悲しみはぶっとばせ
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『悲しみはぶっとばせ』 (You've Got to Hide Your Love Away) は、1965年に発表されたビートルズのアルバム『4人はアイドル』と同名の映画サウンド・トラック盤に収録されているジョン・レノンのフォーク・バラードでボブ・ディランの影響を受けた曲のひとつでもある。 ディラン作の「時代は変わる」の雰囲気を自作曲で出そうと考えたのだろう。
1965年公開の映画ではジョンがアコースティック・ギターを抱えながら歌うシーンにこの曲が使われているが、この曲で使用していたギターはドイツ製のフラマス・フーテナニー12弦ギターで、ジョンはビートルズの中で唯一このギターを所有していた。ジョンの使用モデルは弦の一部が切れていたものだが、ジョンが気に入らない音だったため意図的に切ったというのが真相。
また、曲の最後に登場するフルートは外部のミュージシャンに依頼したもので、外部のミュージシャンを入れて録音したのはこれが初。ただし、ジャケットには一切クレジットはない(デビュー曲の『ラヴ・ミー・ドゥ』も外部のミュージシャンを入れて録音しているが別テイクの録音だった)。この曲を発表して以降ビートルズは積極的に外部からミュージシャンを受け入れて録音していく事になる。
同じイギリスのバンドオアシスがこの曲をカバーし、シングル『サム・マイト・セイ』の日本盤に収録している(こちらではタイトルが『悲しみをぶっとばせ』になっている)。また、パール・ジャムのエディ・ヴェダーもこの曲をカバーし、映画『アイ・アム・サム』に使用された。