小山ゆうえんち
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小山ゆうえんち(おやまゆうえんち)は、栃木県小山市にあった遊園地。2005年3月閉園。
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[編集] 歴史
1960年に開園。以後、堅実な経営を続けていたが、1992年親会社である思川観光が倒産したため遊園地も連鎖倒産した。当時ゆうえんちは黒字ではあったものの、倒産と共に銀行からの借り入れが困難になったため休園日を増やすなどして対応していたが、維持費を下げるために一部施設を閉鎖したのが裏目に出てさらに入園者が減少し経営はさらに厳しくなっていった。遊園地敷地内にテナントとして出店していたダイエーが経営支援に乗り出し再建を目指したが、2002年1月にはダイエー本体が経営危機のために支援から撤退してしまった。
そのため、このときにダイエーから支給された資金を元に敷地内に温泉を採掘し再建を目指すこととし、2002年8月、日帰り入浴施設「小山温泉 思川」をオープンさせて収益力の強化を図った。しかし、2002年12月期から二期連続の赤字となり、計画に基づく債務の弁済が困難な見通しとなっていた。2004年頃には遊園地入場者数よりも温泉利用客のほうがはるかに多い状態となり、2004年3月には、温泉内に宿泊施設(ログハウス)も増築された。
2005年1月31日に開かれた債権者集会で、全事業を食品スーパーのヨークベニマルに譲渡する更生計画(第三次変更計画)を承認、宇都宮地裁により即日認可された。思川観光は譲渡代金で金融機関など10社に対する債務を一括弁済、更生手続きを終結させ2月末をもって会社を清算し、経営権委譲後の2005年3月10日に閉園が正式に発表された(温泉施設などは運営を継続させる方針を示した。)。また、敷地内にあったアルペン小山ゆうえんち店(旧ダイエーDマート小山店)も2005年11月13日をもって閉店となった。
その後、1985年まで営業使用されていた「小山タワー」を始めとした園内遊戯施設は解体され、2006年春までに観覧車、メリーゴーラウンド(横浜ドリームランドからの譲渡物)以外の撤去を完了し更地となった。同年秋より大型商業施設「おやまゆうえんハーヴェストウォーク」の建設に着手、2007年3月に一部開業、7月に全面開業した。当初は残される予定だった観覧車も老朽化により解体されてしまったため、遊園地時代の遊具で現在も残るのはメリーゴーラウンドとコーヒーカップ(ベンチとしてリニューアル)のみである。
[編集] 閉園前のおもな施設
- 小山温泉 思川(現在も営業継続中)
- 小山温泉 思川ログハウス(現在も営業継続中)
- 小山打撃王
- アメリカンビレッジ
- 小山わんわんふれあいパラダイス
- イチゴ狩り
- ウォーターパーク小山
- 小山ゆうえんち付属小山ペット総合学院
[編集] 閉園前のおもなアトラクション
- 小山タワー
- アマゾン下り
- ウェーブスウィンガー
- 夢地獄体験館(お化け屋敷)
- 小山海洋水族館
- スーパートレイン
- スカイサイクル
- 周遊列車弁慶号
- 豆汽車
- キディライド
- ゴーカート
- ココナッツランド
- ジャイアントホイール(観覧車)
- シャトルループ
- スカイパラシュート
- ダブルフェイスコースター
- チェーンタワー
- ティーカップ
- バイキング
- びっくりハウス
- プール(夏季のみ)
- フライングカーペット
- ジャングルマウス
- 豆自動車
- ミステリーハウス
- ミラーハウス
- メリーゴーランド
- メルヘンの館
[編集] その他
有名なテレビコマーシャルの曲『小山ゆうえんちの唄』は、伊藤アキラ作詞、キダタロー作曲による。時代や季節により歌詞や編曲が異なる数バージョンが存在するが、2004年現在、最新の2003年バージョン(小山温泉思川バージョン)は小山ゆうえんちホームページでも公開されておらず、歌詞の詳細は不明である。この曲は、かつてテレビコマーシャルに出演していた桜金造の持ちギャグの1つになっているという説もあるがこちらも詳細は不明である。
2体いるマスコットキャラクターの名は、ゆうきときららである。「ゆうき」「きらら」登場の2000年より前までは、小山ゆうえんちオリジナルマスコットの「ニーナちゃん」たち合計7体のキャラクターがいた。
現在、トップページからのリンクは切られているものの、ホームページ内には当時のコンテンツがそのまま残されており、閲覧可能である。
[編集] アクセス
- 鉄道利用
- JR小山駅西口より小山駅西循環バスで「小山ゆうえんち」下車、または無料送迎バスを利用
- 自動車 - 無料駐車場あり