天井嘗
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天井嘗（てんじょうなめ）は、鳥山石燕の『画図百器徒然袋』にある妖怪。
江戸時代には館林藩（現・群馬県館林市）で、館林城の家臣がこれを捕まえ、天井の蜘蛛の巣を嘗めさせ掃除させたといわれる[1]。または、纏が妖怪化した付喪神とも言われる[要出典]。
『画図百器徒然袋』では『徒然草』を題材として多く使用しており、この妖怪も『徒然草』第五十五段にある「天井の高きは、冬寒く、燈暗し」からとられている。当時の住宅は夏季を考慮して天井を高くするべきとされていたが、そうすると冬は寒く灯りの届かない部屋となってしまい、石燕はこれを天井嘗が部屋に闇を作るためとしている[2]。また、古来の日本の住宅では天井は一種の異界とされ、天井にまつわる怪談も多いことから、妖怪探訪家・村上健司は、石燕がそのような伝承をもとに天井嘗を創作したと述べている[2]。
デザインの上では、尾田淑の妖怪画『百鬼夜行絵巻』にある妖怪・いそがしをモデルとして描かれている[3]。
[編集] 特徴
- 顔が象に似ている事から、江戸時代ごろから伝わっていると見られる[要出典]。
- 舌がやたら長く、その舌で、埃の集った天井を嘗める。だから天井のシミはこれの嘗め跡という[1]。
- おく病な性格で、人前には現れにくい[要出典]。
[編集] 脚注
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- ^ a b 水木しげる 『図説 日本妖怪大全』 講談社〈講談社+α文庫〉、1984年、303頁。ISBN 4-062-56049-6。
- ^ a b 村上健司編著 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、301頁。ISBN 4-620-31428-5。
- ^ 京極夏彦・多田克己編著 『妖怪図巻』 国書刊行会、2000年、174頁。ISBN 4-336-04187-3。
[編集] 外部リンク
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