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寄生獣 - Wikipedia

寄生獣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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寄生獣』(きせいじゅう)は、岩明均によるSF漫画作品。講談社月刊アフタヌーンに1990年1月号から1995年2月号にかけて連載され、作者の代表作となった。

目次

[編集] 概要

全10巻のコミックが発行され、2003年には完全版全8巻で新しく発売されている。1993年第17回講談社漫画賞一般部門受賞、1996年第27回星雲賞コミック部門受賞。

スプラッタ的な残酷描写が続くため、モンスターホラーのような印象を与えがちだが、一人の少年の数奇な運命を通して生命の本質を描きつつ、それ故に見えてくる人の尊さと浅はかさを訴えた内容は各方面から絶賛された。[1]


英訳版においては左開きに対応させるため原作の左右を反転させている。よって右手となるべきところが左手になったため、「ミギー」も「Lefty」(「左利き」の意)と改められている。

異変は全世界で起こったようだが、物語は日本の一高校生である主人公周辺の事件のみを描く。未曾有のクライシスや軍事利用といったありがちなパターンは描写されていない。

人間を食する『寄生生物側』、『人間側』、そしてその中間者として存在する『新一とミギー側』、この「利害が一致しない」三者間での高度な知略戦がこの物語を他のバイオレンスコミックから一線を画す結果となっている。 また、パラサイト探知能力のある一人間として人類全体のために動きたいと思っている新一と、寄生生物としてあくまで利己的であるミギーとのやりとりもこの物語の見所の一つである。

2007年現在、清水崇監督によるハリウッド実写映画化が予定されている。

[編集] あらすじ

ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。その生物は人間の頭に寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。寄生後も見た目は人間そのものであった彼ら「パラサイト」は、高い学習能力から急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に徐々に紛れ込んでいった。

ごく平凡な高校生・泉新一はその日、眠り込んでいる間にパラサイトの一匹の襲撃を受ける。間一髪での乗っ取りは免れたものの、パラサイトは新一の右腕に寄生してしまう。右手にちなんで「ミギー」と自ら名乗るパラサイトと人間の奇妙な共生生活の幕開けである。パラサイトによるものと思しき事件が頻発するにつれて、新一は真実を知る者としての責任を感じるようになる。しかし、新一と自らの安全の確保にしか興味の無いミギーは、どちらにも与する気はなかった。

パラサイトらにより世界中でミンチ殺人事件が頻発し、メディアが注目し始めた頃、彼が通う高校に教師としてパラサイト「田宮良子」が赴任してくる。彼女はパラサイトの仲間「A」と共に、新一を観察すべくやって来たことを話した上で、戦う事はお互いにとって有益でないと判断し、その場は引き下がった。しかし暴走した「A」は学校を襲撃し、新一と対決。苦戦の末「A」を倒した新一だったが、パラサイト同士の「お互いを引き寄せる」力からか、なおも自らの意思に沿わない戦いを強いられる。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


[編集] 主要登場人物

泉 新一(いずみ しんいち)
本作の主人公。ひ弱で真面目、ごく平凡な高校生であったが、右手に宿ったパラサイト、「ミギー」により数奇な運命を辿ることになる。家族はルポライターの父・一之と、専業主婦の母・信子。兄弟はいない。
ミギーの「同種を感じとる」能力は同時にパラサイトを引き付ける(探知される)役目も果たし、このためもあって彼は人間と寄生生物との中間者としてパラサイトに関する一連の事件に巻き込まれる羽目に陥る。また自身の安全のみを考えるミギーの意向に逆らうわけにもいかず、家族や親しい友人に己の境遇を明かすことのできないジレンマを抱え、物語の終盤までそれに苦しむ事になった。
物語の中でミギーとの出会い、学友の虐殺、パラサイトに乗っ取られた母、胸の穴、加奈の死、田村玲子、最強の敵後藤、ミギーの休眠など、数々の悲劇や救いの中、次第に命に対する価値観や生死観が変わり、成長していく。
母の体を乗っ取ったパラサイトに心臓を貫かれ瀕死の重傷を負うがミギーの尽力により一命を取り留める。その際、ミギーの体組織が全身に混ざってしまった副作用で、世界記録をあっさり更新できるほどの俊足・助走なしで数メートルの壁を跳び越える跳躍力・片手で大人一人を放り投げてコンクリート壁を崩すほどの怪力・異常な動体視力や聴力など、常人離れした身体能力と五感を身につけた。その能力はミギーが眠っていても独力で充分以上にパラサイトに対抗できるほどである。
しかしそれは同時に彼の精神にも影響を与え、自身の心にパラサイトのような感情の鈍磨が生まれていたのを自覚したため、先述のジレンマに加えて苦悩が増すことにもなった。
周囲でパラサイトに関わる事件が多く、田村玲子が死亡した際にその場にいたため、警察から度々協力を要請されたりもした。そのため出席日数も危うい。後藤との戦いの後は平穏な日々を過ごしたようで、現在は浪人中。
ミギー
新一の右腕にとりついたパラサイト(本来は右腕から新一の身体に侵入して、脳を奪おうとして失敗)。好奇心旺盛で読書家。宿主の身体から直接養分を摂取しているため、独自に捕食活動を行う必要はないが、その分だけ新一が大食漢になっている。
後になって自己犠牲とも取れる行動を起こすが、寄生当初は他のパラサイトと同じく感情に乏しく、宿主と自分以外の生死には極めて冷淡かつ淡白で、人間をに取る作戦を立てる等、人間社会の常識に外れる思考から、新一との間には大きな壁があった。共存関係にある新一に対しては食事健康を気遣い、新一の置かれている状況や精神状態に応じて考えを変更するなど柔軟な思考も持ち、一時の感情や自己満足に流されて行動しようとする新一を諌める事もあった。そのやり取りの中で徐々に感情に近いものを理解するようになっていき、互いに信頼し合えるようになる。9巻のラスト、後藤との戦いに負け、死を予感した際には「君の脳を奪わなくてよかった」など、新一に対して友情が芽生えていたらしい独白が見受けられる。
宇田に「きれいな言葉遣いをしている」と評されるが、これについて新一は、図鑑など主に本で言語を学んだ結果ではないかと推察している。
瀕死の新一を救うため体内に潜り込んで治療を行った際、パラサイトとしての性質に突然変異(弱体化とも取れる)を来し、一日のうち四時間だけ、同属を察知する能力さえ働かない「完全な眠り」に陥るという弱点ができてしまった。
後藤との戦いの後、自らの意志で無期限の「眠り」につく、と新一に一方的に別れを告げる。後藤に吸収されたとき他の寄生生物と「魂を交換する」という体験をしてしまい、現世とは別の次元の世界を垣間見てしまったからだ(魂を交換すると言えば、新一とミギーは夢の中で数回「有線」で会話をしている)。これによりミギーは眠っている間も情報が頭を駆け抜け、一度に複数の思考が出来るようになったと言っている。好奇心旺盛な彼はその「別世界」へと旅立つことを決意した。ただし、ビルの屋上から落下する里美を新一が捕まえそこなった際あわやというところで彼女を助けたのはおそらくミギーであり、もしかしたら完全に眠りについてはいないのかもしれない。
村野 里美(むらの さとみ)
新一の同級生で、ガールフレンド。性格は大人しく、控えめ(新一の後ろからチョップをしようとして止められ驚いた場面などもあるが)。通ってる高校は二度パラサイトの襲撃を受けており、二度目の時には正体を現した島田秀雄が目の前で多くの同級生達を惨殺したのを目の当たりにし、恐怖で身動きできなくなっているところを超人的な能力を身につけた新一に救出されている。ミギーが寄生したことによる新一の心理や行動の変化を敏感に察知し、[2]当初は彼の急な変貌を理解できず悩んだりもしたが、物語の最後まで彼を信じ続けた。新一の戦いが終わった一年後には、浪人した彼より一足先に大学生となっている。
田宮 良子(たみや りょうこ)→田村 玲子(たむら れいこ)
パラサイトの中でも特に高い知能を持つ個体。それがために頭部を乗っ取った「田宮良子」の名前と社会的立場をそのまま受け継いで、新一達の通う高校の新任数学教師として現れた。「A」襲撃事件後に未婚の母であることが発覚した際、身分を捨てて姿をくらまし、再登場時には名前を「田村玲子」と変えていた。
パラサイトの生殖能力を確認するために、「A」セックスして子供を妊娠したり、新一とミギーを「貴重なサンプル」として観察を続けたり、最強のパラサイト集合体である後藤を作ったりと、研究者的な探究心をみせる。緻密な戦術と多彩な攻撃形態による高い戦闘能力を持ち、それは後藤にも「良い戦いができそうな相手」と言わしめるほどだった。通常一匹のパラサイトにつき一パターンの攻撃形態だが、田村玲子は二パターン以上の攻撃形態を同時に使えるようである。
徐々に「自分達は何のために生まれてきたのか?」ということを考えるようになり、その追究の一環として「A」との間にもうけた子供を出産、育て始める(子供は普通の人間である)。広川剛志に興味を覚え、彼が提唱したパラサイト組織の設立のために協力するが、本人としてはパラサイトが生まれた目的の追求が第一であり、設立後の組織の目的にはあまり協力的ではなく、傍観者的立場を取っていたようである。やがて人間のように「笑う」という感情表現を身につけ、さらに子供を産み育てるという経験の結果、人間で言う母性が目覚めたのか、パラサイトにはあり得ない意外な行動に出る。その行動は新一に大きな影響を与え、彼の胸の穴を塞ぐ事となる。
「A」
田村玲子(当時は田宮良子)が新一に紹介したパラサイト。特に名前を持たず、田宮良子が便宜的に「A」と呼んだ。新一の存在に強い危機感を覚え、彼の通う高校に単身乗り込む。新一とミギーの連携プレーにより返り討ちにあって瀕死の状態になり、田宮良子の体に同居しようとしたが、彼女が仕組んだと思われる教室の爆発により爆死した。
その行動からミギーに「楽天的で行きあたりばったりなヤツだ」と評価される。
加奈(かな)
新一の隣町に住む北高の女生徒、いわゆるスケバン。登場時には光夫と付き合っていたが、新一の目の中に人間以外のモノを感じ、徐々に新一に興味を抱くようになる。パラサイト同士が存在を確認できる「信号」を感知する特殊な能力を持っていたが、その能力の自覚はなかった。新一に宿るミギーへの反応を、新一との「運命の赤い糸(恋愛感情)」と思い込むようになり、自分の想いを新一に伝えたい一心から、やがて微弱ながらパラサイトと同じ「信号」を発する事ができるようになってしまう。「信号」について説明するため彼女の住む町を訪れた新一を捜し当てようと、「家から出るな」と新一に念を押されたが出歩き、上記の感知能力で信号を新一のものと思い込み他パラサイトの捕食現場に遭遇。その攻撃で致命傷を負い、一足違いで駆けつけた新一の腕の中で息を引き取る。
光夫(みつお)
「自称」、加奈の彼氏。北高の生徒で体が大きく喧嘩も強い。新一たちの通う西高とよく喧嘩をしていた。はじめは新一を圧倒していたが(ミギーの比較によると当時の新一の戦闘力が10なら彼は18)、新一の変化後はまるで歯が立たなくなる。加奈が新一に心変わりしていくのに苛立ち、新一に嫉妬をぶつけていた。自分の知らないところで加奈が殺され、葬儀の席で号泣する。
宇田 守(うだ まもる)
伊豆のホテルの従業員。離婚を原因に飛び降り自殺を図ろうとしていたところにパラサイトの襲撃を受ける。驚いた拍子に崖から転落してしまったものの、寄生を試みたパラサイトが母体の生命維持に努めた為に命を繋ぐ。そのため辛うじて脳は寄生されず、鼻の下から胸(肺や心臓付近)までが寄生された。母を乗っ取ったパラサイトを追って伊豆を訪れた新一と知り合い、その後も同じ境遇(脳を乗っ取られずにパラサイトと共存している寄生主)の友人として連絡を取り合っている。涙もろく温和な性格で、自身のパラサイトには英語で「顎」という意味合いで「ジョー」と名づけている。
ジョー
宇田に寄生するパラサイト。寄生した際、海へと転落した母体(=宇田)の生命を救う事を優先した結果、脳を奪うことに失敗し、現在は顔下半分から胸部にかけて寄生している。ミギー同様、宿主の身体から直接養分を摂取しているため、独自の捕食活動を必要としない。言葉を発する時は宇田から口の主導権を奪う形でしゃべり出す事がある(が、言葉遣いからどちらがしゃべっているのかは一目瞭然)。当初は宇田から「パラサイト」と呼ばれていたが、後に世間でその呼称が一般化したことから「ジョー(下顎)」と名づけられる。テレビドラマ映画が好きで、その影響で読書家のミギーに比べ言葉遣いはかなりくだけており、エピローグではアメリカン・コメディの翻訳調セリフ回しに似せた表現を披露するなど、作中他のパラサイトにはあまり見られないユーモアもある。だが性格は他のパラサイトと同じように極めて冷静で、泉信子の体を乗っ取ったパラサイトと戦った際には正確に状況を分析し、そのパラサイトを殺す事に成功した。
泉 信子(いずみ のぶこ)
新一の母。夫である泉一之曰く「お嬢様育ち」らしく、臆病で泣き虫な面もあるが、新一を思う気持ちだけは誰よりも強く、新一が小さいころ大やけどを負いそうになるところを庇い、自らが手にやけどを負ってしまう(この記憶のためか新一はその後、特に反抗期もなく育ったらしい)。夫婦水入らずで伊豆に旅行した際、人間部分が拒絶反応を起こし別の肉体を求めていたパラサイトに一瞬で斬首され、首から下を乗っ取られる。
パラサイト「信子」はその時に居合わせた一之を始末しようとするが一之は崖から転落。一之の死を確認するため泉家宅へ行き、新一と遭遇する。「母がパラサイトに寄生された」という現実を拒絶している新一の心臓を刺し貫き、瀕死の重傷を負わせる。ミギーの心臓修復措置により新一は一命をとりとめるが、この事が新一達の体質変化へのきっかけを作った。
母の仇をとろうと追ってきた新一と対決し、最後はジョーに倒され、信子の首無し死体は海に消えた。
泉 一之(いずみ かずゆき)
新一の父。フリーのルポライター。新一の右手がパラサイトであることには気付いていない。目の前で妻がパラサイトに乗っ取られ、自身も負傷させられる。自分の遭遇した事件について警察から事情聴取を受けた時、パラサイトの存在を世に知らしめることを望むが聞き入れられなかった。
平間(ひらま)
パラサイト対策の特命捜査を指揮するベテラン刑事で初登場時の階級は警部補、物語の途中で警部に昇進する。
分不相応な事件に首を突っ込んだ挙句、家族をパラサイトに殺され落ち込んでいる倉森を諭し、パラサイトに関するレポートを書かせた。パラサイトは単なる猛獣ではないとし、実際にかかわりをもった人間の生の声を聞いてみることを重要視したところからその手腕が見受けられる。
パラサイト関連事件によく遭遇する新一には「何かある」と感じており、倉森を殺害して誘拐された子供を奪い返した直後の田村玲子を尋問・射殺した後、東福山市役所でのパラサイト殲滅作戦(以下、市役所戦)における「外環(包囲部隊)」の指揮官となった際には、パラサイト駆除のため新一に助言を請い、またその現場に新一を呼び出した。
島田 秀雄(しまだ ひでお)
新一を観察するために田村玲子が高校に送り込んだパラサイト。「人間と同じ食事を摂り、パラサイトと人間との共存を目指している」などと語り(しかしこれは嘘で、実際には夜ごとにナンパした女を食べていた)、新一と明確に敵対せず接近を目論んだ。「体の操作が上達する」という理由でスポーツを好む。
後に正体を見破った同級生・裕子が突発的に投げたビンから強酸を浴びて細胞統制が錯乱した状態に陥り(パラサイトの性質を参照)、思考能力はあるものの校内で暴れ、生徒・教師・警官の計18名を殺害した。その後、屋上に出たところを、新一の身体能力とミギーの変化させた右腕による石の投擲で胸部を破壊され、絶命する。その死体は専門機関の手に渡り、日本における初めてのパラサイトのサンプルとなった。
裕子(ゆうこ)
新一の通う高校の美術部員で、島田秀雄の同級生。兄は犯人の似顔絵描きをする警官で、パラサイト殺人に関する泉一之への事情聴取に同席していた。島田の無表情さに興味を抱いて観察している内に、島田がパラサイトである事を知ってしまう。その事実に戦慄し思い悩んだ末、島田に殺人をやめるよう説得を試みるが逆に襲い掛かられ、その時護身用に準備していた強酸のビンを投げつけた事が、高校大量殺戮事件の引き金となった(寄生生物に対する人間の対抗エピソードの一つとも考えられる)。
由井
島田秀雄の遺体を解剖した生物学者。警察機関の人間というよりは大学・民間の研究員だと思われる。
根っからの学者肌で、警察でのパラサイト対策会議においては持論を展開して脱線しそうになり公安の滝沢に止められる。
パラサイト細胞を「考える筋肉」と形容し、パラサイトを見分ける方法を発見した。
広川 剛志(ひろかわ たけし)
人間だがパラサイト一味の主犯格の一人。地球を汚し他の生物を圧迫する人間を憎み、この思想に興味を持った田村玲子が仲間に引き入れた(ただし後藤のセリフのみで、作中で経緯の描写はされていない)。パラサイトの食事を安定供給(広川の目的としては人口抑制)するための組織を結成、その活動の一環として東福山市長選に出馬し当選を果たす。当選後は市長の立場を利用し、組織的にパラサイトの「食堂」の管理を行うことになる。市役所戦で自衛隊によって射殺される。
パラサイト一味との関係が露見し市役所が制圧されかけた時、彼は憎んだ人間を指して、本作のタイトルである「寄生獣」と呼んだ。
草野(くさの)
パラサイト組織では幹部的役割を持つとみられる。邪魔者は手段を問わずに即刻排除するという強引で性急な考え方の持ち主で、組織にとって障害となった新一と倉森の抹殺を企てたものの、その実行者が後先を考えずに倉森の家族のみを殺害するなど、本来の目的を果たすこと自体には失敗したと知ると、まるで人間のように怒りの感情を発露した。彼らの無謀な行動を咎めた田村玲子を危険視し仲間と共に抹殺しようとしたが、仲間共々返り討ちにあった。
物語が展開するにつれ徐々に笑うシーンが減り、怒りのシーンが増える。
後藤(ごとう)
田村玲子が作り上げた無敵の生物。通常、人間一人の身体に一匹のパラサイトが宿るところ、彼の場合は一体に五匹(後にミギーを含め六匹)のパラサイトが宿っている。
五匹のパラサイトのうち一匹が通常のパラサイト同様、頭部に寄生しており、「統率者」として他のパラサイトを自在に操っている(その際、頭部は全身の制御に専念しなければならないため、自らが変形・攻撃等をしている余裕は無い)。後藤というのは、その統率者としての一匹のパラサイトを指す場合もあり、これは別の統率者である三木(後述)と頭部役を交代する事もある。運動性がいまひとつの三木とは違い、一瞬にして体の他のパラサイトを統率する事ができる。
母体である人体の大半がパラサイトに置き換わっているために、かなりの自由度でその姿を変える事ができる。体はパラサイトので守られており、走行しているトラック同士の交差による激突の衝撃にも耐え、ショットガンや銃の直撃を受けても致命傷を与えることは不可能[3]
極めて高い戦闘能力を発揮し、市役所戦において人間の肉眼では追いつけない俊敏さで自衛隊の一部隊を単身で壊滅状態に追いやった。その体験によって「戦いこそが自分の存在意義である」と自覚するようになる。
またヒットマンとして新一とミギーを始末しようとしたときは最強生物として並外れた戦闘能力と運動能力で二人を恐怖に陥れた。
パラサイト会議においては「・・・話はそう単純でもないぞ(5巻178ページ)」「いずれにしてもずいぶん後手にまわったのは確かだな(8巻186ページ)」など鋭い意見を発しており、高い知性を思わせる。
上記の市役所戦ではグレネードランチャーの擲弾を弾いた後、防御力に関する言葉とともに「だから斜めにして弾く」などと述べた。自分の防御能力についてや避弾経始の概念に近い感覚・思考を持つなど、戦う生物としてのセンスや知性を自覚より前に持ち合わせていたと思われる行動がある。また暴力団事務所に乱入して実験的に殺戮を行う(その際に自分の被弾状態をカウントするなどもしている)という、島田以上に戦闘的な練習も行っている。
市役所戦で広川や仲間の大部分が死んだのを機に、純粋な殺戮本能に従い殺し損ねた新一とミギーを殺そうとする。ミギーを取り込んだ後は完全に人間の姿を捨て、化け物となって山中で殺戮を繰り返していた。田村玲子の「か弱いが無敵」という言葉通り、作中で彼とまともな戦いを展開したものは存在しない。だが、彼を倒す要因となったのは産業廃棄物、山中に捨てられていたゴミであった。
三木(みき)
通常は後藤の右腕部を務めるパラサイト。その名前は「右手」に由来する。メインの統率者である後藤(の頭部)に代わって頭部(統率者)をこなすことが可能だが(その際はメイン統率者の後藤が代わって右腕部を務める)、全身を完全に統一制御することはできず、そのため運動性はいまひとつである。一見、陽気で明るい性格でお調子者のようだが、それは人間の「表情」を意識して真似ようとした結果である。実際には人間としての感情を身につけているわけでなく、そのため微妙な機微を察することが出来ずに、意図して作った表情は大げさ且つ場違いとなる事が多い。その違和感は人間とパラサイトの間の本質的な違いに通じている。
新一・ミギーへの刺客として後藤が推挙されたところに自ら志願し、彼らの元へ赴く。最初は刃物化した両腕による攻撃で新一たちに脅威を感じさせた。だが、戦っていくうちに徐々に露呈した制御力不足という弱点を突かれて敗北、後藤と交代する。以降は全く登場していない。
倉森(くらもり)
興信所の調査員。シャーロック・ホームズに憧れてこの職を選んだ。妻ひとり子ひとりのさえない父親であったが、田村玲子に新一の調査を依頼されたことを元凶に、その運命を大きく狂わされる。新一たちにこれまでの事情を聞かされ、深入りしないよう警告されたが、逆に田村玲子にも興味を示して探りを入れたため、広川一味に危険視されて、自身は偶然難を逃れたが代わりに妻と娘を殺害される。その復讐を果たそうとして田村玲子の子供を誘拐し、橋から投げ落とそうとするが、阻止しようとする田村玲子に殺された(実際に子供を殺すつもりがあったのかは不明である)。平間に(一部は伏せながらも)新一から得たパラサイト・広川一味の情報を提供し、これは後のパラサイト大量駆逐作戦へと繋がった(倉森レポート)。
また、調査報告時の彼の慌てふためいた滑稽な動作が田村玲子に「笑い」の感情を芽生えさせた。母性本能を自覚させる契機となったのも倉森の復讐行動であった。
山岸(やまぎし)
陸上自衛隊二佐。市役所戦における「内環(掃討部隊)」の指揮官。パラサイト判別のために市役所中の人間を1階ホールに集めた際、指示に反して他階へ移動した広川市長以下パラサイト一味を駆逐すべく、一部隊を率いて追討する。部下の死や、自ら人間を射殺しても顔色一つ変えない人物。そしてほぼ全てのパラサイトを殲滅したが、最後に残った後藤ただ一匹に自分を含め追討部隊を全滅させられた。
美津代(みつよ)
田舎に住む老婆。街で水商売をしていたが、夫の要望で田舎に移り住み、夫の死後は一人暮らし。住んでいる村には新一が訪れる前後から産業廃棄物不法投棄され、問題になっていた。後藤との戦いに敗れた上にミギーを失い負傷して逃亡中の新一を数日匿った。口は悪いが思いやりのある優しい性格で、半ば死に急ぐような態度の新一を懇々と諭した。彼女から借りたを手に、新一は後藤との最後の戦いに臨み、その間は夫の遺影に新一の無事を祈っていた。返却されていた鉈を見て、新一の勝利と無事を知る。
浦上(うらがみ)
人間を惨殺する事に快感を覚える猟奇殺人犯。多数の犯行によって指名手配逮捕されて死刑判決を免れない身。人間とパラサイトを、見ただけで判別することができる。その能力を見込まれ収監中の身ながら捜査活動(同じ能力の保有者の判別等)に利用されるが、市役所戦に駆り出された際後藤の出現による混乱に乗じ逃走。だがこれ以上逃げきれないと観念した時、興味を抱いていた新一と接触を図る。現代の人間は異常であり、自分こそが正しい人間の姿だと思っており、普通の人間とは違う新一に意見を求めた。しかし最後には殺人衝動に身を任せた、単なる猟奇殺人犯だといえる。

[編集] パラサイトとは

パラサイトには細かい設定やルール付けがなされており、それらが複雑に絡み合っている。なお、「パラサイト」という名称は人類が呼称した名称であり、この生命体の自称というわけではない。

[編集] 寄生ルート

どこからか飛来した、毛のようなもので包まれたボール状の物体[4]から割れて産まれた大きなヒルミミズのような生物が、とがったドリル状の頭部を用いて本能により寄生のために人間の身体にとりつく。

寄生の際にはドリル部が長く鋭く変形し、鼻や耳など頭部の孔からの他、皮膚を突き破って体内に侵入し、脳に向かって進行、寄生されるとや元の脳が無くなり、首の辺りまでが完全にパラサイトの組織に置き換わる。この際、脳に達するまでに何らかの不都合があった場合、寄生生物はその周辺の組織と同化してしまう事もある。

この蛇のような生物は本能的に人間に寄生するよう活動していたようだが、人間以外の生物にも寄生できるようであり、その場合は「寄生失敗」となるらしい。作中ではイヌに寄生したものが登場していた。この場合、知能や戦闘能力が人間型に比べかなり劣っていたようである。しかしイヌに寄生したパラサイトであっても人語を理解し、話すこともできるため必ずしも人間以外の生物に寄生したからと言って極端に頭が悪くなるわけではないようである。

また別の失敗パターンとして侵入時のアクシデントによって頭以外の部位に寄生する場合もある。ミギーやジョーは脳への寄生に失敗した例である。彼らは宿主とは独立した意思を持っており、また脳を「食べた」パラサイトと違い「母体となった種を捕食する」という本能が目覚めないようである。

[編集] 思考的特性

寄生生物が肉体を奪うことに成功した際に一番最初に発せられる本能は「この種を食い殺せ」だとされ、寄生生物の行動パターン原理の大半はこれに従って形造られている。

また、パラサイトには寄生する宿主の個性環境が影響する場合がある。性格に個体差はあるが、基本的には思考パターンが全く人間とは異なるため、人間の感情を理解することも無く自己中心的で冷酷であり、生存本能が極端に強く、自分の生存を守るためなら例え同種であっても他者を殺す事をためらわない。また、元が擬態であるため感情を表現する目的で顔の表情を変化させることもあまり無い。ミギー曰く、「人間で言うところの情は無い」。

しかし時が経つにつれ、中には他人のために命を投げ出す者や、人間の考え方について勉強しようとする者、そうとは知らず「怒り」の感情を抱く者、あえて表情を変え(人間を欺こうと)る者、母体が生んだ子供であるにもかかわらず死を覚悟で守るなど、感情、もしくはそれに類似する物が発生した個体も存在し、その可能性については未知数なところが多い。

その他、頭を奪えた寄生体は、人間の脳が残っている寄生体を察知すると本能的に危険を感じるらしい。

[編集] 身体的性質

身体的な特徴として、パラサイトは基本的に物を考える「寄生部分」と、元の人間や生物の肉体である「宿主」に別れる。寄生された生物は首から上が完全に変質し、元の記憶等はほぼ引き継がれず、まったく別の人格となる。言語等も引き継がれないため、寄生後にそれぞれが独自の方法で学習することになる。基本的に、1~数日あれば一つの言語をほぼマスターできるほど学習能力が高い。

寄生部分は表面を含めた全体が脳細胞のような状態であり、かつそれは一瞬でゴムのように変形でき、また一瞬で鋼鉄のように変質させる事ができる。特に複雑でない限り、形状にも制限は無いようである。特に変質の瞬発力は鉄をも切断しかねるほど強力であり、一般的な動体視力ではその動きを見ることは不可能に等しい。加えて切断されても再び結合でき、生命や思考力に危険は無い。

これらの要素を総合し、作中では学者がパラサイト細胞体のことを、解り易い例えとして「考える筋肉」と表現している。

また、寄生体は痛覚が鈍く、それ自身が物理的な攻撃を受けたり、宿主の部分を攻撃されてもあまり苦痛を感じないような描写が見て取れる。それに関連するかどうかは不明だが、寄生体は宿主の体を身体能力の限界に近い状態で長期間稼働させる事が可能である。

母体から離れたパラサイトは、その体を維持できず、死ぬ直前の形態のまま急速にミイラ化して死ぬ。しかし一時的であれば母体から離れた状態でも活動することはでき、訓練によって複数に分裂・思考することができるようにもなるが、この場合は分裂体が小さくなるほど知性が落ちていき、あまり細かく分裂すると元に戻ることができなくなり、その細胞は死んでしまう。ちなみに、死んでしまうなどして失われた細胞は成長などで補えるのか、それとも失ったまま新たに増える事は無いのかという点について言及されていないため不明である。

寄生した肉体が致命傷を負った時には手近な他の人間の頭部を斬り落とし、その肉体を奪うケースもある。ただし、性別の異なる体へ移動した場合は、生殖器を操る方法が分からず、更に拒否反応が起こる。また、初めに同化した部位よりも複雑な構造の部位(例えば「右手」から「頭部」)への移動は「操り方が分からない」という理由で不可能だが、「頭」から「手」や「足」などの逆パターンは安易のようである。なお複数のパラサイトが同居する寄生体は、1体のみが寄生するものに比べ、より強力になり、長寿を得られるという。

劇中ではこの性質を利用して、髪の毛を引き抜いて人間とパラサイトを判別するという方法が考え出され、警察などの一部事情を知る権力者によって「噂」として流され、一般市民の間で流行した。また、分裂して母体から離れても、特にこれといったダメージを受けていない限り、再度血液の循環する人体内などへ入り込めば生命を維持できる。

前述のとおり、パラサイト本体(通常は頭部である)はゴム質化や硬質化でき、千切れたり破れたりしても、直ちに結合すれば生命に一切の影響がないため、殺害するにはパラサイト本体ではなく、寄生主(人体、内臓)への攻撃が不可欠である。

ただし、極限まで引き出される身体能力と寄生部分の攻撃力の高さ、さらに痛みに鈍く内臓以外の肉体部分を損傷してもそれほど自身に深刻なダメージとは受け止めず、攻撃行動にほぼ影響が無いことから、常人が武器無しで直接戦うことは無謀に近い(特異な例として、銃砲を保有した暴力団組織、自衛隊の部隊なども後藤によって壊滅させられている)。

物理的な攻撃には極端に強靭な一方で、硫酸を振りかけられたり、火をつけられたりする「性質そのものを変化させられる攻撃」にはめっぽう弱い。また、アルコール等を摂取すると通常の人間同様に酔っぱらったり、タバコ、麻薬、その他何らかの薬品を摂取している人間の肉はあまり好ましくないようである。

ちなみに、頭部に寄生した完全体は宿主と同じ生物(人間なら人間、犬なら犬)を主食とするが、基本的に消化器や内臓は宿主のものを流用しており、その種本来の食事でも生きていくことはできる。また、頭を奪い損ねた寄生体は特に食の好みがなく、宿主と栄養分を共有して生きることができる。それ故、普通よりも栄養分が必要になるためか、宿主は食欲が旺盛になる傾向にある。

また、寄生生物には生殖能力が無く、新しい世代を作れない。寄生体の男女が宿主部分同士で交尾を行っても、その結果によって生み出されるのは、頭部がパラサイトに置き換わっていない、通常の宿主と同種の子供である。

[編集] コミュニケーション方法

基本的には言語による会話、文字、その他、人間が持ち得るあらゆる通信手段を行使可能である。

それ以外の最大の特徴として、微弱ながら特殊な脳波のようなものを常に発信しており、これによって付近にいる同種の存在を感知することができる点で人間とは根本的に異なる通信手段を持っている。

受信の有効半径は約300メートルで、発信元の個体の判別についてはパラサイト同士でも難しいとされているが、予め発信パターンを仲間内で決めておけばモールス信号のように簡単な通信手段として使うこともできるとされている。また、これは通常の人間が感知することはできないが、極限られた者は微弱ながら感じ取ったり、信号を送信したりできるかのような描写が作中でされた。なお、この電波を機械で受信可能かは不明である。

[編集] 脚注

  1. ^ マンガ評論も手がける哲学者の鶴見俊輔は、この作品を「人生二度目の衝撃」とまで評した。また評論家の加藤典洋は大学でテキストとして使用していた。
  2. ^ 新一の右手の変化に気付いた様なそぶりを見せた事もあり、ミギーからは「かなり鋭い感覚をもっている」と評された。
  3. ^ ただ、ミギーの指摘によると、全身くまなくパラサイトの鎧で固めるとかえって動きが鈍くなる為、体のどこかに鎧の隙間が存在するはずだという。
  4. ^ その描写から宇宙からの飛来物であると解釈した読者が多かったが、作者としては地球上のどこかで発生したというイメージだったとの事

[編集] コミックス

[編集] 単行本

[編集] 完全版

[編集] 関連書籍

  • リチャード・ドーキンス利己的な遺伝子』(紀伊國屋書店、1991年) ISBN 4314005564
    『寄生獣』作品中、田村玲子が大学で学ぶ講義で言及される他、中盤以降の背景に置かれている。
  • 佐倉統『生命をめぐる冒険 進化・ミーム・コンピュータ』(河出書房新社、1998年) ISBN 4309250955
    『寄生獣』論から人工生命や情報などのテーマを説き起こした論考。
  • 熊田一雄『“男らしさ”という病? ポップ・カルチャーの新・男性学』(風媒社、2005年) ISBN 4831110679
    『寄生獣』が読者に強烈なインパクトを与える背景を社会学的に考察した論考が収録されている。
  • 青土社『現代思想』2006年12月号 ISBN 4791711572
    杉田俊介「自立と倫理・カントとともにある『寄生獣』、『寄生獣』によるカント」 p152~p170
講談社漫画賞一般部門
第16回 平成4年度
ナニワ金融道
青木雄二
第17回 平成5年度
寄生獣
岩明均
第18回 平成6年度
鉄人ガンマ
山本康人
星雲賞コミック部門
第26回 1995年度
風の谷のナウシカ
宮崎駿
第27回 1996年度
寄生獣
岩明均
第28回 1997年度
うしおととら
藤田和日郎


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