妖界ナビ・ルナ
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妖界ナビ・ルナ(ようかい - )は、池田美代子・作、琴月綾・画の児童文学。IIも併せ全11巻。2007年9月に続編の『妖界ナビ・ルナII』がスタートした。IIからは、戸部淑・画になった。1は愛蔵版も出版されている。
講談社の少女漫画雑誌「なかよし」で、当作品が漫画化した。 漫画版の漫画家は菊田みちよ
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] あらすじ
竜堂ルナは小学4年生。赤ちゃんの頃、養護施設・星の子学園の前に置き去りにされて以来、ここで育ってきた。春休みのある夜、幼馴染・サエが何者かに連れ去られるという事件が起こる。そしてこの事件により、ルナは自らの出生の秘密と自身に秘められた力、そして使命を知り、妖界ナビゲーターとして旅立ったのだった。
[編集] 登場人物
[編集] 主要登場人物
- 竜堂 ルナ(りんどう るな)
- 陰陽師の父と、妖怪の母の間に生まれた、伝説の子のかたわれ。旅立った当時は小学4年生。赤ちゃんの頃、星の子学園に置き去りにされたとのことだったが、実は都和子先生によって連れてこられた。うなじに第三の目を持ち、それを開眼させる事でうず目になり、驚異的な身体能力などを得る。うず目の力や超聴力などと言った妖怪の力、九字や呪符といった陰陽道の力などを駆使し、人間界に現れた妖怪の邪気を祓い清め、妖界に帰す妖界ナビゲーター。優しく勇気があり、かまちにもっけが傷つけられるまで、怒る事を知らなかった。とても食いしん坊で、一番好きな食べ物はやきそば、二番はお好み焼き。その他にも、いくつか好きな食べ物がある。特技は学食のメニューを当てる事。運動オンチだが、初恋相手の幹太郎に教えてもらってから、泳ぐ事は出来るようになった。幼い頃のニックネームはリュナ。妖怪としての力が目覚めてから、成長がとても遅くなっているが、ルナ本人はまだその事には気づいていない。10巻でスネリともっけと共に妖界へ行った。Ⅱ編からは、狐の妖怪の血が目覚めて、髪が銀髪へと色が変わり、狐の尻尾も生えた。誕生日は1月1日。
- スネリ
- ルナを守るため、妖界からやってきた妖怪。レンメイに仕えていた。無口で、見た感じはこわそうだけど、じつは人情に厚くてめちゃくちゃ強い男性が好きで、妖界にはキンカと言う名の虎に似た恋人が居る模様。姿を消す、人の一部の記憶を消す、毛に念をこめてとばす、人間に変化するといった、多彩な妖力を持つが、体力はあまり無い。妖怪などの匂いをかぎつける事も出来る。本来は普通の人には見えない霧の姿で、ふだんは白猫の姿に変化している。人間に変身すると、黒髪黒服でモデルのようにスタイルのいい女性の姿(作中では「イケテルスネリバージョン」と表記されている)になる。人間から猫に戻る際は両耳のイヤリングを触る。猫姿のスネリは、梨子にとてもかわいがられていた。栄養バランスにうるさい。ルナにすすめてはいるが、納豆の匂いは苦手。寒さが苦手。香りのいいフルーツが食べてみたいらしい。(るなてぃっく・ルームで語っている)現在ルナがつけているチョーカーはスネリの一族が代々伝説の子に渡すようにうけついできたもの。旅費を作るため、耳の中に隠し持っていた、お守りのピンク色をしたカラーダイヤモンドを売ったが、その行方を気にしている。モデルはスネコスリ。
- もっけ
- ルナを守るため、妖界からやってきた妖怪。レンメイに仕えていた。羽根に念をこめてとばす、大きくなる、といった妖力と、超聴力と高い知能を持つ。鋭い爪で攻撃する事も出来る。本来は光る影の姿で、ふだんはふくろうの姿に変化している。ルナに生き返らせてもらった後は妖力が強くなり、少年の姿に変化出来るようになった。泳ぎは苦手であったが、こっそり練習し、上手になっている。梨子に想いをよせている。TV番組「トリオでビンゴ」が好き。暑さが苦手。コーヒーが飲んでみたいらしい。(これも、るなてぃっく・ルームで語っていた)ルナが持っていたペンダントのリングにぴったり合うメダルは、もっけが幼い頃からずっと口に入れていたもの。モデルはたたりもっけ。
- レンメイ
- ルナとタイの母親で、三百年生きた狐の妖怪。妖界では姫だった。特別大きな妖力を持ち、人間界に結界が張られてもなお、妖界と人間界の行き来が出来る唯一の妖怪だった。そのため、時々妹のレンスイ(都和子先生)の様子を見に行っていた。その時ルナの父親と恋に落ち、自らの命と引き換えに、ルナとタイを双子で生んだ。うず目を持つ。出産と同時に命を落としたため、命日は1月1日。
- 都和子先生/レンスイ(とわこせんせい)
- 星の子学園の元・先生。実は銀色の狐の妖怪で、レンメイの妹。つまりルナの叔母に当たる。強力な妖力を持つ姉とは反対に、彼女は生まれつき妖力が無かったために、人間界に住む事になるが、妖怪ゆえの長寿な為に住居と仕事を転々としながら暮らしていた、レンスイがルナ達を生む時のたった1人の理解者で、看護師としてその場に立ち合った。ルナを、自分との関係を伏せ、置き去りにされていたとして星の子学園につれてきた。星の子学園を去った後は行方不明のタイを探していた。誰かの妖力を増幅させることができる。自らの命と引き換えに、毒に侵されたルナを回復させた。
- ルナの父
- ルナとタイの父親で、陰陽師。彼の祖先は妖怪が人間界へ行けなくなるようにするため、人間界に結界を張った。悠久の玉を使って、ルナとタイの第三の目を封印したが、その際に命を落とした。名前は不明だったが、Ⅱにて竜堂清吾であることが判明する。命日は1月1日。
- タイ
- ルナと同じ両親から生まれた、伝説の子のかたわれで、ルナの双子の弟。右手のひらに第三の目を持っており、うず目になれる。ルナとは違うタイプの九字を使う。度々ルナの前に現れる。カザンを使い妖怪の匂いをコントロールしたり、妖怪達に情報を与えたりして、ルナ達に玉を手に入れさせていた。激闘の末にルナに妖界に送られた。赤ちゃんの頃、都和子先生が目を離した隙に、何者かに雇われた男に連れられ、その男と生活をしていた。物心ついた頃に逃げ出し、一度は施設にいたのだが、やはり何者かにより連れ去られた。その後は盗みなどの犯罪行為で食いつないで生きてきた。そんな孤独で過酷な生活のため、妖力は強くなったが、心は荒み人間不信になった。誕生日は1月1日。最後はすべての元凶である透門沙李によって鷲の姿にされ利用された挙句殺された。都和子先生のことなどを恨んでいたが、最後は全てのことを許した。肉親であるルナに看取られやすらかに息を引き取った
- カザン
- タイといつも共にいる、黒い犬の妖怪。毒を飲み、自らの唾液にその毒を染み込ませたため、カザンに噛まれた者は毒に侵されやがて死んでしまう。もっけの攻撃で弱っているところをルナに妖界に送り帰された。見た目はこわいが、実はやさしい心の持ち主。土の玉を持っていた。
[編集] 1巻 解かれた封印
- サエ
- 星の子学園に住む、小学4年生。少し太っており、筋肉質で、学校では密かに「女子プロ」と呼ばれていた。学園でも学校でもボス。昔はルナと仲良かったが、最近は人気者であるルナへの嫉妬から、ルナに意地悪をしていたが、本当はルナとまた仲良くなりたいと思っていた。幼い頃のニックネームはチャエ。保育園時代、ルナが虐められていたのをいつも庇っていて、目尻の傷はその時についた。かまちに、ルナと勘違いされて連れ去られた。
- さとし
- 星の子学園に住む、小学4年生。意地悪な性格だが、二階から飛び降りたという事になっているルナを心配する優しさも持っている。4巻の登場人物のユージにそっくり。
- まなみ
- 星の子学園に住む、小学4年生。サエが連れ去られた際、かまちに襲われた。そのとき、一時的に記憶喪失した。
- ミチ
- 星の子学園に住む、小学2年生。まなみのことが心配で見舞いに行ったが面会を断られ、星の子学園に帰る途中、トラックにひかれそうになった。
- かまち
- 悠久の玉を狙い、妖界からやってきた妖怪。たぬきのような姿をしている。凶暴な性格で、風の刃をつくりだし操ることができる。サエを連れ去った犯人。モデルはかまいたち。ルナが最初に妖界に送り返した妖怪。金の玉を持っていた。
[編集] 2巻 人魚のすむ町
- しずく
- ルナ達が訪れた港町で、大道芸をしていた女性。水を自在に操る事が出来、ふとした瞬間に緑色に見える目を持つ。実は人魚で、人間界が見たくて人間界に来た。しかし来てすぐに足で歩くのが困難になってしまい、更に禁じられていた「火に触れる」という事をしてしまったために、人魚に戻ってしまい、寿命も僅かになってしまった。人間の姿でいるために、「ひいらぎや」に代々伝わる、願いが叶う水晶玉を欲していたが、それがしずくが触れた瞬間に融けてしまったため、ルナに悠久の玉の在り処を問うた。ユイの兄、リョウの恋人。ルナを襲いはしたが、自らの事もかえりみずユイの服の袖に燃え移った炎を消した、優しい性格の持ち主。水の玉を持っていた。
- ユイ
- 港町でルナと知り合った、小学4年生の少女。不登校。じっちゃんから不思議な女の伝説を聞いた。ルナには歌手になる事が夢と言っていたが、リョウには「パパもママも友だちも、あたしのことが一番好きでいてくれますように」という願いを言っている。、それを叶えるため、お金を貯めて願いを叶えるじっちゃんの水晶玉を買おうとしていた。ルナとドーナツを作っていた際に、袖に火が燃え移ってしまい、それを消すためにしずくは火に触れてしまった。リョウの妹。
- じっちゃん
- アンティークショップ「ひいらぎや」の主人。願いの叶う水晶玉を守り続けていた。ルナに代々語り継がれてきた不思議な女の伝説を話してくれた。いつも頭にかぶっているニット帽の中には水晶玉が入っていた。
- リョウ
- しずくの恋人で、ユイの兄。ヒレになったしずくの足を見て声をかけられなかった自分を後悔したくないという一心で、命と引き換えにしずくの命を助けるために、元水晶玉だった液体を飲もうとするが、ルナに阻止された。
[編集] 3巻 黒い森の迷路
- 幹太郎(かんたろう)
- 果南島にある喫茶店「やまびこ」の主人。よく日焼けしていて、がにまた。ルナの初恋の相手。ルナに泳ぎを教えてくれた。実は妖怪で、本来の名はキムナ。昔、果南島の山奥に住んでいて、結界が破られたのを機に再び果南島を訪れたが、テーマパークのために山が無くなっており、自然を破壊する人間に怒り、人々を木に変えていた。自然を大事にする優しさはあるが、関係のない人間たちを巻き込むなど、独善的。木に変えられ行方不明になったひろきを探す母親の声を、島の御霊の声と勘違いしていた。最後は、自分の過ちに気付きルナの手で妖界に戻される事を望んだ。モデルはキジムナー。木の玉を持っていた。
- ひろきのお母さん
- 旅行客。行方不明になった息子・ひろきを探していた。
- ひろき
- 旅行客。行方不明になっている少年。実は幹太郎に木に変えられていた。
- 島のおじいさん
- ルナに、島の御霊の話をしてくれたおじいさん。方言で喋っている。
[編集] 4巻 火をふく魔物
- ナミ
- 東小学校3年生。気が強く、疑り深い少女。いずみとユージのクラスメイトで、ユージを昔からよく知っている。虐められても言い返さないユージを弱虫呼ばわりしていた。ユージが大事にしていたフラヒドリの玉を見つけ、ユージに火事と玉について問い詰め、そのまま玉を持ち帰った。本当はユージと昔のように遊びたくて、ユージが友達と呼んでいた玉をとれば、またユージが友達をつくって、自分と遊んでくれるかも、と思っていた。
- いずみ
- 東小学校3年生。ナミとユージのクラスメイト。大人しめな性格。
- ユージ
- 東小学校3年生。ナミといずみのクラスメイト。苗字は鳥居(とりい)。東小学校の理科教師、鳥居先生の息子。1巻の登場人物のさとしに姿が似ている。虐められていて、またそれに対して言い返す事の出来ない弱虫。友達がいない。神社で見つけたフラヒドリの玉に、学校であった事を話しかけていた。玉に虐められた事を話した日には、必ず虐めた子の家が火事になり、翌朝には玉が自分のところにあって、足も汚れている事から、自分が玉を操って火をつけたのではないか、と思っていたが、実際は逆で、玉がユージを操っていた。理科室が好きで、宝物である玉を人体模型の中に隠していた。しかし玉がナミに見つかりそうになったため、猫石のお地蔵様の後ろに隠したが、見つかってしまった。人を遠ざける心がフラヒドリの魂と共振し、それで玉の封印が解かれた。その上、フラヒドリの分身の炎と鳥の橋渡しをし、更にはフラヒドリにのっとられてしまったが、ルナとナミの説得により元に戻った。両手のひらに、操られている証拠の、黒い鳥が羽を広げている形の痣があった。
- フラヒドリ
- 鳥の妖怪と炎の妖怪が合体した妖怪で、鳥が炎に従う形でいる。その昔、妖力の源である爪を陰陽師によって封印され、妖力の無い鳥と玉になってしまった。ユージの魂をのっとり、完全なフラヒドリになった。本来、フラヒドリの炎には、熱かったり、何かを燃やしたりといった性質は無いが、何故かちゃんと燃やせている。火の玉を持っていた。
[編集] 5巻 光と影の戦い
新たな登場人物は無し。
[編集] 6巻 赤い花の精霊
- もえぎ
- 日向村の小学5年生。動物や風の声を聞くことができる少女。弟と祖父が、原因不明の病に侵された。聡明で、また、泣き声の主を確かめ助けようと、原因不明の病気の蔓延している日向村に乗り込む勇気と優しさの持ち主。ルナ達の友達になった。
- 朱雀
- 四神のひとりで、南の方角を司る神獣。孔雀に似た赤い鳥。ルナ達の前には、赤い衣におかっぱの黒髪、オレンジ色の瞳を持つ少女の姿で現れた。人々に忘れ去られ、自らが朱雀である事も忘れていたところを紅見草の精霊の魂につかまり、長い間自らが紅見草の精霊であると勘違いしていた。悪しき力の持ち主の存在を感じている。
[編集] 7巻 青き龍の秘宝
- レン
- 舞台となる町の子。音楽センスが抜群の少年で、人気者。だがある時期から耳が悪くなってしまう。留茅湖(るちこ)民話に出てくる、青龍に婚約者の村娘を連れ去られ、取り戻すべく立ち向かった青年の生まれ変わりなのではないか、とルナ・もっけ・スネリは考えている。
- 朝香
- 舞台となる町の子。レンに思いを寄せている。留茅湖(るちこ)民話に出てくる、青龍に連れ去られた村娘の生まれ変わりなのではないか、とルナ・もっけ・スネリは考えている。ルナ達の友達になった。
- 青龍
- 四神のひとりで、東の方角を司る神獣。青い龍。ルナたちの前には、最初は青い龍の姿だったが、その後青い髪の青年姿に変わった。
[編集] 8巻 白銀に光る剣(つるぎ)
- ナツメ
- 舞台となる町の小学生。子どもが数時間だけいなくなるという神かくし事件の被害者のひとりとされる少年。その事件にあった後から性格が一変した。事件にあったのは一度だけではなく、何度も事件にあっている。両手の甲・両足の甲・額にほくろがある。そのほくろをむすぶと星(白虎は五つ星といっている)ができる。
- 梨子
- ナツメの姉。高校生。ナツメだけが神かくし事件に何度もあっていてとても心配している。もっけとよく口論をしていたが、最後にはもっけに優しくなった。
- 白虎
- 四神の一人で西の方位を司る神獣。白い虎。ルナたちの前では白い髪の少年の姿で現れた。自分がなんなのかわからなくなる前、人間の子どもを見たい、という気持ちがあり、人間の子どもを見に行っている間に自分がなんなのかわからなくなった。その時何者かの「五つ星の子を使えばおまえの力は復活される」という言葉を聞いて、五つ星の子を探し始めた。そのため白虎は何度もナツメをさらっていた。一連の神かくし事件の犯人である。
[編集] 9巻 なぞの黒い杖
- 舞&笙
- 双子の姉妹。乙久さんによく会っている。ルナたちの友達になった。
- 乙久さん
- 「竜宮屋」の店主。夫を亡くしている。夫を亡くした次の日、自分でわからず伝説の竜宮城への入り口の洞窟に行った。そこで夫の服と黒い杖を見つける。猫のドングリとオネさんにはとても優しく、話しかけることもある。
- 玄武
- 最後に見つかった四神。北の方位を司る神獣。亀と蛇に似た姿。ルナ達の前には酒を飲む老爺で現れた。だがその後、黒い杖が戻ってきて姿を変えた。黒い杖の持ち主は玄武だった。
[編集] 10巻 黄金に輝く月
- 透門沙季(とうもんさり)
- 闇の陰陽師。すべての謎を知る女性。タイによれば200年以上も生きているらしい。昔透門家の祖先と竜堂家の祖先が妖界から人間界の道を封鎖しようとしたとき、竜堂家の祖先が術を間違え透門家の祖先を死なせてしまった上に、生き延びた竜堂家の祖先は失敗を闇に葬り、自分の手柄にしてしまったという過去を持ち、その復讐をする為に竜堂家の血を引くルナたちを付け狙う。タイを連れ去り、彼に過酷な人生をしいらせた張本人でもある。祖先のつぐないを取ってもらうと言い、ルナ達を苦しめた挙句にルナの大切にしている人、タイの命を取った。過去の因縁があるとは言えかなり冷酷な性格で外道でもある。最後はタイが息を引き取る前に沙季を邪魔し、ルナをもう少しで殺すところで命を落とした。
- 黄竜
- 最後に現れた金色の龍。青龍より大きい。
[編集] 妖界ナビ・ルナII 1巻 妖界への帰還
- ふうり
- ルナ達が書院で出会った愛の妖怪。本来優しく無邪気な女の子だったが兄・シフウが行方不明になって以来、粗暴な性格へと豹変。愛の妖怪は人の為に妖力を使わなければならないのだが、自分の為に妖力を使っていた為に小さな姿となっていた。だが実は術をかけられており、ルナの力で本来の自分を取り戻し、その後はルナと行動を共にする。
- ソラウ
- もっけの友人。ふうりと同じ境遇で兄・ヒュウが行方不明となっている。実は何者かに術をかけられて妖力を封印されていたが、ルナに助けられた。その後ヒュウがカザンではないかという疑惑が浮かんだことから、真相をしるべくルナと行動を共にする。普段は穏やかな雰囲気の人間の姿でいる。
- サネル
- スネリの妹。両親は他界している為、スネリが人間界に行っている間はもっけの母親と暮らしていた。温和な性格でルナとすぐに仲良しになれた。普段はスネリと同じ猫の姿をしているがルナの為に人間の姿でいる。13歳。
[編集] 作中用語
[編集] 1巻~全体
- 第三の目
- ルナのうなじ、タイの右手のひらにある目。伝説の子の証。これを開眼させる事で、ルナとタイはうず目になり、妖力を使う事が出来る。ルナの第三の目はルナの父により封印され、かさぶたで覆われていたが、人間界に張られた結界が破られた事により、封印が解けた。第三の目が開いていると体力を無駄に使ってしまうため、ルナはスネリの一族に代々受け継がれていたチョーカーで第三の目を塞いでいる。
- うず目
- レンメイの血をひく者だけが持つ、特別な目。第三の目が開眼する事で現れる。白目の部分はそのまま白いが、黒目の部分が赤くなり、その中は渦を巻いているようになる。うず目は最高の動体視力と言われており、またうず目の神経は脳をも支配し、超運動能力を生み出す。うず目でいると、動物達に警戒されてしまう。
- 悠久の玉(ゆうきゅうのたま)
- ルナの父の祖先が、人間界に結界を張るために使った玉。ルナの父がルナの第三の目を封印する際にも使われた。妖怪が手に入れると、その妖怪の妖力が最大になるため、妖怪達に狙われている。伝説では、悠久の玉の行方は伝説の子だけが知っている、とあるが、ルナは知らなかった。火の玉、水の玉、金の玉、水の玉、土の玉を、それぞれ対応する島の石板にまつることで現れる。
- 妖界(ようかい)
- 妖怪の世界の事。昔は妖界と人間界は自由に行き来する事が出来たが、悪い妖怪が人間界を征服しようと企んだため、それを阻止しようとしたルナの父の祖先により、人間界に結界が張られたので、レンメイ以外の妖怪は行き来が出来なくなった。しかし最近、悠久の玉をまつっていた五つの祠のうちのひとつ、夜鳴島が地震で島もろとも沈んでしまった事により、再び行き来出来るようになってしまった。
- ペンダント
- ルナが学園に来た時から持っていたペンダント。ペンダントトップは平らなリングとそこにぴったりはまる星の模様のメダルに分かれており、ルナが持っていたのはチェーンと、それに下がったリングだけで、メダルはもっけが持っていた。リングには、ルナの名前が彫られている。このペンダントを使い、ルナは妖界への道を開く。
- 木箱と巻物
- ルナとタイが持っていたもの。木箱を開けるためには第三の目をくぼみに押し付ける必要がある。巻物には伝説の子の伝説が書かれている。巻物はもともと1つだったが、2つに破かれ、前半部分がルナの木箱、後半部分がタイの木箱にそれぞれ入っていた。ルナの木箱には鷲の絵と言葉、タイの木箱には獅子の絵とルナのものとはまた別の言葉が書かれていた。
- 星の子学園
- 両親がいない子供や、事情により両親と暮らせない子供達がいる、養護施設。本来は赤ちゃんは預かる事が出来ないのだが、ルナは都和子先生にしか懐かなかったため、特例として育てられる事になったという。
- 夜鳴島(よなきじま)
- レンメイがルナとタイを生んだ島。ルナとタイの父がその島に残った最後の祠を守っていた。地震によって沈んだが、土の玉以外の玉がまわりの島にまつられた事で、一部である二剣山の部分が海上に現れた。
- 九字
- ルナが使う九つの印のこと。「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前」の九つ。ちなみにタイは別の印を使用している。
[編集] 2巻
- 港町
- ルナ達が訪れた、異国情緒ただよう港町。スネリが妖怪の匂いを感じ取った。モデルは横浜。
- コーポ八百八(こーぽやおはち)
- 港町でルナ達が住んでいたアパート。築三十年の木造二階建て。ペット禁止。玄関は新聞紙ほどの広さで、部屋はひとつ。ルナ達は収入がほとんど無いので、安いおんぼろアパートに泊まる事が多い。
- 水晶玉
- 願いの叶う水晶玉。緑色に光る。実はしずくの母が、人間界に行こうとしていた妹がまた妖界に帰ってこられるようにと、自らの寿命と妖力と引き換えに作ったもの。人魚であるしずくの手に渡った事で融けてしまった。水晶玉の液体を人間に飲ませれば、人間の寿命と引き換えにしずくは帰る事が出来るので、死にそうなしずくのためにリョウは自らこれを飲もうとしたが、ルナに阻止された。
- 伝説
- じっちゃんがルナに話してくれた、不思議な女の伝説。年をとらない不思議な女と、願いを叶える水晶玉の話。実はその女とは、しずくの叔母。
[編集] 3巻
- 果南島(はてなじま)
- 半分近くの面積を、「楽園」というテーマパークが占めている、小さな島。旅行客の連続行方不明事件が起こっている。モデルはおそらく、沖縄。
- ハイツ海ぼうず
- 果南島でルナ達が住んでいたアパート。コーポ八百八に負けないおんぼろさ。海を見下ろす高台にある。
- 島の御霊(しまのみたま)
- 果南島にある、魅惑の森にある洞窟の奥にある玉。住民からは島の神と呼ばれている。
- やまびこ
- 幹太郎が経営する、オープンテラス式の喫茶店。カンタロウケーキとカンタロウジュースのセット「カンタロウセット」が、果南島の旅行客の間で密かなブームになっている。なお、ケーキとジュースはそれぞれ単体で頼む事も可能。
[編集] 4巻
- 風の町
- 風の強い町。妖怪の匂いを感じ取り、ルナ達はここにやってきた。
- カルメラ荘
- 風の町でルナ達が住んでいたアパート。おんぼろだが、風呂はある。ルナ達の部屋は前の住人がヘビースモーカーだったらしく、ヤニくさい。
- フラヒドリの玉
- フラヒドリの爪が封印されている玉。しくしくと泣き声を発したり、光ったりする。ユージを操り、火事を起こしていた。
[編集] 5巻
- 北の町
- ルナの「雪が見たい」のひとことで、訪れた町。
- たつぼしハイツ
- 北の町でルナ達が住んでいたアパート。小さな商店街の一角にある。隣はラーメン屋。
[編集] その他
- 発売当時、小学校4・5年生だった読者もシリーズ完結時には中学生になる。完結記念プレゼントにも中学生の応募が多数あった。現在の読者層は、新規読者と小学校からの中学生に成長した継続読者が混在。小学校からはじまった「ナビ・ルナブーム」は中学生まで拡大。当時小学4年生だった主人公・竜堂(りんどう)ルナも成長。読者の成長にも沿ったストーリー展開で、読者層のさらなる拡がりが期待できる。
- フォア文庫版の「妖界ナビ・ルナ」には、一巻を除いて全てにおまけコーナー「るなてぃっく・ルーム」が連載されている。内容は次回予告、読者からの質問への返答、四コマ漫画などさまざま。9・10巻では読者から寄せられたルナのファッションが乗せられた。また、あとがきでは、たまに「ナビルナ検定」と申したクイズが書いてある。
- Ⅱ期1巻の解説に、Ⅰ期のシリーズ累計120万部突破したことが記載された。
[編集] 作品リスト
- 妖界ナビ・ルナ(1) 解かれた封印 ISBN 4265063527
- 妖界ナビ・ルナ(2) 人魚のすむ町 ISBN 4265063551
- 妖界ナビ・ルナ(3) 黒い森の迷路 ISBN 426506356X
- 妖界ナビ・ルナ(4) 火をふく魔物 ISBN 4265063594
- 妖界ナビ・ルナ(5) 光と影の戦い ISBN 4265063632
- 妖界ナビ・ルナ(6) 赤い花の精霊 ISBN 4265063659
- 妖界ナビ・ルナ(7) 青き竜の秘宝 ISBN 4265063691
- 妖界ナビ・ルナ(8) 白銀に光る剣 ISBN 4265063748
- 妖界ナビ・ルナ(9) なぞの黒い杖 ISBN 4265063764
- 妖界ナビ・ルナ(10) 黄金に輝く月 ISBN 4265063796
- 妖界ナビ・ルナⅡ(1) 妖界への帰還 ISBN 4265063853
- 妖界ナビ・ルナⅡ(2) 果て遠き旅路 ISBN 978-4-265-06391-8