岩根忍
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岩根忍(いわね しのぶ、本名:泉忍(旧姓岩根)、1981年3月16日 - )は、将棋の女流棋士。大阪府大阪市出身。愛称はしーちゃん。女流棋士番号56。
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[編集] 人物
2004年4月1日に女流1級としてデビュー。その後順調に勝ち星を挙げ、1年後の2005年4月1日に女流初段となる。
女流棋士の一般的な登竜門である女流育成会出身ではなく、奨励会より、直接、女流棋士に転身した初めてのケースである(奨励会1級から女流1級になった。日本将棋連盟の規定により、初めから女流棋士の資格がなく、奨励会員としてのみ籍をおいていた女性が、奨励会2級以上で退会した場合、4月1日付又は10月1日付で退会時の段級位でそのまま女流棋士になることができる。この規定は、岩根が女流棋士になる少し前にできた新しい規定である)。
奨励会時代の2002年に、名人戦七番勝負のうちの1局の記録係を、女性として史上初めて単独で行っている。
将棋指しという勝負師である一方で、自分のことを「しぃ」と呼ぶあどけなさ、おっとりした関西弁、柔和な笑顔が特徴である。なお、2005年頃、英語のニュースサイトで“Busty Shogi Queen(邦訳:巨乳将棋女王)”などのあまり上品でない題目・内容で採り上げられたことがある。
デビュー直後の2004年から2年あまり、村田智穂とのコンビで、関西将棋連盟サイト内のコンテンツ「お気楽日記」を執筆。以後「お気楽コンビ」と呼ばれるようになり、セットでの将棋普及活動も行う。 また、日本経済新聞のサイトであるNIKKEI NET 将棋王国において高橋和の後を引き継いで、コラム執筆を行う。
2004年4月から9月までNHK将棋講座「阿部隆の良い手悪い手普通の手」(NHK教育テレビ)のアシスタントを務めた。このとき、アナウンサーの泉浩司と出会う。これをきっかけに2006年1月23日に結婚。その年の秋に長男を出産し、ママさん棋士となる。女流棋士としての姓は「岩根」のままで活動している。
特技は、フィギュアスケートとけん玉で、それぞれ将棋世界の連載企画「岩根忍の将棋って楽しい」(岩根が毎月地方の将棋道場を訪れ、地元の子供たちに指導対局する企画。1年間連載)で本人の実演シーンの写真が掲載された。
[編集] 略歴
- 1994年 第26回女流アマ名人戦優勝
- 1995年 奨励会に6級で入会
- 2003年 奨励会を1級で退会
- 2004年4月1日 女流1級
- 2005年4月1日 女流初段
- 2006年2月5日 第1回きしろ杯争奪関西女流メイショウ戦優勝
[編集] 関連項目
- 大阪府出身の人物一覧
- 里見香奈・井道千尋・室田伊緒 - 「キラリっ娘」と称され、「お気楽コンビ」の活動を引き継いで活動している女流棋士。