名古屋市営バス猪高営業所
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名古屋市営バス猪高営業所(いだかえいぎょうしょ)は、名古屋市名東区平和が丘1丁目に位置する、名古屋市交通局の、市バスの営業所。 名東区、千種区、中区、東区のいずれも一部の路線をカバーしている。また、御器所分所を管轄下におく。
- 最寄停留所は猪高車庫。
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[編集] 所属車両
ノンステップバスは、NH(日野)、NS(いすゞ)、NN(日産ディーゼル)がある。 なお、ワンステップバスは所属しない。
[編集] 現行路線
[編集] 出入庫系統
- 出入庫(猪~星):猪高車庫~平和が丘~打越~星ヶ丘
- 出入庫(猪~名):猪高車庫~地下鉄自由ヶ丘~城山病院~本山~妙見町
(注) カッコ内はバス停の時刻表に掲載される系統表示で、バスの方向幕の表示には現われない。
出入庫(猪~名)系統は八事11系統の猪高営業所担当分を送り込むために、名城線延伸により短縮となった同系統の短縮区間を残したものである。
当初は猪高車庫~猫洞通2丁目は平和が丘から平和公園を突き抜けるルートを選定した。 そのため旧ルートが廃止になり途中にある「城山病院前」というバス停が廃止になった。
これはバス停名のもととなった同病院の近くに地下鉄の自由ヶ丘駅が出来たからというのが理由だと思われる。
ただ、この病院が猫洞通と自由ヶ丘を結ぶ坂の中腹にあり、しかもこの坂がかなりの急坂であるという状況が災いし、近くにある地下鉄自由ヶ丘駅を利用するのにその急坂を登らねばならないという状況に陥ったのである。
その後陳情が実ったのか、特殊な系統のため大幅な減便となったものの、旧ルートが復活し、バス停も復活となったのであった。[1]
[編集] 幹星丘1系統
- 〔本〕:星ヶ丘~西山住宅~高針~東名古屋病院~梅森荘
- 〔折〕:星ヶ丘~//~東名古屋病院
- 〔支〕:(左右回り、→が右回り)星ヶ丘~西山住宅~名東消防署~極楽~大針~高針~西山住宅~星ヶ丘
(注) 〔本〕等の表示は説明の便宜上のもので、実際の表示には使用していない。
旧番号は〔幹線16〕。が、これは幹線系統を増やす計画によって1994年の改正から変更になったもので、それまでは〔82〕を名乗っていた。
昭和30年代においては星ヶ丘からさらに東山通・広小路通を経て栄まで達していたのだが、地下鉄東山線の延長開業によって現在の路線に落ち着いた。幹線系統化されたときにそれまで〔支〕は右回りしかなかったのを現在の両回りの形に改めている。
[編集] 幹星丘2系統
- 〔本〕:星ヶ丘~西山本通2~牧の原~植田一本松~地下鉄植田
- 〔支〕:(左回り)星ヶ丘→西山本通2→西里町5→西山本通2→星ヶ丘
(注)〔本〕〔支〕は説明の便宜上のもので、実際には使用されない。
旧〔65〕。なお、〔支〕については旧〔65ハ〕というのが正式な番号で、バスに掲示されている営業所ごとの路線図や交通局の統計資料ではこのようになっていた。
名東区と天白区を直接結ぶ数少ない路線の一つであり、名東区西山地区から南へ行くのはかつてはこの系統のみであった。
[編集] 星丘11系統
- 〔本〕:星ヶ丘~猫洞通~平和公園~光ヶ丘~希望が丘4~千種台中学校~地下鉄自由ヶ丘
- 〔出入〕:猪高車庫~光ヶ丘~千種台中学校~地下鉄自由ヶ丘
- 〔臨〕:星ヶ丘~(ノンストップ)~平和公園
(注)〔本〕等は説明の便宜上つけたもので、実際の表示には使用していない。
旧番号は〔88〕。かつては栄~千種駅前~今池~矢田~星ヶ丘という系統であったが、その後大曽根止まりとなり、さらに2003年の名城線の名古屋大学までの延伸によって並行する大曽根~自由ヶ丘を切り捨てて現行の経路になった。
〔臨〕は春季および秋季の彼岸の墓参用に運行される。
[編集] 星丘13系統
- 〔本〕:星ヶ丘~西山本通2~牧の原~植田山~妙見町~杁中
- 〔支〕:(左回り)星ヶ丘→西山小学校→植園町→藤巻→西山本通2→星ヶ丘
星ヶ丘から名東区南部の牧の原地区を抜け、天白区の焼山交差点を西へ曲がり、東山公園の南にひろがる丘陵地を抜けて昭和区の杁中を結ぶ系統である。昭和区の妙見町停留所から東へ向かう唯一の系統である。
もともとは鶴舞線植田駅北側の区画整理事業が完了してこの地区に路線バスを通すことになり、生まれたのが〔64〕(地下鉄植田~平成橋~鴻ノ巣~植田山~妙見町~杁中)である。
しかし、杁中と地下鉄植田を結ぶ需要はなかったようで、1998年の再編で、焼山交差点で〔64〕を二つに分け、それぞれを星ヶ丘へ延ばす形に路線を再編することになり、西側の部分を星ヶ丘へ延ばしたのが本系統である。[2]
なおこのとき旧〔65〕の支線であった星ヶ丘~東山公園事務局前(現:東山公園事務局)が支線として取り込まれたが、2004年10月6日で廃止される。[3]
〔支〕は〔名東巡回〕の運行前に同系統の経路のうち植園町地区のみを運行する形で運行される系統であるが、平日朝8時台の1便のみの運行である。[4]
[編集] 名東巡回
2004年の再編で生まれた「地域巡回バス」の一つ。
それまでの〔名東区1〕(星ヶ丘~西里町~一社~上社~藤が丘)と、〔名東区2〕(猪高車庫~蓬来小~下坪~名東図書館~上社~西山住宅~極楽~梅森荘)を再編、さらにそれまで運行していなかった植園町周辺をカバーしたり名東区役所へ直に立ち寄るように経路を改めたものである。
植園町付近で非常に狭い生活道路を通る為、全て小型車で運行される。
[編集] 東巡回
大曽根→徳川町→高岳→今池→矢田→茶屋ヶ坂
かつての、東区系統を再編したもの。こちらも、「地域巡回バス」の路線。
[編集] 千種巡回
地下鉄自由が丘→本山→東山公園事務局→田代本通→池下→今池→谷口→地下鉄自由が丘
かつての千種区系統を再編したもの。「地域巡回バス」である。
[編集] 幹一社1系統
- 幹一社1〔本〕:一社~平和が丘~下坪~猪子石団地~延珠橋~引山
- 幹一社1〔出入1〕:一社~平和が丘~猪高車庫
- 幹一社1〔出入2〕:猪高車庫~下坪~//~引山
- 幹一社1〔支1〕:(左大回り)一社→下坪→香流小学校→猪子石原→引山→香流中学校→下坪→一社
- 幹一社1〔支2〕:(左小回り)一社→下坪→香流小学校→猪子石原→猪子石西原→下坪→一社
(注) 〔本〕等は説明の便宜上つけたもので、実際の表示には使用されない。
1998年に系統番号が現在の様式に改められたのだが、その折の再編成で〔本〕の系統は当時開通した国道302号線を経由して猪子石団地~引山間をショートカットするように経路を改めるはずだったのが、なぜかそれは実行されずに終わっている。
上記の再編成後はしばらく〔本〕と〔支2〕の二系統での運行だったが、バス路線から離れていて不便だった天神下地区の区画整理事業が進展し、新しい道路が開通した関係で新たに〔支1〕の系統が設けられ、それまで終日運行だった〔支2〕は朝夕のみの運行に改められた。
[編集] 栄16系統
- 栄16:栄~新栄町~地下鉄吹上~田代本通~名古屋大学
次項の〔栄17〕とは起終点が同じで系統番号も続き番になっているので双子の系統のようだが、この系統が名古屋大学まで伸びたのは名古屋高速2号線の延伸によってその地上部分に新たに道路が整備されたためであり、それまでは田代本通止まりであった。尚、嘗ては浄心営業所が担当していた。
さらに時代をさかのぼれば、田代本通から末盛通を経由して星ヶ丘まで達していた。
[編集] 栄17系統
- 栄17:栄~矢場町~千早~吹上~地下鉄吹上~川原通~名古屋大学
名古屋市の市営交通資料センターでは市営交通の統計資料を自由に閲覧することが出来るのだが、この系統は閲覧可能な最も古い資料である昭和35年度版に添付されている路線図にすでに載っているという歴史のある系統である。この系統も前項の[栄16]と同様、嘗ては浄心営業所が担当していた(さらにそれ以前は那古野営業所、さらに遡れば御器所営業所が担当であった)。
桜通線延伸前は吹上~古井ノ坂~大久手~青柳町という経路をたどっていたものを桜通線吹上駅開設と共に地下鉄吹上バス停を開設、吹上~地下鉄吹上~大久手~青柳町という経路に変わったが、大久手バス停をはさんだ区間は環状線を通らねばならず、しかもこの経路では上り下りとも環状線から右折する必要があって大幅な車線変更をしなければならず、特にラッシュ時は渋滞に巻き込まれることが多かった。
その後、将来の名古屋高速2号線の延伸工事に伴い、その地上部分に道路が部分開業し、大久手を経由しない現在の経路になった。しかし、その道路が全通してみると今度はそちらに車が集まるようになり、名古屋大学方面は右折の必要があるためまたもや渋滞に巻き込まれる羽目になっている。
[編集] 栄18系統
- 栄18:栄~矢場町~鶴舞公園北口~山中~妙見町
栄から鶴舞公園北口までは大通りを行くが、そこから先は一転して旧飯田街道の一車線しかない通りを縫うように走る系統である。
途中に名古屋大学医学部付属病院(通称名大病院)や名古屋第二赤十字病院(通称八事日赤)のそばを通るためノンステップバスでの運行がほとんどである。
この系統、1998年までは〔50〕と名乗り、次のような路線であった。
- 〔A〕:名古屋駅~栄~矢場町~鶴舞公園北口~山中~妙見町
- 〔B〕:名古屋駅~栄~東新町~鶴舞公園北口~阿由知通2~御器所通~山中~妙見町
- 〔C〕:名古屋駅~栄~東新町
もともとは〔A〕と〔B〕のみであったが、1989年の桜通線開業により〔幹線15〕(名古屋駅~桜通大津~高岳町(現:高岳)~東新町~栄~名古屋駅)が廃止になったため、そのうちの桜通線とかぶらない部分を残す意味で〔C〕が出来た。
その後、御器所営業所の一時閉所による猪高営業所への移管に伴い、〔B〕は御器所通を経由しなくなったが、もともと昼間時に6往復しか運行されてなかった上、独自区間が廃止されてしまいますます存在意義が薄れてしまう。
1998年の再編で名古屋駅~矢場町は新設の都心ループとかぶるためにそちらに譲る格好となって〔A〕が栄までに短縮する形で現在の路線となった。ちなみに、〔B〕は上記の理由で存在意義が失われたため廃止となったが、〔C〕は都心ループが朝のラッシュ時は運行されないこともあってこれを補完する意味で生き残り、現在は〔名駅16〕を名乗っている。
なお、御器所営業所(現:御器所分所)担当時代は入庫の関係で最終の一本のみが杁中止まりであった。
[編集] 池下11系統
- 池下11〔本〕:池下~今池~池下~覚王山~城山~地下鉄自由が丘~千種台中学校~猪高車庫
- 池下11〔折〕:池下~覚王山~城山~地下鉄自由が丘~千種台中学校~猪高車庫
- 池下11〔支〕:池下~覚王山~本山~猫洞通~平和が丘~猪高車庫
(注) 〔本〕・〔折〕・〔支〕は便宜上のものであり、実際の案内にはこの表示はない。
もと公共施設関連系統の〔千種区〕。
この公共施設関連系統、基本的に区役所や市の施設の近所を経由地に選んでいる関係上、やたらと本数が少なかったり日曜祝日は運休だったりすることが多い。この系統も〔本〕、〔支〕はそうなのだが、〔本〕の途中折り返しである〔折〕はちょっと変り種で、比較的本数が多く、また曜日に関係なく運行されていた。沿線にあまりそういう施設がなかったのが原因と思われる。
[編集] 上社11系統
- 上社11:(左右回り、→が右回り)上社~じあみ~名東図書館~名東区役所北~上社
- 上社11〔出入1〕:上社~名東図書館~若葉台
- 上社11〔出入2〕:上社~じあみ~若葉台
(注)〔出入1〕等は便宜上のもので、実際の表示には使用されない。
地下鉄上社駅の北側の住宅街を一周する循環系統である。そのため営業成績が非常によい方に入る。
〔出入2〕の若葉台行きは最終が23時台に運行され、名古屋市営バスの中でも最終便が遅い部類に入る。
[編集] 備考
猪高営業所の新車は、星丘系統で、ダイヤ改正まで限定運用される。
[編集] 脚注
- ^ なお、地下鉄自由ヶ丘~四ツ谷通3は〔千種巡回〕が並行している。
- ^ ちなみに東側は〔星丘12〕
- ^ このとき東山公園事務局前の停留所が廃止となったが、のちに〔千種巡回〕の延長で復活した。
- ^ 藤巻→星ヶ丘は上で述べたかつての支線と全く同経路であり、〔名東巡回〕とあわせて片道のみではあるがこの区間が復活したといえる。
- ^ 西山小→にじが丘→植園町→藤巻→西山本通2
- ^ 名東区役所北→本郷→名東区役所→名東区役所北