開始したことで、ホーラに騙されていたことを確信する。女性はおしとやかで男性に従順であるべきと考えているようで、シビリアンの女性(エルチ)には違和感を感じるとともに(ジロンに)同情していた。
ムーナ・タット(声:川島千代子
ハナワンの姫。美女。争いを好まない一人。ホーラがイノセントの仕掛け人であるとのジロンの説明が正しいと思え、その考えが正しいかを確認しゲンナらの暴走を止めて和解するため、アイアン・ギアーに乗り込む。ゲンナらの攻撃を止めさせてアイアン・ギアーとの会談の場を設けようと、狂言として人質を演じた。

[編集] その他

ナレーター(声:田中崇(銀河万丈))

あらすじ紹介と次回予告とで本編の前後に登場する。往年の紙芝居ような独特の語り口や言い回しなどで登場人物でないながらも視聴者の注目を集めた。「ナレーション」であることに自覚的なセリフも聞かれた。なお、前番組「最強ロボ ダイオージャ」最終回での新番組予告では、紙芝居風の語り口は同様だが銀河とは別人がナレーションをおこなっている。


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