山内直通
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山内 直通（やまのうち なおみち、生没年不詳）は、日本の戦国時代の武将で、備後国国人の山内氏の当主。父は山内豊成、子に豊通、多賀山通続妻、宍戸元家妻。備後甲山城を本拠とした。新左衛門尉。
山内氏（山内首藤氏）は、河内源氏の源頼義の家臣藤原資通の曾孫俊通が、相模山内庄を領した際に山内の苗字を名乗ったのがきっかけである。源平合戦に源氏方として参加し、その恩賞として備後の地頭職を得たのをきっかけに、備後に勢力を張り、室町時代には守護山名氏の下で備後の守護代を務めたが、応仁の乱以後、山名氏の力が衰えたのに乗じ、備後で独自の勢力を築いた。なお、山内一豊を輩出した土佐山内氏はこの山内氏の傍流である。
戦国初期の当主である山内直通は、出雲尼子氏と周防大内氏・安芸毛利氏との間で、しぶとく独立を保った。塩冶興久（直通の妹婿）・渡辺通など、近隣諸国からの亡命者の多くが彼の下で保護されている。
子の山内豊通には毛利興元の娘が嫁ぎ、一時、直通に代わって当主としての活動した形跡が見られるが、彼は父直通より先にこの世を去り、その後は再び直通が当主として活動した。
1536年、中国地方制覇のため備後に侵攻してきた尼子詮久に甲山城を一時占領され、その際に直通は隠居を余儀なくされたようであり、以後の消息が不明となる。直通の跡は外孫の多賀山隆通が継いだ。
