大柴燈護摩供
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大柴燈護摩供(だいさいとう ごまく)とは、野外で行う大規模な護摩法要のことである。
柴燈護摩は真言宗を開いた空海の孫弟子に当たる聖宝理源大師が初めて行ったといわれており、醍醐寺をはじめとする真言宗系当山派の寺院で行われる事が多い。すなわち、日本特有の仏教行事である。 単に野外で行う柴燈護摩というのは境内などで数百本から数千本程度の規模であるが、大柴燈護摩供の場合は護摩木でも数千万本規模で、国内外でもほとんど数少ない。ただし、大柴燈護摩と柴燈護摩の違いはそれぞれの主催者側の自称でしかない。
柴の字が当てられているのは、山中で正式な密具の荘厳もままならず、柴や薪で檀を築いたことによる。なお、天台宗系本山派が行う野外の護摩供養は、「採燈護摩」というが、真言当山派の柴燈から「採取」した火により行われたので、その字が当てられるようになった。また、醍醐寺にて密教の法流を汲んだとされる新宗教の真如苑では、すべての因縁業苦を焼き、一切を救うことから、「ひとしく、まとめて、ととのえる」という意味を持つ、斉の字を当てて「斉燈護摩」と呼称している。
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[編集] 国内の柴(採・斉)燈護摩供
国内で最大のものは、炊きあげる護摩木の本数3,000万本以上、参拝者数十万人で他を圧倒する規模の大柴燈護摩供は毎年2月11日、京都市山科区北花山大峰で開催される「炎の祭典・阿含の星まつり 神仏両界大柴燈護摩供」であろう。
- 阿含の星まつり大柴燈護摩供:http://www.agon.org/schedule/hoshimaturi/hoshimaturi_04.html
- 高野山の大柴燈護摩供:http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/000200/ren/web/ren11/pro_2.html
[編集] 海外での柴(採・斉)燈護摩供
- 2007年7月8日( ロシア・ハバロフスク市)阿含宗・シベリア大柴燈護摩供:http://www.agon.org/siberia/index.html
- 2007年4月20日、21日( アメリカ・ロサンゼルス)真如苑LA斉燈護摩法要 日本の伝統仏教法要と、その願いに賛同した地元のダンサー、オーケストラとの共演。
- 2006年06月13日(ポーランド市アウシュヴィッツ強制収容所近郊)阿含宗・世界平和祈念・アウシュヴィッツ大柴燈護摩供奉修
- 2003年6月(パリ・シャンドマルス広場)阿含宗・世界平和祈念パリ大柴燈護摩供奉修 フランスのルーヴル美術館に視覚障害者用展示室寄贈とフランスのルーヴル美術館オーディトリアムで瞑想講演会開催
- 1998年5月15日 (イギリス・ロンドン)真如苑開基60年真如苑ヨーロッパUK斉燈護摩法要
- 1977年4月(パラオ)阿含宗・南太平洋・平和の祈り大柴燈護摩供 海外初の柴燈護摩法要
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 阿含宗公式サイト
- 阿含宗公式サイト(英語)